なぜかスカッとしない女子大生4人のリベンジ(SHUT UPの感想)
正直、#渡邉美穂 は未知数なのだが、#仁村紗和、#莉子、#片山友希 というキャスティングには期待せざるを得ない。ちなみに設定はハタチだが、29歳の仁村をはじめ、全員年齢はバラバラである。さらに「あなたはだんだん欲しくなる」の 芋生悠 がキーパーソンになる。
4人は今どきの苦学生で、莉子を妊娠させた飲食系企業の息子を誓ってパパ活を決意するというのが第1話の内容だが、そこから「100万円強奪計画が繰り広げられるクライムサスペンス」という展開に持っていく手際はどうなるか。
なぜか後半は年またぎ。そのため不同意性交というドンピシャのテーマが浮き彫りに。
クライムサスペンスという展開はフェイクで(タイトルもフェイクで、黙らされているのは実はヒロインたちなのだ)、ナプキンを買う金にも不便している貧困の女たちはどこまでも愚かで、マルチに手を出したりSNSで中傷されたりと堕ちていくばかりで、イベサーのクズ男たちがとっちめられる期待はみごとにはぐらかされる。
6話だったか、1話で望まない中絶をした莉子が、なぜそんなことになったのかを考えに考え、「嫌だった」という台詞に辿り着くくだりは、脚本も莉子の演技も白眉だった。
ますます眉の濃い仁村紗和は、やはりかっこいいのだが、片山友希ももう少し活躍してほしかった。
SHUT UPの見どころ
2023年12月にテレビ東京系で放送された全8話のオリジナル作品で、若い女性たちが直面する社会問題をリアルに描いたクライムサスペンス。現代社会の闇を描きつつも、希望や連帯の可能性を提示した。
見どころ
- 現代社会の問題がリアルに描写されている。
- 主演の仁村紗和さんをはじめ、莉子さん、片山友希さん、渡邉美穂さんなど、若手俳優たちが熱演。巷ではリアルな演出と若手俳優たちの熱演が好評で、特に仁村紗和さんは「本気の演技に圧倒された」と称賛されている。
- 原作なしのオリジナル脚本で、タイムリーな社会問題に切り込んでおり、作り手の本気度が感じられた。
考察とテーマ
- 性暴力、貧困、ジェンダー格差、情報社会における誹謗中傷など、現代の若者が直面する問題が扱われている。被害者が声を上げることの難しさ、加害者が社会的に裁かれにくい現実などが描かれている。
- 最終話で、主人公たちは加害者に法的手段をとるのではなく、イベントでの告発で真実を伝えようとする。「傷つけられている人が直接戦わなければならないのか」というテーマが浮き彫りになった。
SHUT UP あらすじ
大学生の田島由希、川田恵、工藤しおり、浅井紗奈の4人は共同生活を送る中、恵がエリート大学生・鈴木悠馬に妊娠させられる。由希たち3人が悠馬に責任を取らせようとするも、悠馬は妊娠を認めず無視し続ける。中絶費用を工面するためパパ活に手を出した由希は、客との行為を盗撮され、その動画がSNSで拡散されてしまう。動画削除のための弁護士相談費用を捻出するため、4人は悠馬から100万円を強奪する計画を立てる。彼女たちの行動は次第に周囲の人々を巻き込み、隠されていた性暴力事件の全貌が明らかになっていく。
SHUT UPを観るには?
SHUT UP キャスト
田島由希(東桜国際大学2年生) – 仁村紗和
川田恵(同) – 莉子
工藤しおり(同) – 片山友希
浅井紗奈(同) – 渡邉美穂
■周辺人物
鈴木悠馬(明鵬大学3年) – 一ノ瀬颯
露木彩(悠馬の恋人) – 芋生悠
山内たける(悠馬の大学の同級生) – 井上想良
榎本伊月(悠馬のサークル仲間) – 野村康太
宇野陽太(由希の大学の同級生) – 草川拓弥
鈴木将成(悠馬の父) – 矢島健一
山際ひかり(謎の女性) – 岡本玲
高梨塔子(性暴力被害者の支援団体スタッフ) – 野呂佳代