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悪魔を見た

4.0
オ・サナ(悪魔を見た) 映画
オ・サナ(悪魔を見た)
『悪魔を見た』(原題:악마를 보았다)は2010年公開の韓国映画。

悪魔を見たの感想

キム・ジウン監督のものは、先日、(ジョーダン・ピールが「アス」撮影にあたってキャストに示した映画リストから)「箪笥」を観たのだが、これは正直あまり感心しなかった。
本作はバイオレンス度の高さで有名で、「オールド・ボーイ」のチェ・ミンシクが怪物的な性犯罪者を演じる。

まず、国家情報院捜査官であるイ・ビョンホンの妻(妊娠中)が毒牙にかかってバラバラにされ、ビョンホンは復讐を誓う。容疑者リストにある野放しの変態を順番に半殺しにして3人目で学習塾の運転手ミンスクにたどり着いたところ、ミンスクは生徒に一人を陵辱しようとしているところだった。ビョンホンはミンスクを叩きのめすが殺すことも通報もせずマイク付きGPSのカプセルを服ませて立ち去る。

ということで、GPS情報でミンスクの動向を把握しつつ、次の犯行に及ぶ寸前に踏み込み、叩きのめしてはリリースするビョンホンの復讐が始まる。観る者の胸をすかせるユニークな設定と言えるが、仲間の犯罪者をやっつけたりもするものの、薬局の薬剤師やら医師など巻き添えになる人間が多数。ミンスクも逃亡しながらタクシー強盗犯などを殺しまくるので、人死にだらけになる(途中、軍人を満載した輸送車に遭遇するのだが、さすがに手は出せなかった、というのは一応ギャグのつもりなのか)。痛みを強調したゴア描写が続く。

終盤はGPSに気づいたミンスクが下剤でそれを取り出して(糞を真上からまともに映している)逆襲に転じ、ビョンホンの優位が崩れて、「チェイサー」を思わせる「いやな感じ」の展開に。ミンスクの企みは、韓国には死刑がないので自首して復讐から逃れるというものだったが、それでもやはり捕まって、家族の手でギロチンが落ちるトラップによって哀れ最期を迎える、というストーリーである。

「悪魔」とは言うまでもなくミンスクのことだが、ビョンホンもまた悪魔に堕ち、そのヴィランぶりにスッキリしていた観客もまた悪魔になってくという仕掛けになっている。ミンスクとビョンホンを北と南に重ねる向きもあるらしい。

悪魔を見たのあらすじ

婚約者ジュヨンのバラバラ遺体と対面した国家情報院捜査官スヒョンは、元刑事の義父から情報を得て、殺人鬼ギョンチョルに辿り着く。スヒョンは別な犯行中のギョンチョルを襲撃し、GPSカプセルを飲ませるが…

悪魔を見たを観るには?

悪魔を見た キャスト

スヒョン – イ・ビョンホン
ギョンチョル – チェ・ミンシク
ジュヨン – オ・サナ
チャン – チョン・グクァン
オ課長 – チョン・ホジン
セヨン – キム・ユンソ
テジュ – チェ・ムソン
セジョン – キム・シウン

悪魔を見た 作品情報

監督 – キム・ジウン
脚本 – パク・フンジョン
製作 – Kim Hyun-woo
音楽 – モグ
撮影 – イ・モゲ
編集 – ナム・ナヨン
製作会社 – Peppermint & Company、SoftBank Ventures Korea、Finecut
配給 – 韓国: ショーボックス、アメリカ: Magnet Releasing、日本: ブロードメディア・スタジオ
公開日 – 韓国: 2010年8月12日、日本: 2011年2月26日
上映時間 – 144分
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