甲子園へ登板した飛雄馬に、花形はかつての宿敵がカモになった悲劇に涙を流す。本塁打は辛くも免れたものの、「次は左門が打つ」と非情に断言。ライバルの心情を知らぬ飛雄馬は、左門への独りよがりな闘志を燃やす。
昭和43年度ペナントレース開幕、まず巨人-太洋の激突である。
オープン戦と開幕戦は違うのん?(いまさらであるが、筆者は何を隠そう野球音痴)
大洋のスターティングメンバーは、
5 松原
3 近藤和
8 スチュアート
9 桑田
7 重松
4 近藤昭
2 土井
6 松岡
1 森中
飛雄馬はリリーフ投手としてベンチで待機しており、昨日、阪神打線を抑えたので自信満々の様子。
一方、左門もスターティングメンバーではなく代打要員だった。
先発は金田だったが、満塁ホームランを打たれたりして、川上はまた次々とピッチャーを変える。
それをテレビで観戦している一徹、相変わらず浮かぬ顔である。
別当監督の作戦は、星が出てきたら左門を出すというものだった。
アグリーをピンチヒッターに出したところで、勝負師・川上は「左対左だ」と飛雄馬を出す。
「この一人でいい、打ち取ってくれ」
別当は、待ってましたと左門にバッター交代。
って、一度出したピンチヒッターを引っ込めていいの?
川上が出てきたので、ピッチャーもまた替えるのかと思ったら、

川上の指令は「左門を敬遠しろ」だった
反発する飛雄馬、しかし王も長嶋もマウンドにやってきて飛雄馬の説得にかかる。

「打たれたら二軍に行ってもいい!」と必死
ゴネる飛雄馬に、ついに川上も渋々承諾するのだった。
「その言葉忘れるなよ」

一方、「なぜ左門はああまで自信をもてるのか…」首をひねる一徹
「飛雄馬は感情に左右されやすい子だから、あまり力むと針の穴を通すコントロールも狂ってしまう」
という明子の言葉をヒントに「わ、わかった!」と叫ぶや、一徹は飛雄馬に何かを知らせるため走り出す。

(電話のある)ラーメン屋へ!

しかし下駄の鼻緒が…

ひゅ、飛雄馬ぁっ!

そして左門、難なくホームラン

「終わった…俺の速球投手としての生命が!」
「これが勝負ですたい!」とつぶやきながら、ダイヤモンドを回る左門。
川上は「星、約束だな」と冷たく、

「二軍へ行け! たった今、この場からだ!」

速水「ふん!」

飛雄馬、すごすごと球場を去る
そしてタクシーをつかまえ、ラジオで巨人敗北を知る。
「敗因は星投手のリリーフ起用…」という解説に、顔も上げられない飛雄馬だった・・・

一方、鼻緒を直した一徹は土手で放心
*
そのころ、取材陣を前に、別当監督が飛雄馬の弱点を大々的に解説していた。
「要するに星の速球は滅法速いが、体重に恵まれんためにひどく球質が軽いんですね、
ジャストミートさえすればボールのほうで勝手にスタンドまで飛んでしまうわけで…」
得々と説明する別当だが、台湾での快投の謎を説明しようとしたところを、左門が押しとどめる。

「監督さん、もうその後はよかですたい!」
「わしは死者ば鞭打ちたくはなかとです
星はわしの惚れ込んだ、ただ一人の男じゃけん
不幸のどん底に育ったわしの弟や妹たちのために初めて泣いてくれた男ば…」

「わしの手でとどめはっ…!」
その夜、花形もまた、自宅の庭で記者たちに語っていた。

「話しましょう、あらいざらい…」(なぜ浴衣なのか?)
「死者を鞭打ちたくない──左門豊作はそう言いましたか」
花形の解説によると、つまり前日の柴田へのウルトラ大暴投に、巨人打撃陣はみんなびびり、ビーンボールを恐れて体が逃げたままバッターボックスに立っていたというのだった。
「星は全員に精神的なビーンボールをぶちかました。
無制球投手という恐怖を植えつけ、時間を稼いだだけ・・・」
「わしよりも、花形や左門のほうが飛雄馬の性格を理解していたようだな」
がっかりする一徹である。

なんでそんな端っこに…ww
しかし花形は、[星投手は死んだも同然」という記者の言葉にきっとなり、と叫ぶ。
「星は死者なのではない! 彼は不死鳥だ! 火の鳥だ!」
その頃、飛雄馬は真っ暗な二軍のマウンドに立ち尽くしていた。
「俺の野球生命が今、終わった…!」
いや、もう5時間ぐらいたってるから…ww
二軍落ちし失踪した飛雄馬は、放浪の末に鎌倉の禅寺へ。和尚の「打たれまいとする心が脆さを生む。むしろ打たせてみよ」という逆説に、弱点である「球の軽さ」を逆手に取る魔球のヒントを掴む。新魔球開発への道がようやく開かれた。(第71話|かえれ不死鳥)


