記録的猛暑と大阪・関西万博の混雑が連日伝えられ、高市政権が誕生した2025年夏季に放送されたドラマとしては、大石静が坂元裕二に接近したようなほのめかしに満ちたドラマ「しあわせな結婚」が話題を呼んだが、完成度としては木村文乃とラウールの異色恋愛ドラマ「愛の、がっこう。」がダントツに良かった。脚本は井上由美子である。
「こんばんは、朝山家です。」は「それでも俺は、妻としたい」の続編と言えるが、小澤征悦の優柔不断夫と、キレ方がリアルな中村アンの夫婦がはまっており、毎週楽しみに観た。
ほかには韓国ドラマのリメイクで、人生2週目のような永尾柚乃の演技が見ものの「誘拐の日」が話題になったが(脚本は丑尾健太郎)、私は4話あたりで脱落。
サスペンスとしては「DOPE 麻薬取締部特捜課」もあったが、こちらは中2病的な異能力バトルで、とても鑑賞に堪えるものではなかった。
清原果耶主演で期待した「初恋DOGS」は夏の湘南物、しかも韓国ドラマ的演出で、清原演じるヒロイン(なんと弁護士なのだ)に違和感しかなかった。
深夜ドラマではホラー演出の「恋愛禁止」(監督・長江俊和)が良いスタートだったものの、途中で話が空中分解したように思う。「完全不倫」は仁村紗和主演で、不倫を隠し通すという一種のサスペンスになっているのは面白そうだったが、やはりタイトルで見続ける気になれなかった。
