女の勲章

木南晴夏(女の勲章)
木南晴夏(女の勲章)

1961年に発表された山崎豊子による小説。『毎日新聞』に連載された。同年、中央公論社にて単行本が2巻で刊行され、翌年に新装版が刊行された。1962年には同社で文庫化され、1965年には新潮文庫版が全1冊で刊行された(のち、2005年に上下2分冊で再刊された)。1961年には大映(東京撮影所)製作で映画化された。1962年と1976年、2017年に、いずれもフジテレビ系でテレビドラマ化された。

1961年の山崎豊子の原作は過去に映画化1回、ドラマ化2回で4度目の映像化となる。 「あさが来た」で叩き込まれた船場言葉が活きた玉木宏が見どころとなっているが、

京マチ子 →月丘夢路  →三田佳子  →松嶋菜々子
若尾文子 →吉村真理  →宇津宮雅代 →ミムラ
叶順子  →伊吹友木子 →山口いずみ →相武紗季
中村玉緒 →環三千世  →沢田雅美  →木南晴夏
田宮二郎 →夏目俊二  →片岡孝夫  →玉木宏
森雅之  →?     →仲谷昇   →長塚京三

というキャストの変遷を見るに、大枠は大映版(監督は吉村公三郎)の田宮二郎から外していないことがわかる。ミムラより気を惹く木南晴夏 は、沢田雅美の線かと思うと、親子のように似ていると思わされる。

問題は松嶋菜々子 で、美しくはあるのだが、「新時代の女になるため」という説明が入って一貫して標準語を貫いているのは原作通りなのかどうか。

クライマックスでバーの止まり木で一人ほくそ笑む玉木の暗い描写が妙に良かったが、演出も脚本(浅野妙子)もいまひとつだった。

女の勲章 文庫 (上)(下)

キャスト(2017年版)

大庭式子 – 松嶋菜々子
八代銀四郎 – 玉木宏
津川倫子 – ミムラ
坪田かつ美 – 相武紗季
大木富枝 – 木南晴夏
野本敬太 – 駿河太郎
キヨ – 江波杏子
曾根英生 – 小澤征悦
安田兼子 – 浅野ゆう子
白石庸介 – 長塚京三
伊藤正之、ハリー杉山、迫田孝也、黒田こらん、村上かず、林紗久羅 ほか
ナレーション – 加賀美幸子

スタッフ(2017年版)

脚本:浅野妙子
演出:西浦正記
音楽:得田真裕
主題歌:薬師丸ひろ子「追憶」(『Cinema Songs』)[6]
衣装デザイン:中井英一朗
帽子デザイン:石田欧子
ペンダントデザイン:森下まゆり
技術協力:ビデオスタッフ、共同テレビジョン、ブル
美術協力:京映アーツ
照明協力:嵯峨映画
制作管理:インナップ
スタジオ:緑山スタジオ・シティ、東映東京撮影所
ロケ協力:光明寺 (鎌倉市)、川口市立グリーンセンター、明治村、ワープステーション江戸、埼玉県立深谷商業高等学校、東京女子大学 ほか
企画協力:新潮社、山崎定樹、野上孝子
フランスロケ制作:アベイユ・フィルム
プロデュース:太田大、中山ケイ子(FCC)
制作協力:FCC
制作著作:フジテレビ

タイトルとURLをコピーしました