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シークレットキャストの衝撃(#マンホールの感想)
99分しかないワンシチュエーションのサスペンスで、ネタバレせずに紹介することは難しい。
結婚式前夜のハイスペイケメン(中島裕翔)が酔ってマンホールに落ち、スマホで元カノ(アドレス画面は奈緒]の写真)に助けを求めるが、飲んでいた渋谷には該当する場所はなく、スマホのGPSは狂っていてここがどこなのかはわからない。中島は「マンホール女」というSNSアカウントを立ち上げ、ネット民の力を借りて自分の居場所を特定してもらおうとする。ついに場所が判明し、元カノも車で急行してくれるが…という話。
冷静に振り返るとおかしなところは多々あるのだが(犯人はなぜ中島の秘密を知っていたのか? なぜそのマンホールのことを知っていたのか? 永山絢斗を襲わせたのはなぜか?)、腿の筋肉が断裂したり、ガスが漏れてきたり、波の花が発生したり、と波状的に危機に陥るので、深く考える間を与えない。北関東(と途中でわかる)の人気のない場所にあるマンホールという冷え冷えした場面設定が効いている。
結局、怪しいと思われる人が予想通り犯人と明かされるのだが、仕掛けはそこではなく、その人はカメオで、本物はシークレットキャストだったというところがミソ(ただしカメオの人は声だけ担当していたというのでややこしい)。
#マンホールの見どころ
予測不能なワンシチュエーション・スリラー。
- 極限のワンシチュエーション・スリラー
結婚式前夜、幸せの絶頂から一転、マンホールの底に転落するという衝撃的な設定。閉鎖された空間、刻々と迫るタイムリミット、そして自身の怪我。どうすればこの絶体絶命のピンチから抜け出せるのか? - 中島裕翔の熱演と新境地
泥まみれ、泡まみれ、血まみれになりながらも生き延びようとする主人公を、中島裕翔が熱演。追い詰められた人間の本能や狂気を表現した演技は必見。監督も絶賛している。 - SNSを駆使した斬新な展開
マンホールに落ちた川村が手元のスマホを使い、SNS上で「マンホール女」という偽アカウントを立ち上げ、助けを求めるという秀逸なアイデア。ネット民の「特定班」が真実を推理したり、時には無責任な意見が飛び交ったりする様子がリアルに描かれる。 - 予測不能なストーリーと衝撃の結末
序盤のハプニング的な展開から、中盤にかけて「何者かにはめられた?」という疑念が浮上し、サスペンス要素が加速。SNSでの情報収集が進むにつれて次々と明らかになる真実、そしてまさかのどんでん返しが待ち受ける衝撃のラスト。ネタバレ厳禁である。 - 熊切和嘉監督の演出
『海炭市叙景』『私の男』など人間の内面や緊張感のある描写に定評のある熊切和嘉監督が、初のジャンル映画に挑戦。密室空間での心理描写や、人間の嫌な部分をあぶり出す手腕が光る。
トリビア・撮影裏話
- メイン舞台となるマンホールの内部はセット。壁が取り外せるようになっていたり、撮影中にスタッフが壁をはめ込んだりしながら撮影し、狭さや汚さをリアルに表現するために美術チームが細部までこだわった
- 撮影は狭山で行われ、中島裕翔はマンホール内という設定のため、雨に濡れたり、泥や泡にまみれたりするシーンが多く、スーツの下にウェットスーツを着ていても非常に寒かったそう。泡に埋もれるシーンでは、大量の洗剤にコーヒーや青のり、かつお節を混ぜた泡を使用しており、「一生分のコーヒーを浴びた」というほど過酷な撮影だったとのこと
- 熊切監督は中島裕翔と演技プランについてディスカッションを重ね、普段とは違った一面が出てくるのが面白かったと語っている
- SNSの投稿ボタンが「ツツク」と表示されているなど、細かい部分にも遊び心が隠されている
- 第73回ベルリン国際映画祭のベルリナーレ・スペシャル部門に正式招待され、世界中でその斬新なアイデアと中島裕翔の演技が注目された
#マンホールのあらすじ
不動産会社で営業成績トップの川村俊介は、社長令嬢との結婚も決まりまさに順風満帆な人生を歩んでいたが、結婚式の前夜、渋谷で開かれたパーティで酩酊し、マンホールの穴に落ちてしまう。穴の底で目を覚ました川村は脚を負傷し身動きが取れない。スマホのマップアプリはGPSが誤作動し現在位置は分からず、警察に通報するも、いたずらだと思われ取り合ってもらえない。川村はSNSで「マンホール女」というアカウントを立ち上げ、ネットを通じて場所の特定と救出を求めることに。しかし突如発生した波の花に追いつめられ、折れたガス管から漏れたガスとライターを利用して危機を脱する。SNSの協力者の活躍もあり、川村の現在位置はついに判明するが、そこは川村にとって因縁浅からぬ場所だった。そして暴かれる川村の正体とは…
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『#マンホール』は考察好き、ドンデン返し好きな方が見逃せない映画です。この記事で少しでも興味を持たれた方は、ぜひ本編をチェックしてみてください。