アメリカの小説家ジェームズ・ダシュナーが2009年に発表したヤングアダルト向けSFスリラー小説(原題: The Maze Runner)をもとに、本作が監督デビュー作となるウェス・ボールが2014年に製作したアメリカのディストピアSF映画。
公開初週の週末興行収入3,250万ドルを記録し、予算3400万ドルに対し全世界で3億4800万ドル以上の興行収入を記録。続編の『メイズ・ランナー2: 砂漠の迷宮』は、米国で2015年9月18日に公開され、3作目にして最終作となる『メイズ・ランナー: 最期の迷宮』は、2018年1月26日に公開された。
メイズ・ランナーの原作
メイズランナーのあらすじ
16歳のトーマスは記憶を失いエレベーター内で目を覚ますと、高い岩壁に囲まれた謎の草地に到着していた。そこは石造りの巨大な迷路の中心部で、大勢の少年たちが暮らす閉鎖空間だった。皆、名前以外の記憶はなく、同様に送り込まれて何年も生活していた。壁を登ることは不可能で、周囲の迷路(Maze)を通って出口を探すしか脱出の方法はない。迷路の入り口は夜明けに開き、日没に閉じる。夜間には迷路のルートが変わる上に、凶暴な「グリーパー」が現れるため、夜は迷路で過ごせない。月に一度、新しい少年一名と最低限の食料などがエレベーターで送り込まれてくる。
少年たちは草地で生活しながら「メイズランナー」と呼ぶ運動能力の高い仲間を迷路に送り、出口を探していた。ランナーとして迷路に入り、日没近くなっても戻らないアルビーとミンホ。トーマスたちが待つ入り口近くに現れたミンホは、グリーパーに襲われたアルビーを必死に引きずっていた。扉が閉まり始めてもアルビーを見捨てないミンホを見て、思わず迷路に駆け込むトーマス。
グリーパーの現れる夜の迷路で過ごすトーマスたち。壁が動いてルートが変わる中、グリーパーが襲って来た。動く壁の間にグリーパーを誘い込んで挟み、押し潰すトーマス。トーマスは初めてグリーパーを倒し、生還した者として仲間の信頼を得た。そこへ月に一度のルールを破ってエレベーターが少女テレサを運んで来た。テレサは「彼女で最後」というメモと、WCKDと文字が記された注射器を持っていた。
トーマスは、死にかけたアルビーに一か八かで注射を打って回復させたが、夜になっても閉じない扉からグリーパーが現れ、仲間とアルビーは殺された。意識が戻った時のアルビーは記憶を取り戻している様子だったことから、トーマスが倒したグリーパーの毒針を自らに刺すと、僅かながら記憶が戻り、自分とテレサがWCKDという組織の一員で、少年たちを迷路に送り込む側だったことを思い出した。
トーマスと仲間たちは出口を求め迷路に入り、グリーパーの群れをかわして進み、研究施設に辿り着くと、エヴァ・ペイジと名乗る女性研究員が映像でトーマスたちに語りかけてきた。彼女によれば、地球は太陽熱で焼かれ、謎のウイルスも蔓延して壊滅状態にある。ウイルスに感染しない子供たちが生まれ、無事でいる理由を探る為の実験が「迷路」だった。 トーマスたちは「実験体」だったのだ。
現れた兵士らに囚われ、軍用ヘリコプターで運ばれるトーマスたち。それを見送るエヴァ・ペイジは「実験は第二段会だ」と不敵な笑みを浮かべた。
映画 メイズ・ランナー
映画 メイズ・ランナーの予告映像
映画 メイズ・ランナーの感想
「キューブ」みたいな短編かと思ったら大長編で、こんなシリーズ物があるとは知らなんだ。3部作が映画されており、原作は前日譚などさらに2作あるという。こんなのより、フィリップ・ホセ・ファーマーの「リバーワールド」を映画化してほしい。初めて読んだ45年前は無理だったが、今では楽々映画化できるはずだ。
映画 メイズ・ランナーのキャスト
トーマス – ディラン・オブライエン
ギャリー – ウィル・ポールター
テレサ – カヤ・スコデラリオ
ニュート – トーマス・ブロディ=サングスター
アルビー – アムル・アミーン
ミンホ – キー・ホン・リー
チャック – ブレイク・クーパー
エヴァ・ペイジ – パトリシア・クラークソン
フライパン – デクスター・ダーデン
ジェフ – ジェイコブ・ラティモア
ベン – クリス・シェフィールド
Zart – ジョー・アドラー
クリント – Randall D. Cunningham
ウィンストン – Alexander Flores
覆面の男 – ドン・マクマナス
映画 メイズ・ランナーのスタッフ
監督 – ウェス・ボール
脚本 – ノア・オッペンハイム、Grant Pierce Myers、T・S・ノーリン
原作 – ジェームズ・ダシュナー『メイズ・ランナー』(角川文庫刊)
製作 – エレン・ゴールドスミス=ヴァイン、ウィク・ゴッドフリー、Marty Bowen、Lee Stollman
製作総指揮 – エディ・ガマラ、ジョー・ハートウィック・Jr.
音楽 – ジョン・パエザーノ
撮影 – エンリケ・シャディアック
編集 – ドン・ジマーマン
公開 – アメリカ 2014年9月19日 日本 2015年5月22日
上映時間 – 113分
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