恐怖の報酬(1977)の感想
子供のときテレビで見たのはどちらなのかと思いながら見ていたが、結末からするとクルーゾー版だったのだろう。もっとも記憶ではカラーなのだが。
BGMを排したクルーゾー版に対し、本作はなつかしやタンジェリンドリーム。つまり1977年の映画で、自分は中学生だった。
本作は121分を91分に削ったワーナーを訴えてリバイバル公開にこぎつけたフリードキンの傑作ということになっているのだが、CGなしの揺れる吊り橋のシーンなどたしかに手に汗握るものの、クルーゾーは、荷台で揺れるニトログリセリンの木箱のショットなどを断じて挟まなかった。ニトロ爆発のシーンも取ってつけた感が強い。タランティーノが絶賛したとはとても思えない。
本作に見るべき点があるとしたら、トラックが出発するまでの運転手4人の来歴を描いた部分だろう。
「フレンチ・コネクション」を思い起こさせる、説明を省いたドキュメンタリータッチのシークエンスが、南米奥地の独裁国家のうらぶれた酒場シーンにたどり着く空気はいいと思う。映画の半分の時間はトラックが発車するまでに割かれている。
フリードキンはヒューストンの「黄金」を念頭に置いていたと言われる。そう言われると、唐突にロザリオ・アルモンテの手を取ってダンスのステップを踏みはじめるロイ・シャイダーは、ボガードに見えなくもない。
恐怖の報酬(1977)のあらすじ
ジャングルに囲まれた南米のとある独裁国にある田舎町ポルベニールは犯罪者、ならず者などが暮らす街だった。ある日、ポルベニールから300マイルほど離れた山の上の油田で爆発事故が起こる。石油会社の支配人(ラモン・ビエリ)は、この炎を収めるには、爆薬を運び込んで爆風で吹き消すしか手はないと判断。しかし倉庫には少しの衝撃で大爆発を起こしかねないニトログリセリンしかない。そこで石油会社は多額の報酬を条件にポルベニールからニトロ運搬の希望者を募集する。
恐怖の報酬(1977)を観るには?
恐怖の報酬(1977)のキャスト
セラーノ – ブリュノ・クレメール
ニーロ – フランシスコ・ラバル
カッサム – アミドウ
コーレット – ラモン・ビエリ
ラーティグ – ピーター・カペル
マルケス – カール・ジョン
カルロス – フリードリッヒ・フォン・レデブール
ボビー・デル・リオス – チコ・マルティネス
恐怖の報酬(1977)の作品情報
脚本 – ウォロン・グリーン
原作 – ジョルジュ・アルノー『Le Salaire de la peur』
製作 – ウィリアム・フリードキン
撮影 – ジョン・M・スティーブンス
編集 – バッド・スミス、ロバート・K・ランバート
製作会社 – Film Properties International N.V.
配給 – アメリカ:ユニバーサル/パラマウント、日本:CIC
公開 – アメリカ:1977年6月24日、日本:1978年3月25日
上映時間 – 121分(北米公開版)/92分(国際版)

