原作・久住昌之、作画・谷口ジローの漫画(月刊PANJA(扶桑社)連載1994年~1996年、SPA!2008年1月15日号~2015年掲載)を原作に、2012年1月期からテレビ東京系でテレビドラマとしてシリーズ化。2015年5月期からは台湾でウェブドラマとしてシリーズ化。2023年現在、10シリーズ+スペシャルドラマ。主演は松重豊で、本作がドラマ初主演。テレビ東京特有の典型的な低予算番組でありながら、DVDや動画配信などの二次収入で多額の利益を上げ、テレ東を代表する看板番組。2025年1月10日に『劇映画 孤独のグルメ』公開が発表され、松重自身が監督・脚本・主演のすべてを務める。
孤独のグルメの感想
以下は、今はなき「鑑賞メーター」に2012年(シーズン1のテレビ放送が始まった年)に投稿した感想。まさかシーズン10とかまで続くとは夢にも想像していなかった(関係者も皆そう言っている)。ちなみに、ちい散歩はこの年5月に終了し、若大将(加山雄三)を経て、2015年より現在のじゅん散歩。
これ、DVDになるのか…(^_^;)
ちい散歩とどう違うのかと言えばビミョーであり、少なくとも各話に付された「ぶらっとQUSUMI」は、そのようなものである。ただしテレビの中の久住昌之は地井武男ほどの芸はないので、これは完全に蛇足であった。
谷口ジローが描いた井の頭五郎は何より二枚目なのだが、孤独に耐えるハードボイルドなキャラということでは、長身の松重豊はまあ悪くないし、全編がほぼ内声という異常な構成にマッチするのも松重だからこそではあるのだが、松重はいささかそのようなキャラでドラマに出過ぎだと思う。
肝心の店選択だが、久住昌之の口ぶりではどうも自分で探したわけではなさそうだった。原作はコンビニフーズや新幹線のシウマイ弁当、病院食なまで取り上げており、グルメ漫画とは一線を画していた(その代わり、あまり旨そうに見えない)。あくまでもそれらをモリモリ食べる井の頭五郎の孤独の方がメインで、そこが久住原作の所以なのだが、ドラマではスタッフがちゃんと探してきたらしい店がほとんどで、やっぱりちい散歩ふうにテレビ的になってしまった気がする。
原作は国内以上に海外でよく売れているらしいが、一種の観光案内として読まれているのだとしたら、このドラマの方が実践的であろう。
孤独のグルメのスタッフ
原作:作・久住昌之 / 画・谷口ジロー
監督:宝来忠昭、溝口憲司、井川尊史、北畑龍一、北尾賢人、佐々木豪、中山大暉
脚本:田口佳宏、板坂尚、児玉頼子
音楽:The Screen Tones(久住昌之、フクムラサトシ、河野文彦、Shake、栗木健、戸田高弘)
音楽録音:戸田高弘、田村俊英
オープニングナレーション:柏木厚志、野田圭一
編成:井関勇人、反町豊
プロデューサー、川村庄子、吉見健士、阿部真士、井川尊史、小松幸敏、菊池武博、北尾賢人、佃敏史
チーフプロデューサー:山鹿達也、浅野太、阿部真士、祖父江里奈
制作協力:共同テレビ→共同テレビジョン→共テレ
製作著作:テレビ東京