2015年公開のアメリカ映画。原題は「The Martian」。2035年の近未来を舞台に火星に1人取り残された火星探索者が生き延びようとする活躍と、彼を救い出そうとするチームのクルー達や地球のスタッフ達の努力を描く。原作はアンディ・ウィアーによる2011年の小説『火星の人』(The Martian)。監督はリドリー・スコット、主演はマット・デイモン。
オデッセイの原作
有人火星探査が開始されて3度目のミッションは、猛烈な砂嵐によりわずか6日目にして中止を余儀なくされた。だが、不運はそれだけで終わらない。火星を離脱する寸前、折れたアンテナがクルーのマーク・ワトニーを直撃、彼は砂嵐のなかへと姿を消した。ところが――。奇跡的にマークは生きていた!? 不毛の惑星に一人残された彼は限られた食料・物資、自らの技術・知識を駆使して生き延びていく。映画「オデッセイ」原作。
オデッセイの原作を読んだ人の感想
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ああもう、本当に世の中は一生使っても足りない娯楽で溢れている。
いまさら『火星の人』を読んで、別の意味で打ちのめされる(aosagi) -
キャラの魅力は、映画より小説版が圧勝である。
『火星の人』(早川書房)(速水 健朗 – ALL REVIEWS) -
ご近所中に響きわたる大声で「この本おもろいで~!!」と叫ぶ感覚でおすすめしたいと思います。
『火星の人』を夢中になって読みました。感想です。(遊んで学ぶお父さん)
映画 オデッセイ
あらすじ
2035年、火星探査計画「アレス3」で植物学者マーク・ワトニーは、砂嵐の中で行方不明となり、死亡したと判断され置き去りにされる。しかし彼は生存しており、次回探査「アレス4」までの4年間を生き延びることを決意。ジャガイモ栽培や水の確保で生存を図る。
NASAは衛星画像からマークの生存を確認し、無人探査機パスファインダーを通じて彼との通信に成功。しかし、事態は居住施設の爆発や補給船の失敗など困難な状況が続く。
転機は中国の協力による打ち上げロケットの提供と、地球に帰還予定だったヘルメス号の火星への引き返し決断だった。マークは「アレス4」用の脱出艇MAVで宇宙空間へ。打ち上げ時のトラブルで予定軌道に乗れなかったものの、ヘルメス号クルーと彼の機転により、奇跡的な救出に成功。後にマークはNASA教官として、この経験を次世代に伝えていくこととなる。
感想
ヘルメット内の照明で登場人物がまるで幽霊のように見える冒頭の砂嵐シーンは、かなり不穏な感じだが(もっとも、大気圧が地球の1/100の火星では、あのような砂嵐は起こらないとの由)、「ゼログラビティ」と違って、これは誰も死なないサバイバルSFである。
クライマックスでマット・デイモンが掴んだワイヤーによってジェシカ・チャスティンが締めつけられて悶絶するとか、爆発の余波でヘルメスが軌道を外れるといったようなどんでんはない。
ディスコミュージックを好む女船長とか、デヴィッド・ボウイの曲を流すタイミングとか、リドリー・スコットはやはり80年代が好きなんだなー。
キャスト
アレス3
マーク・ワトニー(エンジニア兼植物学者) – マット・デイモン
メリッサ・ルイス(指揮官兼地質学者) – ジェシカ・チャステイン
リック・マルティネス(操縦士) – マイケル・ペーニャ
ベス・ヨハンセン(システムオペレーター兼原子炉技術者) – ケイト・マーラ
クリス・ベック(航空宇宙医師兼生物学者) – セバスチャン・スタン
アレックス・フォーゲル(科学者兼天体物理学者) – アクセル・ヘニー
NASA
テディ・サンダース(長官) – ジェフ・ダニエルズ
ミッチ・ヘンダーソン(アレス3ミッション フライトディレクター)- ショーン・ビーン
アニー・モントローズ(広報統括責任者) – クリステン・ウィグ
ビンセント・カプーア(火星探査統括責任者) – キウェテル・イジョフォー
ミンディ・パーク(衛星制御エンジニア) – マッケンジー・デイヴィス
ブレンダン・ハッチ(衛星制御エンジニア) – ジョナサン・アリス
JPL
ブルース・ン(所長) – ベネディクト・ウォン
リッチ・パーネル(科学者) – ドナルド・グローヴァー
ティム・グライムス(科学者) – ニック・モハメッド
マイク・ワトキンス(現ディレクター) – エンゾ・シレンティ
中国国家航天局
チュー・タオ(副主任科学者) – チェン・シュー
グオ・ミン(主) – エディ・コー
スタッフ
監督 – リドリー・スコット
脚本 – ドリュー・ゴダード
原作 – アンディ・ウィアー『火星の人』
製作 – サイモン・キンバーグ、リドリー・スコット、マイケル・シェイファー、マーク・ハッファム、アディタヤ・スード
音楽 – ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
撮影 – ダリウス・ウォルスキー
編集 – ピエトロ・スカリア
製作会社 – スコット・フリー・プロダクションズ
配給 – 20世紀フォックス映画
公開 – アメリカ 2015年10月2日/日本 2016年2月5日
上映時間 – 141分(劇場公開版)/151分(Extended Edition)
映画 オデッセを観た人の感想
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この記事でワトニーの想像を絶する孤独と苦労が少しでも伝わると幸いです。
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何か問題があったり、失敗したり、うまくいかんことあっても、諦めない鋼の精神大事。進もうとすればきっと何か光が見えてくる。
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この監督は一体どうやったらこんなにすごい映画が作れるのか、不思議でなりません…
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