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七夕の国

3.5
藤野涼子(七夕の国) ドラマ
藤野涼子(七夕の国)
七夕の国は、2024年7月4日よりDisney+内の「スター」にて独占配信。主演は細田佳央太。

七夕の国の感想

非常によくできた伝奇物語で(岩明均が、ネットもSNSもない30年近く前に原作を書いたのはすごい)、舞台は秋田県の山間と思われるが、まるで夏の休みをそこで過ごしたような後味を残すドラマだった。

とはいえ正直ところどころ冗長で、藤野涼子(原作のコミカルな芝居を想定していたところを監督が深刻方面に引き戻したらしい)と細田佳央太(「あの子の子ども」で桜田ひよりを妊娠させる高校生を演じた)の長い長い掛け合いは、さすがにちょっと眠くなってしまったのだが、口ひげに哀愁を感じさせる上杉柊平綾野剛と間違えた)、声だけで“窓の向こう”の憂愁を表現した山田孝之、最近じわじわ活躍の場を広げつつある木竜麻生など、役者は実力派揃いだった。

内側と外側の双方を無限化する球というモチーフは、「超能力は何の役に立つのか」という冗長なサブテーマに対する答えになっている。これは実写化作品ならではの表現として優れていたと思う。

七夕の国のあらすじ

平凡な大学生・南丸洋二(ナン丸)は、物に穴を開ける役に立たない超能力を持つ。ある日、街や人が謎の「球体」にくり抜かれて消失する怪奇事件が多発し、ナン丸は失踪した民俗学教授・丸神正美の調査を通じて事件に巻き込まれる。自身の能力が閉鎖的な「丸神の里」に伝わる「丸神家」の特殊能力だと知ったナン丸は、里に足を踏み入れ、球体を操る男・丸神頼之の存在を突き止める。頼之は丸神の血を引く者であり、球体の力で人々を消去していた。ナン丸は仲間と共に丸神の里で事件の真相を追う中、里に隠された歴史、球体の力の意味、そして自身が能力を持つ理由といった謎が絡み合い、物語は壮大な秘密へと繋がっていく。

七夕の国を見るには?

七夕の国 キャスト

■南丸家
南丸洋二 / ナン丸 – 細田佳央太(幼少期:木村優来)
南丸洋二の祖父 – 海老原正美
南丸洋二の母 – 村中玲子
■東丸家
東丸幸子(喫茶「マルカミ」店員) – 藤野涼子(幼少期:浅沼心)
東丸高志(幸子の兄) – 上杉柊平(少年期:近田聖)
東丸隆三(幸子と高志の大伯父) – 伊武雅刀
中沢タキ江(幸子と高志の祖母) – 朝加真由美
東丸和彦(幸子と高志の父) – 忍成修吾
東丸由紀子(幸子と高志の母) – 朝比奈彩
■常都大学
●新技能開拓研究会
亜紀 – 鳴海唯
浅野啓一 – 倉悠貴
今村 – 加部亜門
宇田涼 – 浦上晟周
倉森 – 大橋直樹
村野あすか – 葵うたの
山岸 – 那須愛理佳
横溝 – 矢野優花
部員 – 西村成忠
●丸神ゼミ
丸神正美(教授) – 三上博史
江見早百合 – 木竜麻生
多賀谷守 – 濱田龍臣
桜木知子 – 西畑澪花
■丸神の里(丸川町)の住民
早野源一郎 – 谷川昭一朗
マスター(喫茶「マルカミ」) – 足立智充
土田 – 大西武志
谷山 – 政修二郎
女将(旅館「峰屋」) – 山野海
羽鳥よしえ – 仲野元子
鹿島えりこ – 氏家恵
鮎川涼子 – うみぐちうみ
熊野 – 白神允
鶴見 – 佐藤幾優
海老沢 – 吉田ウーロン太
犬井 – 沖田裕樹
牛島 – 松澤仁晶
町民 – 中野麻衣蒲生純一山内ナヲ三浦久枝
■丸神家
丸神頼之 – 山田孝之
■その他
増元邦忠(東の手下) – 深水元基
東 / “先生” – 中村育二
八木原昭(新技能啓発セミナー 主催者) – 金田哲
佐藤(刑事) – 石田法嗣
丸神正美の妻 – 奥貫薫
金村辰巳(刑事) – 金山一彦
大下(五味清掃 アルバイト) – 篠原篤

七夕の国 スタッフ

原作 – 岩明均『七夕の国』(小学館刊)[60]
監督 – 瀧悠輔佐野隆英川井隼人
脚本 – 三好晶子安里麻里、瀧悠輔
脚本協力 – 大江崇允
音楽 – フジモトヨシタカ
プロデューサー – 山本晃久(ウォルト・ディズニー・ジャパン)、若林雄介(Pipeline)
プロデューサー – 中野剛(東映)、髙橋直也(東映)
製作著作 – 東映株式会社
企画協力 – ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
制作プロダクション – Pipeline

七夕の国の原作(岩明均)


ちょっとした超能力が使えるのが取り柄の南丸こと、ナン丸はある日、知り合いでもない民俗学の教授・丸神から呼び出しを受けた。だが丸神は調査のため「丸神の里」へ行ったきりで戻っておらず、残された研究生からは「教授とナン丸は、同じルーツを持つらしい」と告げられ、心当たりを尋ねられた。だが何も知らない――。いっぽう「丸神の里」東北の丸川町では、殺害方法のわからない猟奇事件が起きた。失踪した丸神教授の研究内容と足取りを追って、丸神ゼミとナン丸は「丸神の里へ」おもむくが…。

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