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先生さようなら

北香那(先生さようなら) ドラマ
2024年1月23日(22日深夜)~3月26日(25日深夜)まで日本テレビ系「シンドラ」枠にてドラマ化。主演は本作が単独での連

今、世間が最も注目する日テレ×小学館のコミック原作ドラマ。
脚本家は高畑充希の「ムチャブリ!」を書いた人で(これはオリジナル)、さぞかし居心地悪かろう(初話放送は1月23日だった)。

原作のポイントは「先生が女性を描いたスケッチブックを見てしまいドキドキした」というシーンにあり、これを序盤のフックとして話を展開させているのだが、ドラマでは初話ではそこまで話が進まなかった(2話目あたりに入れて盛り上げるのだろう)。これは時制が11年違う二つの恋をのっけから交互に描く構成になっているからで、しかも11年前の女教師である北香那が死んだことも示唆されている。
さらに原作のノリの軽さがやや深刻ムードに変わっていて、先生(渡辺翔太)のキャラも内面性が高い。

要するにかなり原作をアレンジしていると言え、ドラマの作り手は至極普通にいつも通りの仕事をしていると感じた。世間はこれをどう評価するのだろうか。

私の個人的な感想は、11年前の女教師が北香那でなかったら、それほど心惹かれるドラマにはなっていなかったはずだ、というものである。

先生さようなら 見どころ

美術教師が、現在の生徒との恋と、過去の教師との恋という、二つの恋愛模様を経験する、切なくも美しいラブストーリー。

  1. 「過去の恋」と「現在の恋」が交錯する二重構造
    美術教師・田邑拓郎(渡辺翔太)が、高校生時代の教師との初恋の記憶を抱えながら、現在の教え子である女子生徒・城嶋弥生(林芽亜里)と恋に落ちていくという、二つの時間軸が交錯する構成。過去の自分と現在の自分が、それぞれの「恋」を通してどう変化していくのかという対比とシンクロニシティ。
  2. 渡辺翔太の繊細な演技と、教師役への挑戦
    Snow Manのメンバーである渡辺翔太が単独初主演を務め、美術教師という役柄に挑戦。高校生時代に抱いた初恋の記憶に囚われながらも、現在の教え子との関係に揺れ動く、繊細で複雑な内面を表現。優しさや切ない表情が、教師として、一人の人間としての田邑の魅力を引き出す。
  3. 北香那が演じる高校時代の恩師の魅力
    田邑の高校時代の恩師であり、彼の初恋の相手となる内藤由美子を北香那が演じる。由美子先生の持つ優しさや、美術への情熱が、少年時代の田邑の心を惹きつけ、彼の人生に大きな影響を与える。過去のシーンで描かれる二人の関係性が、現在の田邑の恋愛観や行動にどう影響しているのかが、物語の鍵。
  4. 「教師と生徒」という禁断の恋の行方
    ドラマの大きなテーマの一つである「教師と生徒」という関係性での恋愛は、非常にデリケートでありながら、普遍的に描かれてきたテーマ。本作では、その禁断の関係性が、過去と現在という二つの視点から描かれる。過去の田邑(現役高校生)と由美子先生(教師)の恋、現在の田邑先生(教師)と弥生(現役高校生)の恋、それぞれの関係性の行方と、そこに込められた感情が、物語の切なさを際立たせる。

トリビア・撮影裏話など

  • 原作漫画は2本立てのオムニバス形式。ドラマではその2つの物語が複雑に交錯するようにアレンジされている
  • 渡辺翔太は劇中で美術教師として絵を描くシーンがあるため、撮影前から絵の練習を行った
  • 高校時代の田邑を演じる少年期キャストは、渡辺翔太の雰囲気に合わせて選ばれた。過去と現在のシーンをシームレスに繋ぐため、衣装や小道具にも細かくこだわっている
  • 生徒と向き合う教師としての責任と、一人の人間としての感情の間で葛藤する田邑の姿は、教師という職業の難しさや、その中で生まれる人間関係の複雑さも描いている

先生さようなら あらすじ

主人公・田邑拓郎は美術教師。先生にしてはノリも良く、生徒たちのお兄ちゃんのような人気者だ。初めて田邑が担任を持ったクラスの生徒・弥生は目標もなく、周りの空気を読んで、ただあいまいな高校生活を送っていたが、田邑に誘われて美術部に入ることになる。

自分が何をしたいのか・高校生活を彩るヒントをくれた田邑に、弥生は恋心を抱いていく。しかし、ある日弥生が見てしまった田邑のスケッチブックに無数に書かれていたのは知らないあるひとりの女性の姿だった。田邑は、過去、高校生の時に出会った担任の国語教師・由美子に恋をしていたのだー。

先生さようならを観るには?

キャスト

■主要人物
田邑拓郎 – 渡辺翔太
城嶋弥生 – 林芽亜里
内藤由美子 – 北香那
■周辺人物
児玉俊 – 須賀健太
樋山レイナ – 川床明日香
白石健太 – 中村嶺亜
青山伸 – 菅田琳寧
赤木雄 – 檜山光成
斉藤全子 – 倉沢杏菜
真野さくら – 嶋貫費妃夏
森花 – 入江華音
林凜 – 森田優羽
堀江美紗子 – 深尾あむ
馬渕仙子 – 伊藤愛依海
田中亮司 – 大知
鈴木優磨 – 水野哲志
稲毛哲也 – 片桐仁
■過去
児玉俊 – 須賀健太
小林真奈 – 駒井蓮
大木舞 – 時岡怜美
瀬戸雄大 – 中津川巧
田沢勇 – 古本新乃輔
滝川洋子 – 稲沢朋子
堀江美紗子 – 深尾あむ
黒崎貴文 – 古河耕史

先生さようなら スタッフ

原作 – 八寿子『先生さようなら』『ハイライト』(小学館「ベツコミフラワーコミックス」刊)
脚本 – 渡邉真子
音楽 – 櫻井美希、田渕夏海
主題歌 – Snow Man「We’ll go together」(MENT RECORDING)
演出 – 池田千尋高橋名月
総合編成センター – 鈴木淳一、藤澤季世子、明石広人
チーフプロデューサー – 三上絵里子、島本講太
プロデューサー – 久保田充、松永洋一
協力プロデューサー – 杉山葉香
制作協力 – R.I.S Enterprise

先生さようならの原作


美術教師・田邑拓郎は生徒からも慕われる人気者。
一方、拓郎の教え子・弥生は、目標もなく曖昧な高校生生活を送る中で拓郎から美術部に誘われる。
高校生活を彩るきっかけをくれた拓郎に次第に惹かれていく弥生だが、拓郎の描いた絵をきっかけに彼の過去の哀しい恋を知ることになり――――?
拓郎の現在の恋を切なくも明るく描いた「先生さようなら」全5話を収録した新装版第1巻!!

【編集担当からのおすすめ情報】
先生に恋をした過去、教師になり生徒に恋をされる現在。
切ない想いが時を超えて交錯する様を描いた八寿子先生、珠玉のラブストーリーが復刊!!

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