帰国した飛雄馬に、テレビ出演中の花形と左門が「今の君はバッティング投手、メッタ打ちにする」と衝撃の宣告。金田も進歩のない飛雄馬に呆れ、一徹は静かに息子の敗北を予感。欠点から目を逸らす飛雄馬だった。
台湾キャンプでの快投はすべて俺の実力だ!と胸を張る飛雄馬である。
オープン戦は巨人-阪神戦。
激烈な阪神打線に投手を換え続ける川上、クリーンナップトリオを前に飛雄馬を起用する。

初の甲子園マウンドに感慨深い飛雄馬
7回裏ノーアウト2塁――
打者3人目に花形が控える場面で、金田は「監督、ちょっと残酷じゃないですか?」と心配する。
そこで川上は子供を谷底に突き落とすライオンの心を説く。
「とうとう出てきたか、わが宿命のライバル…否応なく僕まで回ってしまう」
苦悩する花形。
「何沈んどるんや、ああいうカモを、プロではお客さん言うんやで」
「かりにも僕のライバルがお客さんだと…」

星君をお客さんなどと!
そんな花形の思いをよそに、まず最初のバッターは三番・児玉。
「このピッチャー、“お客さん”やで!」

飛雄馬(なんのことだ……?)
キャッチャーは森、飛雄馬は豪速球で勝負して、無事児玉を打ち取る。
次は四番・カークランド、ニヤリと笑うがピッチャーフライ。
そして五番・花形、観客の興奮は最高潮へ──


一方、今日は球場で観戦している一徹と明子。
飛雄馬が投げた決め球に、「いかん、絶好球だ!」
と一徹は焦るが、花形はなぜか見送る。
「なぜ打たん、花形…」
次も見送った花形、「どうしてこんなことになってしまったんだ…」と暗い表情のまま。
「あまりにも残酷だ…」と涙があふれる。

どんだけ涙出てるんだww
キャッチャー森も花形が気味悪くなり、タイムをとって、「少し遊んでみろ」と飛雄馬に助言する。
「どうしたんだ、花形…」
飛雄馬も、目をつぶったままバッターボックスに立ちつくす花形の姿に不安がこみ上げてくる。
「なぜ俺をにらみつけてこない!」

甲子園のときのあの澄んだ目で!

まずは牽制球で気を落ち着けて、ついに勝負だ!と投げた飛雄馬だったが――

「球だけを見る!」花形、ホームラン級のあたり

しかし辛くもライト国松がキャッチ
立ち尽くしたままの一徹、
「なぜホームランにならなかったのか不思議なくらいだ…」
結局、巨人はなんとか勝ったが、飛雄馬は「しけた感じだぜ…」としらけている。
試合後の囲み取材に花形、「今日は巨人軍の厳しい野球に負けたんです」とコメントする。
「そろそろ話してくれよ!」と星の台湾での快投の秘密を問われるが、
「今日の僕には勝ち誇って皆さんに説明できない」と答え、
近いうちに左門が飛雄馬を打ち込むだろうと予言する花形だった。

──左門、左門だと?
その様子を遠巻きに見ながら、怒り狂う飛雄馬だった。
「こうなったら、何が何でも、左門だけでもきりきり舞いさせてみせる!」

なぜかズズイと前に出る飛雄馬だった
大洋戦、飛雄馬は川上の敬遠指示を退け、進退を懸けて左門と対決するが痛打され、約束通り即座に二軍落ちを命じられる。台湾での快投も実は「制球難への恐怖」が招いた虚像だったと暴かれ、自信は完全に崩壊。絶望の中、夜の二軍マウンドで独り立ち尽くす。(第69話|左門の予告ホームラン)


