飛雄馬は伴を相手に狂気の特訓を開始。満身創痍になる伴の姿に良心が咎めはするが、伴の命が尽きるのが先か、魔球の完成が先か。

ボクシングジムを訪れたユニフォーム姿の星と伴
「これだ、今までの訓練にかけていたものがここにある」
と飛雄馬はwktkしている。
じつは、昨夜もテレビで熱心にボクシングを観戦していたのである。
伴の頭からは?が飛び出しているが、
「伴忠太は無条件協力じゃい!」
飛雄馬、パンチングボールに興味しんしんで、試してみると意外と筋がいい。
飲み込みが早いとトレーナーにホメられていい気になり、

スパーリングをやらせてください
気迫におされたトレーナーの了解をもらい、ヘッドギアをつけてリングに上がる。
相手の6回戦ボーイは大の巨人嫌いで、勝手に闘志を燃やしていた。
ユニフォームのズボンのままステップを踏むが、ジャブを打たれる飛雄馬。
飛雄馬、打たれつつも「正確なものだ、彼は正確に俺の動きを予測している…」と考える。
格闘技を知っている伴が「見ちゃおれんわいっ!」と代わろうとしたとき――

なんとクロスカウンターで相手を倒す
…さて、クロスカウンターといえば「あしたのジョー」だが、ごっちゃに扱われることが多いこの二つのマンガには、じつは2年の隔たりがある(「少年マガジン」連載開始とアニメ放映開始、いずれも「ジョー」は「巨人の星」の2年後)。
この73話放映はおそらく69年と思われるが、作中の時代は1968年。
15歳の矢吹丈が暴力団「鬼姫会」を壊滅させるのが69年で、この頃はまだ姿を現していない。
69年時点で、このアニメの視聴者ははたして「クロスカウンター」を知っていただろうか。
「マガジン」連載は68年初頭から始まっているので、もうすでに力石と対戦をすませ、少年院も出て、もしかしたら、ちょうど話題になっていたかもしれない。
「すげえ左だ、まるでダイナマイトだ…!」
じつは大リーグボール養成ギブスには、パンチ力強化の効能があったのである。
何かを得たらしい飛雄馬であった。
翌日の長屋は「今朝の新聞みたかよ、おっさん!」とかしましい。
昨日のジムでの出来事を見ていたサンデースポーツ紙の記者が、早速記事にしたのである。
口々に不安がる皆に、一徹、
「我が子が成長して、親の古い頭ではわからんことを始めたんじゃ。それもまた親にとってはうれしいもの、本音を吐けば寂しくもあるがな、ふっふっふ…」

と言いつつ、電車に乗って仕事へ向かう一徹であった
*

明子は井戸端で世間話
(これはさすがに、放映当時でもアナクロな光景であったはずである)
「いいえ、父は昔通りの姿でいたいのよ、***仕事に出ることで」((音声が消去されていて何を言っているのかよくわからない)
「父にとって今はあの日の続きなのです、飛雄馬といっしょに遠い巨人の星を仰いだあの日。それが巨人のでっかい星となることに変わっただけ、それだけよ」
次に飛雄馬が現れたのは剣道の道場である。
手合わせしてもらうために、伴に飛雄馬のことを「有段者」と偽ってもらったらしい。
しかし心得のない飛雄馬はメッタ打ち…体育でやらなかったのかい
「伴よ、新変化球が見えてきた…霞んでいただけの変化球の形が」
「まだやるのか、体がバラバラになってしまうぞ…」
有段者というのが真っ赤なウソと知った相手が気乗り薄になってムダ話をしている隙を狙って、

思いきり突き!

これが新変化球…

これが俺の大リーグボール!
*

さらに次は警察の射撃練習場にまで赴き、
多摩川グラウンドに戻って、めかくしバッターの練習で仕上げ。
その異様な練習風景を仕事帰りに多摩川までやってきた一徹が見ていた。
「わからん…今日の仕事でわしは壁塗りをやってきたが、技術という土は根性という土で練って、いかなる雨にも耐える壁となる…」←またわけのわからないことを言っている

待っているぞ、飛雄馬!
翌朝のこと。
目を覚ました伴は座禅中の飛雄馬を発見する。

尊師みたいに浮いている!?

できた!…やっと設計図ぐらいのところだが
日曜で練習は休みだが、グラウンドに走る二人。
目隠しを解き、伴に向かって大リーグボール1号を投げる飛雄馬!
てゆか、できたばかりなのに、なぜ「1号」www

この一球で勝負が決まる!
永久に野球を捨てるか――勝負!

へなへなになった伴、目が…
「俺はお化けをみたんじゃ、まぎれもなく、この目で!」
と、たあ坊に語る伴。
「あいつじゃ、大リーグボール1号という名のボールの化物、野球の歴史を変えてしまうようなものすごい魔球をな!」
花形よ! 左門よ! 星の球に腰をぬかすな! と吠える伴であった・・・
飛雄馬はボクシングや剣道の特訓を通じて「打たせて取る」極意を体得。多摩川でついに「大リーグボール1号」を完成させる。人知を超えた威力に「ボールの化け物だ」と戦慄する伴だった。(第73話|謎の特訓)


