VR ミッション:25の感想
選ばれた8人のゲーマーたち(身寄りのない者ばかり)がバーチャルFPSをプレイさせられるという話。
25はゲームのフィールドであるビルの「25階」を指している(テロリスト集団を制圧しつつ25階から降りていくというミッションで、ラストステージは地下1階)。
VRヘルメットのシールドを上げるとをVR映像は消えるが、 撃たれた痛みは消えないというのが設定のミソ。
回復アイテム「メディパック」を打つと傷は消えるのだが、数が限られており、手元にないまま撃たれるとヘルメットに電流が流れて本当に死んでしまう。
ゲームがうまいはずなのにへっぴり腰のゲーマーチームはみるみる崩壊するが、終盤になるとさすがに腕を上げていて、生き残ったモーフィッド・クラークが、ラストでリアル射撃戦を軽くクリアする、というのがよくできている。
裏切りも起こったりする一種のデスゲーム物なのだが、よくある「ゲームの意図」は説明されない(別にそれでいい)。ゲームの主催者はゲーマーの一人なのだが伏線はなく、むしろ、途中棄権した人がいるので、それが主催者だったというオチのほうが良かったのではと思う。
VR ミッション:25 見どころ
- マックス・ディーコンの演技
主人公のスコットとして、ゲーム内での巧みなプレイと、現実世界で直面する恐怖や葛藤を演じる。ゲームに対する情熱、極限状態での判断力が物語を牽引する。 - 圧倒的なVR表現
当時としては先進的なVR技術が映像で表現されており、ゲームの世界と現実の区別が曖昧になっていく感覚が視覚的に巧みに描かれる。VRゲーマー視点でのアクションシーンも多く、没入感がある。 - デスゲーム的なサスペンス
招待されたゲーマーたちが、命がけの状況に追い込まれ、互いに疑心暗鬼になるデスゲーム的な展開がスリリング。ゲームの真の目的と、彼らを待ち受ける罠が徐々に明らかになる過程に引き込まれる。 - テクノロジーの倫理的側面への問いかけ
VR技術が悪用されることで、人間の尊厳や命がどのように扱われるのかという現代的なテーマが描かれる。ゲームと現実の境界が曖昧になることの危険性、技術の進化がもたらす倫理的な問題を提起している。 - チャールズ・バーカー監督の視点
監督・脚本を務めたチャールズ・バーカーは、この作品を通じて、テクノロジーが進化する未来における人間のあり方や、新たな脅威について考察した。
VR ミッション:25 あらすじ
世界中のトップVRゲーマーたちが、あるミステリアスなゲーム大会に招待される。そのゲームはVR技術が極限まで進化した、現実と寸分違わないバーチャル空間でのFPS(ファーストパーソン・シューター)バトルであった。
主人公のスコット(マックス・ディーコン)を含む招待されたゲーマーたちは、豪華なペントハウスに集められ、最新のVRスーツを装着してゲームを開始。しかし、彼らがプレイしているのは単なるゲームではなく、現実の世界に大きな影響を与える命がけのミッションであることが徐々に明らかになる。彼らは、このゲームを通じて、恐ろしい陰謀に巻き込まれていくことになる。