1938年のイギリス・アメリカのサスペンス映画。原題は「the Lady Vanishes」。原作はエセル・リナ・ホワイトの小説『The Wheel Spins』。アルフレッド・ヒッチコック監督、マーガレット・ロックウッド主演。
バルカン超特急のあらすじ
ヨーロッパのバンドリカ山中で列車が雪崩で動けなくなる。乗客であるクリケット狂のカルディコットとチャータース、トッドハンター弁護士と実は妻ではなく愛人で不倫の仲である仮のトッドハンター夫人、家庭教師のミス・フロイなどは、仕方なくホテルに泊まることに。翌日、列車運行が再開されたが、アイリスは出発時に植木鉢が頭に当たり朦朧となる。同室のミス・フロイと食堂車でお茶を飲み、客車に戻って一眠りすると、ミス・フロイは消えていた。アイリスは列車内を探し回るが、他の乗客も乗務員もそんな老女は見なかったと口を揃える。高名な医師は、ミス・フロイは実在せず、頭を打った後遺症で記憶障害を起こしていると断定。アイリスは乗客のギルバートと列車内を探し始める。お忍びの不倫旅行中のトッドハンター弁護士は嘘を吐き、カルディコットとチャータースは質問には答えない……
バルカン超特急の感想
40年ぶりの再見。1936年はWWIIの開戦前夜。舞台はバンドリカという架空国で、邦題からすると東南欧の山岳地帯なのであろう。イタリア人の奇術師、プラハの医師などが登場し、様々な目的で山奥のホテルから国際列車に乗り込む。あとは勝ち気で可愛いヒロインマーガレット・ロックウッド(この映画でスターになった)も含めてイギリス人だが、それぞれの理由で陰謀に加担している。
バルカン超特急のキャスト
アイリス・ヘンダーソン: マーガレット・ロックウッド
ギルバート: マイケル・レッドグレイヴ
エゴン・ハーツ医師: ポール・ルーカス
ミス・フロイ: メイ・ウィッティ
トッドハンター氏: セシル・パーカー
トッドハンター“夫人”: リンデン・トラヴァース
カルディコット: ノウントン・ウェイン
チャータース: ベイジル・ラドフォード
アトーナ男爵夫人: メアリー・クレア
ホテル支配人: エミール・ボレオ
ドッポ氏: セルマ・ヴァズ・ディアス
尼僧: キャサリン・レイシー
マダム・クマー: アルフレッド・ヒチコック
バルカン超特急のスタッフ
監督 アルフレッド・ヒチコック
脚本 シドニー・ギリアット、フランク・ラウンダー、アルマ・レヴィル
原作 エセル・リナ・ホワイト『The Wheel Spins』
製作 エドワード・ブラック