フジテレビ系「月9」枠で2012年7月9日~9月17日の毎週月曜21時-21時54分に放送。主演は小栗旬。2013年4月1日に続編スペシャルドラマ『リッチマン、プアウーマン in ニューヨーク』も放送。
生活も価値観も正反対の男女が衝突を繰り返しながらもお互いを知り精神的に成長して惹かれあう「現代版『プリティ・ウーマン』」的恋愛ドラマに加え、「絵空事じゃない地に足のついた夢を語って、世の中に発信できる」「男のカッコよさ」を描くことを主題とし、企業ものとしての要素も多く盛り込まれた。平均視聴率は12.4%。ザテレビジョンドラマアカデミー賞で2部門受賞。
プロデュースは『コード・ブルー』など特定業種の内実ドラマが得意な増本淳。放送前年(2011年)は大卒就職率が史上最低を記録したことから、増本は格差社会を象徴する主人公とヒロインの二者の間に恋愛は成立するのかをテーマにしたという。
連続ドラマとしては珍しく、クランクイン時点で台本が6話分まで完成しており、キャストはストーリーの全体像を見すえて役作りできたという。小栗はスティーブ・ジョブズ、マーク・ザッカーバーグを参考にしている。石原さとみ演じる澤木千尋こと夏井真琴のキャラクターは、脚本家のあて書きである。
「NEXT INNOVATION」オフィスはフジテレビ湾岸スタジオ内セットだが、一部は日本マイクロソフト品川本社オフィスで撮影され、会議室の受付フロアや社員食堂などが登場している。
リッチマン、プアウーマンのあらすじ
日向徹は時価総額3000億円のベンチャーIT企業「NEXT INNOVATION」の天才社長だが、傍若無人で毀誉褒貶が激しい人物。しかし母に捨てられた心の傷を密かに抱えていた。彼はある日同社の説明会で内定ゼロの就活生女子・澤木千尋と出会うが、それは探していた実母と同姓同名だった。日向は戸籍情報管理システム「パーソナルファイル」計画にインターンシップとして彼女を参加させるが、実は偽名であることがばれてしまう。
日向は彼女を解雇するが、彼女がパーソナルファイル開発に新しい視点を与えてくれることを期待して再雇用。真琴は次第に日向に惹かれるようになるが、真琴と日向の関係は、副社長・朝比奈恒介と日向の関係にひびを入れてしまう。朝比奈は元社員の遠野を利用して顧客情報を流出させて会社を危機に陥れ、日向を解雇して社長の座を乗っ取る。真琴は会社を去る日向についていき、新会社を設立するが、朝比奈は遠野の裏切りで逮捕された。
NEXT INNOVATIONの社員たちを迎え、新会社は成長していくが、真琴は自分の無力さが辛くなるが、日向は実母と再会して長年のわだかまりが解け、真琴への特別な感情を自覚するも、二人の関係はすれ違う。
日向はNEXT INNOVATION社長に復帰し、拘置中の朝比奈と和解し、経営危機を乗り切るが、真琴がブラジルに発つと知り、空港で愛を告白。IT技術で、地球の裏側で働く真琴との距離を無くすと宣言する。1年9か月が経ち、日向は刑期を終えた朝比奈を迎え、ブラジルから帰国した真琴は、恋人として日向に迎えられる。
リッチマン、プアウーマンの感想
2012年の月9で、スペシャルも見ている(のにまた見ているという)。26歳の石原さとみ(すでにヒロインをいくつも演った後)が、何度見ても激可愛い。
就職氷河期を背景に、遅れてきたザッカーバーグみたいな成功者を小栗旬が演じる。
小栗が開発している「パーソナルファイル」とは、今でいうマイナンバーをテレビ風にアレンジしたもので(消えた年金問題が起こった社会保険庁から異動してきた総務省の事務次官という人物を大地真央が演じている)、番組放映時は、翌年の安部政権下での番号制度関連法成立前夜だった。
リッチマン、プアウーマンのキャスト
日向 徹 – 小栗旬
夏井 真琴 / 澤木 千尋 – 石原さとみ
朝比奈 燿子 – 相武紗季
朝比奈 恒介 – 井浦新
NEXT INNOVATION
安岡 倫哉 – 浅利陽介
小川 智史 – 中村靖日
細木 理一 – 植木紀世彦
立石 リサ – 舞川あいく
山上 芳行 – 佐野史郎
その他の社員
プログラマー – 田邊俊喜
ディレクター – 練苧弘晃
ベンチャーキャピタリスト – 大津尋葵
デザイナー – 野口卓磨
デザイナー – 三箇一稔
プロデューサー – 近藤芽衣
受付 – 西原亜美
WEBデザイナー – 戸田ゆき
アカウントプランナー – 我謝レイラニ
東京大学
小野 遙香 – 野村麻純
久賀 友紀 – 古川雄輝
真琴の家族
夏井 歌子 – 鷲尾真知子
夏井 真二郎 – 螢雪次朗
夏井 真一 – 夙川アトム
その他
乃木 湧太 – 丸山智己
笛木 匡正 – 中原丈雄
リッチマン、プアウーマンのスタッフ
演出 – 西浦正記、田中亮
演出補 – 品田俊介、楢木野礼、蔵内彩季子、安川徳寛、酒見顕守、阿部博之、上田迅、迫本竜治郎、松嵜由衣
音楽 – 林ゆうき
主題歌音楽 – Naoki-T
音響効果 – 上田真理香
視覚効果 – 江崎公光
画像システム – 岡本喜典
VFXプロデュース – 冨士川祐輔
タイトルロゴ – 海老沢正敏
タイトルバック – 三塚篤、釼持吉秀
VTR – 宮入俊彰
予告編集 – 尾形竜太、高橋努
生命科学監修 – 高鳥直士(首都大学東京生命科学コース発生プログラム研究室助教)
方言指導 – 杉本泰郷、馬場まさお
書道監修 – 江島史織
美術・撮影協力 – 日本マイクロソフト / ジュンク堂池袋本店、H&M(第10話)
プロデュース – 増本淳、関口大輔
プロデュース補 – 見戸夏美、松浦朋子、足立鮎美、川添志穂
制作著作 – フジテレビ