【実況】巨人の星

第10話|日本一の父 一徹

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【前回(第9話|真実へのピッチング)のあらすじ】
飛雄馬は亡母に似た老婦人の荷車を押して100円のお駄賃をもらう。同じ日、中学卒業を前に先生へのプレゼント代を集めることになるが、飛雄馬は父に軍手を買いたかったので100円を持っていないと嘘をつく。しかし集金で100円足りないことが判明し、飛雄馬が軍手を買う場面を他の生徒に目撃されたため、金を盗んだと疑われてしまった。明子も就職先の倉成商事から内定を取り消される事態に。一徹はピッチングで飛雄馬の真意を確かめ、嘘をついていないと判断。学校に乗り込み父兄会を開催させる。床を剥がして再捜索したところ、100円は倉成君の足の裏にくっついていたことが判明。飛雄馬の潔白が証明された。

今日も昼夜を問わず働き続ける一徹。
飛雄馬が「星雲学園の入学金20万円どうすんだよ」と言うと、一徹、腹巻から郵便預金通帳をポンと出す。
時代は高度成長期、働けば働くだけ金になる時代なのだった。
稼ぎがいいことは、すなわち働き者という意味で、それでも過労死なんてものはなかった(かどうかはわからない。映画「巨人と玩具」を観ると、ヒロポンを打って過労死した人はそれなりにいたのではないか。

さて、赤いスカーフを巻いたおしゃれな花形が、ガソリンスタンドで明子姉ちゃんと話していると、赤川が花形のスポーツカーのオカマを掘る(明子姉ちゃん、やっぱり倉成商事はダメだったからGSでバイトなのね)。

腹巻にダボシャツというバカボンのパパルックの赤川


赤川はいまだにピンクのオープンカーにみんなで乗っているww
不良たちに取り囲まれた花形だったが、飛雄馬の投げ石攻撃で難を逃れたにもかかわらず、「英単語のひとつもおぼえろ」となぜか説教モード。
君は星雲の競争率を知っているのか、ざっと15倍だぞ
だが、飛雄馬はばかというわけではないらしく、模擬試験では4番の成績だった。
しかし鼻高々になったところを、順位に厳しい一徹からなぜ一番になれないのかと責められてしまう。
うつらうつらしながら深夜勉強をして、辛いなあ…とぼやく飛雄馬だったが、次の試験では点数が落ちてしまい、ちきしょうと悔しがる。
さらに赤川の一味に取り押さえられて指をつぶされそうになるが、今度は花形に助けられた。

そして星雲の入試日。
落ち着け落ち着け、なんとしてでも耐えぬけ
ここで試験に落ちたら登板する前に負け投手だ
などとおかしな野球のアナロジーで自分を励ます飛雄馬は、ゆくが男のど根性~♪というBGMで試験に精を出した。
そしていよいよ問題の面接になる。
ツギのあたった制服の飛雄馬、なんざましょうねあの子は、とPTAのおばさんから奇異なもののように見られるのだが、

大笑したのは、伴PTA会長である。
この子はどこの中学だね??と校長に聞き、荒川の下町の中学か!と驚くところを見ると、星雲高校があるのは山の手なのだろう。
ここで飛雄馬はかの有名な「父ちゃんは日本一の日雇い人夫です」という台詞を発するのだが、これは工事現場の人に対する業界差別用語に当たるということで、当時社会問題になり、読売テレビと東京ムービー、キョクイチの3社が相談し、発言を消した。現在、「日雇い人夫」は差別用語とは解釈されないのだが、問題を再燃させないため、今も台詞中では無音処理されている。
そもそもこの話のタイトルは「日本一の日雇人夫」なのだが、そういうことで「日本一の父 一徹」に改題されたのだった。後からそういう処理をしたため、他の回のタイトルは白文字なのだが、この10話のみ黄色文字。

こうして伴PTA会長は差別的人間として人々に記憶されることになってしまったが、
前代未聞だ、日雇いの子が星雲にやってくるとは、
職業に貴賎はないのだが、いやあしかし、アッハッハ…
と、とりあえずここでは笑いがとまらないのだった。
 

【次回の巨人の星は!?】
星雲高校の入学面接で、伴宙太の父・大造から日雇い労働者の父親を馬鹿にされた飛雄馬は、野球部の練習を覗くが、そこに下駄履きで竹刀を持った柔道部主将の伴宙太が現れる。伴は野球部を叱りつけるが、飛雄馬の豪速球に驚く。伴の父親が面接官だったと知り、飛雄馬は落胆する。一方、伴は自宅に野球部員を連れ帰り「ニンニクとマムシ粉の特製スープ」や「生きたハチノコ醤油漬け」を振る舞うが、誰も食べられない。翌日、伴は父親を説得し飛雄馬を合格させる算段をする。飛雄馬は合格を知り伴と再会、「自分を野球部でしごくためだな」と見抜く。しかし一徹はこの展開を全て予測し、入学を画策していた。飛雄馬はついにギブスを外し、新たな一歩を踏み出す。(第11話|星雲のせまき門)
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