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リバー、流れないでよ

藤谷理子(リバー、流れないでよ)©ヨーロッパ企画 映画
藤谷理子(リバー、流れないでよ)©ヨーロッパ企画
『リバー、流れないでよ』は、2023年6月23日に公開された日本映画。原案・脚本は上田誠、監督は山口淳太。主演は藤谷理子。
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期待通りのドタバタSFコメディ(リバー、流れないでよの感想)

ヨーロッパ企画である。

正直、またタイムリープ(ループ)物かよと思ったが、劇団としての映画は「ドロステのはてで僕ら」と本作だけであり、「サマータイムマシン・ブルース」「曲がれ!スプーン」は上田誠の脚本を本広克行が監督した映画なのだった。そういえば「ビューティフルドリーマー」を見ていないな。

ふじや

舞台はヒロイン藤谷理子の実家である京都貴船の旅館ふじや(本当に本館と別館があり、貴船神社の並びである)。突如発生した2分間のタイムループ現象を解決させるまでのシチュエーションコメディである。

2分間という絶妙に短い時間設定が肝となっており、複雑なコトはできないので、特定の人物をクローズアップするワンシチュエーションのコント(2分に収まりきれず、前後編になっているものもある)を積み重ねることで、舞台的なエモーションを盛り上げていく趣向になっている。上田誠ならではの会話劇であり、さすがの面白さだ。

藤谷理子が旅館裏の川のほとりに佇むカットから2分が始まる構成で、当然ながらワンシーンワンカット。正確に2分を守っているので、役者もカメラも下手へ上手へ、階上へ川の向かいへとドタバタ移動していて大変そうだ。旅館の外は雪が舞い始めたり、すでに積もっていたり、晴れていたりするのだが、「時間線がおかしくなっているみたいだ」の一言で済ませている(実際に撮影時の京都が大寒波に見舞われ、脚本を変更せざるを得なかったらしい)。

リバー、流れないでよ 巷の考察

巷にはさまざまな感想や考察があり、人の感じ方や解釈は多様だなーと思うが、しかしまあこうした多様さが映画の深みを増していることも事実だろう。

リバー、流れないでよにおけるタイムループの設定

  • 記憶を持ったまま2分間のタイムループを繰り返すため、過去の衝突やトラウマが蓄積され、人間関係に緊張が生じるのが面白い
  • ループを通じて関係性が変化し、協力して問題を解決しようとする姿勢に

リバー、流れないでよにおける雪の演出と感情のリンク

  • 雪が降り積もるシーンは、ミコトとタクの恋愛関係に関連している。ミコトの純粋な感情や願望を象徴しているのでは?

リバー、流れないでよのストーリー展開と演出

  • タイムループの原因や解決方法が明確でないので、理解しづらいのでは?
  • 中ダレがあり、アクション性やサスペンス性が薄れしまう

その他

  • 舞台が京都なのに全員が標準語
  • 全体的に舞台劇っぽい

リバー、流れないでよ 見どころ

本作はヨーロッパ企画制作によるオリジナル長編映画で、『ドロステのはてで僕ら』に続く第2弾。京都の奥座敷として知られる冬の貴船の老舗旅館を舞台に、繰り返す2分間のループに巻き込まれ、抜け出せなくなってしまった人々の群像劇である。

リバー、流れないでよ ネタバレあらすじ

京都の老舗料理旅館「ふじや」で、仲居のミコトは貴船川のほとりで物思いにふける。突然、全員が2分間のタイムループに巻き込まれ、何をしても初期位置に戻ってしまう現象が起きる。記憶だけは連続しているため、次第に皆が本音をさらけ出していく。恋人のタクがフランスへ修行に行くことで悩んでいたミコトが、時間を止めたいと願っていたことを告白するが、実はループの原因は貴船神社に現れたタイムパトロールのマシン故障だった。全員で修理を手伝い、時間は元に戻り、ミコトはタクの旅立ちを受け入れる心の準備ができた。

 

リバー、流れないでよを観るには?

リバー、流れないでよ キャスト

■ふじや
○ふじやのスタッフ
ミコト(仲居) – 藤谷理子
タク(料理人見習い) – 鳥越裕貴
キミ(女将) – 本上まなみ
チノ(仲居) – 早織
番頭 – 永野宗典
料理長 – 角田貴志
エイジ(板前) – 酒井善史
○宿泊客など
ノミヤ(客) – 諏訪雅
クスミ(客) – 石田剛太
オバタ(作家) – 近藤芳正
スギヤマ(編集者) – 中川晴樹
■その他
ヒサメ(旅行者) – 久保史緒里(乃木坂46)
猟師 – 土佐和成
モリオカ(近隣の店の板前) – 諸岡航平
シラキ(近隣の店の板前) – 黒木正浩

リバー、流れないでよ 作品情報

監督 - 山口淳太
脚本 - 上田誠
原案 - 上田誠
製作 - 大槻貴宏
音楽 - 滝本晃司
主題歌 - くるり「Smile」
撮影 - 川越一成
編集 - 山口淳太
製作会社 - トリウッド、ヨーロッパ企画
配給 - トリウッド
公開 - 日本 2023年6月23日
上映時間 - 86分

 

『リバー、流れないでよ』は、ヨーロッパ企画のドタバタSFコメディー映画です。この記事で少しでも興味を持たれた方は、ぜひ本編をチェックしてみてください。

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