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脚本と編集は不親切だがリュ・へヨンのトランス顔がこわい(あいつだ 感想)
舞台はさびれて廃墟だらけの殺伐とした港町。
働き者の貧乏青年が、大切な妹を殺した犯人を追う話である。
町の爪弾き者である巫女(人の死に様を予見する能力がある)のサポートにより、救魂祭(葬式のようなもの?)で怪しい男を発見する。
このくだりは実話らしく(釜山で本当にあったことらしい)、それで、「あいつだ」ということになる。
しかし、その後はなかなか確証が得られず、警察も「あの人はいい人」と言って動いてくれないばかりか、巫女が裏切ったために、逆に逮捕されてタイホされてしまう始末(実は青年の死に様を予見したので運命を変えようと嘘をついたのである)。
そのへんのくだりをはじめ、脚本と編集が全体に不親切で、中盤からはついウトウトしてしまい、気がついたら犯人は死んでいた。
途中、謎の女の子(死霊?)が出てくるのだが、その正体もよくわからないままだった。
巫女(リュ・へヨン)がトランス状態になる演出(白目をむいてぶっ倒れる)が、女の子よりコワかった。
あいつだ あらすじ
ジャンウは妹ウンジを育てながら、開発で立退きが進む町でソウル移住の夢を抱いていたが、ある日、幽霊が見えると噂されるジウンと交流を持つウンジが突然失踪。警察は取り合わず、やがてウンジの遺体が発見される。葬儀の日、犯人らしき男が現れるが逃走。ジャンウはその人物が地元で評判の良い薬局のミノだと確信するが、誰も信じてくれない。一方、ジウンには幼い女の子の霊がつきまとっていた。ジャンウの追及に対し、ミノは逆に罠を仕掛け、ジャンウが逮捕される事態に。ミノは証拠を見せながら犯行を暗に自慢するが、警察は動かない。女の子の霊に導かれたジウンは廃墟を訪れ、そこでミノの過去が明らかになる。知的障害のある妹スジを持つミノは、父の再婚相手によって家族の崩壊を経験していた。最終的にジウンを人質に取ったミノは、妹スジの幻影を見て動揺し、窓から身を投げて命を絶つ。
あいつだ 見どころとツッコミどころ
『あいつだ』は、犯人が早期に明らかになることでサスペンス性が薄れる一方で、主人公の心理描写や社会的テーマに焦点を当てている。霊能力者の存在や警察の無能さなど、韓国映画特有の要素が盛り込まれている。
- 犯人が序盤から明確である。特に韓国版ポスターには「殺害された妹、手がかりも証拠もないが、あいつだ」と記されており、犯人探しのサスペンスよりも、主人公の執念や心理描写に焦点が当たっている。
- 霊能力者シウンの予知能力は、物語の進行に不可欠ではあるが、オカルト要素がリアリティを損なっている。
- 韓国映画ではたいていそうだが、警察の無能さの描写がとりわけ際立っている。防犯カメラの確認を怠るなど、捜査はかなり杜撰。
- 犯人の動機は幼少期のトラウマに起因するもので、特定の女性像に対する病的な憎悪である。
- サスペンスとオカルト要素が融合され、ひなびた港町の雰囲気や霊的な描写が独特の世界観を形成していて新鮮。
あいつだを観るには?
あいつだのキャスト
あいつだのスタッフ
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