佐藤秀峰の漫画(モーニング2006年1月まで連載、2002年第6回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、2004年第33回日本漫画家協会賞大賞受賞)を原作として、2003年4月11日~6月20日の毎週金曜22:00-22:54にTBS系列「金曜ドラマ」枠で放送。主演は妻夫木聡。2004年1月3日21:00-23:24には新春ドラマ特別企画として「ブラックジャックによろしく〜涙のがん病棟編〜」が放送。
ブラックジャックによろしくの原作
ブラックジャックによろしくのあらすじ
名門「永禄大学医学部」を卒業した斉藤英二郎(妻夫木聡)は、永禄大学附属病院で研修医として働くことになった。医師になるには医師免許を取得してから2年間、実際の現場の指導医の元で臨床研修を受けなければならない。しかし、月給は3万8千円。上京して一人暮らしをしている英二郎はそれだけでは当然足りない。そのために、他の病院で夜間救急の当直医のアルバイトをすることになるが、結果として厳しい日本の医療事情を身を以て経験することとなる。
研修医・英二郎が持つ理想の医療現場とは掛け離れた、病院が抱えている矛盾や医療問題に、苦悩しつつも懸命に立ち向かっていく姿を描いていく。
基本的には原作に沿った内容になっているが、変更点やオリジナルの展開およびキャストも多い。
ブラックジャックによろしくの感想
2003年のドラマで、当時ドラマを見る習慣のなかったわたしは、35歳の鈴木京香という人を「釣りバカの人」と思っていたのだが、今見るとたしかに逸材であると認めざるを得ない。決定的な「セカンドバージン」はこの7年後である。
「海猿」に続いて前年からモーニングで連載されていた(のちにスピリッツに移籍)原作は当時は読んでいなかったのだが、きわめて啓蒙的なものである。本作ドラマもそれを引き継ぎ、存命だった緒形拳や三浦友和などの言葉にいちいち悩む妻夫木君が正直うざいのだが、これは仕方ない。
デビュー2年目で、この翌年にドラマ版セカチューに抜擢される綾瀬はるかが出ていた。あと加藤浩次の出番が役以上に多い。タイトルバックでは妻夫木君、鈴木京香、そして加藤浩次の3人のドラマという構図になっている。なんだこれ。
後藤法子は本作あたりから重用されるようになり、翌年は「奥さまは魔女」(エリザベス・モンゴメリ役を米倉涼子が演じる)を無茶ぶりされているが、2005年には「曲がり角の彼女」を書いている。
ブラックジャックによろしくのキャスト
共通部
斉藤 英二郎 – 妻夫木聡
皆川 泰子 – 国仲涼子
赤城 カオリ – 鈴木京香
出久根 邦弥 – 加藤浩次
宗形 正臣 – 松尾政寿
椿 理沙子 – 綾瀬はるか
田中 恵美 – 今井陽子
誠同病院
服部 脩 – 緒形拳
牛田 克雄 – 杉本哲太
第一外科編
春日部 一郎 – 伊東四朗
金子 敏夫 – 三川雄三
金子 明子 – 泉ピン子
敏夫の親族
金子 満男 – 河原田ヤスケ
敏夫の親族
白鳥 貴久 – 三浦友和
第一内科編
久米 憲一 – 甲本雅裕
川上 寛 – 浅野和之
宮村 和男 – ガッツ石松
斉藤 トモ子 – 浅茅陽子
藤井 義也 – 石橋凌
北 三郎 – 原田芳雄
鳥 一郎 – 神保悟志
NICU編
高砂 春夫 – 笑福亭鶴瓶
田辺 秀勝 – 吉田栄作
田辺 佳子 – 横山めぐみ
大久保 – 中丸新将
救急搬送された新生児の父親 – 瀬戸陽一朗
小児科編
安富 良之 – 鹿賀丈史
石川 – 小林すすむ
原 なつみ – 久保結季
第四外科編
内海 まどか – 伊東美咲
児玉 典子 – 藤谷美紀
庄司 直樹 – 阿部寛
宇佐美 孝志 – 石橋貴明
辻本 良江 – 薬師丸ひろ子
辻本 正志 – 梨本謙次郎
堀内 清司 – 古谷一行
その他の出演者
謎の客 – 小林薫
謎の客 – 川村ひかる
店主 – 岩松了
ブラックジャックによろしくのスタッフ
原作 – 佐藤秀峰「ブラックジャックによろしく」(モーニング・講談社)
脚本 – 後藤法子
音楽 – 長谷部徹
演出 – 平野俊一・三城真一・山室大輔
主題歌 – 平井堅「LIFE is… 〜another story〜」(DefSTAR RECORDS)
アルバム「LIFE is…」のタイトル曲をドラマ主題歌用に再アレンジしたもの。
演出補 – 山室大輔・山崎統司・茂山佳則・寺地雄一郎・金澤麻樹・小嶋隼人
プロデュース補 – 壁谷悌之・中島理恵子
医療監修 – 長星憲・加部一彦・南淵明宏(心臓外科医)
医療協力 – 北里大学病院(神奈川県相模原市)
撮影協力 – 緑山スタジオ・シティ
チーフプロデューサー – 貴島誠一郎
プロデュース – 伊與田英徳
制作 – TBSエンタテインメント(現・TBSテレビ)
製作・著作 – TBS(現・TBSホールディングス)