パニッシャー

サマンサ・マシス(パニッシャー)
サマンサ・マシス(パニッシャー)

マーベル・コミックの同名のキャラクターをベースにした2004年のアメリカのヴィジランテ・アクション映画。原題は「The Punisher」。

マーベルコミック パニッシャー


家族の死をきっかけに、30年以上もの間、犯罪との孤独な戦いを続けてきたパニシャー。
この孤高のクライムファイターに政府が目をつけた瞬間、新たな殺戮劇の幕が開いた!
『パニシャー・キルズ・マーベルユ二バース』のガース・エニスが贈るR指定のバイオレンス巨編!

映画 パニッシャー


あらすじ

暗黒街に君臨する資産家ハワード・セイントは、溺愛する次男ボビーがFBIの武器取引のおとり捜査に引っかかって殺害された報復として手下たちを派遣し、FBI潜入捜査官フランク・キャッスルを家族とともに殺害する。生き残ったフランクは、セイントのビルで資金洗浄されたドルの札束を降らせ、金の一部を自分のものにしたり、セイントの金の積んだボートをクレイモア地雷で爆破したりして、コンパウンドボウ、M203 グレネードランチャーをつけたM4カービン、ソードオフ・ショットガン、ボディアーマー、爆弾等で武装。セイントの店に向かい、セイントを車につなぎ引きずらせ、つないだ車は爆弾で炎上する駐車場に進みセイントは死ぬ(この時上空から見ると髑髏の紋様が浮かび上がる)。復讐を果たしたフランクは住んでいたアパートで世話になった人達に札束を残し、パニッシャーとして悪人を制裁していく旅に出る。

敵の弾も結構当たっている迂闊なヒーロー(映画 パニッシャーの感想)

マーベルには疎いので知らなかったが、鑑賞後にアメコミ由来の映画だと知り、それで「オレの名はパニッシャーだ!」というラストの台詞の意味がわかった。

原作ではベトナム帰還兵なのだが、「元々は聖職者を志していたが、罪を犯した人々を許すことができないという心の問題を抱えて神学校を中退」という経歴は、アメコミヒーロー特有の問題を抱えていることを示している。また原作ではマフィアの処刑を目撃したばかりに一家を斬殺されてしまうのだが、本作のトーマス・ジェーン(「ミスト」の主人公を演じた人)はFBIの潜入捜査官で、彼の囮捜査のためにマフィアは息子が死んでいるので、逆恨みの逆恨みというビミョーな設定になっている。あと、ただのFBI職員にしては強すぎる。

トレードマークらしいドクロのコスチュームを息子が買ってくれたTシャツで代用しつつ、トーマスは古いアパートの一室で、復讐ならぬ制裁の機会を待つ。そこで隣人たちとのハートウォーミングなシーンなどもあるのだが、このくだりは原作にないらしく浮いている。

マフィアのボスは相変わらず恰幅のいいジョン・トラボルタ。トーマスの策略により浮気女としてトラボルタに殺される妻を、美しすぎるサマンサ・マシスが演じる(もともとトーマス一家の皆殺しを指示したのはサマンサなのだ)。ちなみにこの女優はノーラ・エフロンの処女長編「ディス・イズ・マイ・ライフ」というコメディに22歳で出ていた。

CGなしのド派手なアクションシーンは迫力満点でそれなりに引き込まれるのだが、武器装備が完璧にもかかわらず肉弾戦では劣勢になりがちで、敵の弾も結構当たっている迂闊なヒーローなのが面白い。最初の襲撃で至近距離から胸を撃たれているので、死んでいないのがそもそもおかしいのである(クライマックスでもまた胸を撃たれているが、これは防弾チョッキを着ていたのかも、と解釈できる)。

キャスト

フランク・キャッスル / パニッシャー – トーマス・ジェーン
ハワード・セイント – ジョン・トラボルタ
マリア・キャッスル – サマンサ・マシス
ウィル・キャッスル – マーカス・ジョーンズ
フランク・キャッスル・Sr – ロイ・シャイダー
リヴィア・セイント – ローラ・ハリング
ジョン・セイント – ジェームズ・カーピネロ
ボビー・セイント – ジェームズ・カーピネロ
クエンティン・グラス – ウィル・パットン
ミッキー・デュカ – エディ・ジェイミソン
ジミー・ウィークス捜査官 – ラッセル・アンドリュース
マイク・トロ – エドゥアルド・ヤネス
ジョー・トロ – オマール・アヴィラ
ジョアン – レベッカ・ローミン=ステイモス
スパッカー・デイブ – ベン・フォスター
ナサニエル・バンポ – ジョン・ピネット
ザ・ロシアン – ケビン・ナッシュ

スタッフ

監督 – ジョナサン・ヘンズリー
脚本 – ジョナサン・ヘンズリー、マイケル・フランス
原作 – ジェリー・コンウェイ、ロス・アンドルー、ジョン・ロミータ・Sr
製作 – アヴィ・アラッド、ゲイル・アン・ハード
音楽 – カルロ・シリオット
撮影 – コンラッド・W・ホール
編集 – スティーヴン・ケンパー、ジェフ・グロ
製作会社 – ライオンズゲート・フィルムズ、マーベル・エンターテインメント
公開 – アメリカ 2004年04月16日 日本 2004年11月13日
上映時間 – 123分

映画 パニッシャーの考察

  • マーベルコミックスの作品なので、常人とは違うヒーローが出てくるのか? という期待感で見ていましたが。
    anttiorbの映画、映像の世界

  • 過剰なスプラッター描写は、喜ぶ人よりも敬遠する人の方が多いので、やりすぎない方がよかったかな……。
    映画・小説 趣味のお話

  • 悪役ハワード・セイント役にはジョン・トラボルタ。良い。他にロイ・シャイダーが出ていたりする。渋い。良い。あとはねプロレスラーのケビン・ナッシュも大暴れするので好きな人にはたまらんね。
    Hugo Tanaka

タイトルとURLをコピーしました