もしもこの世が舞台なら、 楽屋はどこにあるのだろうの感想
ファーストインプレッション
1話はスペシャルで1時間24分もあり(CF込み)、私は見終わるまでクドカン作だとばかり思い込んでいて、「今度はシブヤなのか」ぐらいにしか思っていなかったのだが、そういえばこれは三谷幸喜なのだった。
そしてどうやら本作は思いのほか評判が悪いらしく、1時間24分を我慢できず脱落者続出ということらしい。
はて、あれほど絶賛された80年代タイムスリップ物の「ふてほど」、そして新宿歌舞伎町の濃いドラマ「新宿野戦病院」も高く評価されたのに(私はどちらも途中で脱落している)、本作はなぜダメなのか。
どうやら「ふてほど」の86年は、あくまでも「時代を移す鏡」としての批評性がウケたということで、ノスタルジーが受け入れられたわけではなかったらしい。本作は、放送前のインタビュー記事で三谷がノスタルジーを語ってしまうという宣伝上の作戦ミスがあったようだ。
しかしまあ、「ふてほど」の批評性など、いかにもTVらしい底の浅いもので、どうでもいいものだと思うんだけどね。そのへん、重々承知の上で目配りしたクドカンはやはり賢いということか。

もしもこの世が舞台なら、 楽屋はどこにあるのだろうのセット
三谷的なシチュエーションコメディを期待した人が多かったということにしておこう。
もしもこの世が舞台なら、 楽屋はどこにあるのだろうのあらすじ
昭和59年秋。蜷川幸雄に憧れる演出家の卵、久部三成(菅田将暉)は、路頭に迷っていた。彼のあまりの横暴ぶりに、劇団から追放されてしまったのだ。あてもなく彷徨う久部が迷い込んだのは、怪しいアーケード街。ストリップ小屋のネオンが光るその商店街は、「八分坂」。
渋谷駅から8分でたどり着くから八分坂と呼ばれているのだが、そのアーケードにはこう刻まれている。“Pray speak what has happened(何があったか話してごらん)”無料案内所のオババ(菊地凛子)に誘われて、久部はWS劇場の扉を開く…。
もしもこの世が舞台なら、 楽屋はどこにあるのだろう キャスト
倖田リカ(ダンサー) – 二階堂ふみ
蓬莱省吾(放送作家) – 神木隆之介
江頭樹里(神社の巫女) – 浜辺美波
大瀬六郎(交番巡査) – 戸塚純貴
パトラ鈴木(ダンサー) – アンミカ
毛脛モネ(ダンサー) – 秋元才加
朝雄(モネの息子) – 佐藤大空
トニー安藤(WS劇場の用心棒) – 市原隼人
風呂須太郎(ジャズ喫茶のマスター) – 小林薫
渋谷八分坂案内所のおばば – 菊池凛子
江頭論平(八分神社神主) – 坂東彌十郎
うる爺(客引き) – 井上順
伴工作(舞台監督) – 野間口徹
ジェシー才賀(WS劇場のオーナー) – シルビア・グラブ
乱士郎(ジェシーの秘書) – 佳久創
浅野大門(WS劇場の支配人) – 野添義弘
浅野フレ(大門の妻) – 長野里美
トンちゃん(劇団「天上天下」スタッフ) – 富田望生
黒崎(劇団「天上天下」主宰者) – 小澤雄太
彗星フォルモン(お笑いコンビ「コントオブキングス」) – 西村瑞樹(バイきんぐ)
王子はるお(お笑いコンビ「コントオブキングス」) – 大水洋介(ラバーガール)
仮歯(ジャズ喫茶従業員) – ひょうろく
毛利里奈(WS劇場のモギリ) – 福井夏
ケントちゃん(スナックのウェイター) – 松田慎也
いざなぎダンカン(ダンサー) – 小池栄子
ノーさん(WS劇場の照明担当) – 大野泰広