『フラクチャード』ってどんな映画?
病院の地下深くに潜む恐るべき陰謀と、消えた最愛の家族を救うために孤独な追跡を続ける父親の狂気とも言える執念を描く。緻密に計算された不穏なプロットが観る者の現実感覚を揺さぶり、最後の1秒まで予測不可能なスリルが持続する、緊迫のシチュエーション・サスペンスだ。
見どころは、「病院全体が嘘をついているのか、それとも自分の頭が狂っているのか」という、極限のパラノイア(偏執病)的なサスペンス。必死に家族の行方を追う主人公レイ・モンロー(サム・ワーシントン)に、医師らは「あなたは一人で病院に来た」と冷酷に主張。病院の警備員、事態を不審に思い介入してきた警察官らからも妄想を疑われ、レイは次第に孤立無援の精神的窮地へと追い詰められていく。
誰も信じられない白い迷宮のなかで、家族を奪還するために自ら引き金を引く過酷な選択。人間の記憶の曖昧さと、背後に潜む歪んだ真実が交錯し、観る者の脳内をも狂わせていくサイコロジカル・サスペンスだ。
あらすじ
不仲が続く妻のジョアン・モンロー(リリー・レーブ)と、感謝祭の帰路についたレイ・モンロー(サム・ワーシントン)だったが、帰路、立ち寄ったガソリンスタンドで、愛娘ペリー・モンロー(ルーシー・カプリ)が迷い犬に怯えて転落し、骨折する大怪我を負ってしまう。慌てて近くの総合病院へと駆け込み、受付の冷淡な対応に焦燥しながらも、医師の診察を受けることに成功。念のためにと地下の検査室へ向かった妻と娘を見送ったレイだったが、待合室で眠り込んでしまい、目を覚ましたときには、二人の存在を証明するすべての記録が病院内から完全に消え去っていた――。
キャスト
ジョアン・モンロー – リリー・レーブ
バートラム医師 – スティーヴン・トボロウスキー
アイザックス医師 – アッジョア・アンドー
ペリー・モンロー – ルーシー・カプリ
ルカード – クリストファー・シグルドソン
ジェフ – チャド・ブルース
アン – ステファニー・サイ
ブルース – エリック・アタヴェール
感想
原題の意味は「骨折」。主人公は建設現場に落下した娘を病院に担ぎ込むが、付き添っていた妻と娘はなぜか検査に入ったきり消えてしまう。診察記録には残っていないと病院側は主張するが…という古典的なストーリー。
病院の迷路性と、医師・看護師・事務員対患者という対立構造に、安部公房の「密会」を思い出した。
子役のルーシー・カプリの愛らしさで、思わず主人公に感情移入するようにできている。
こういう話はリチャード・マシスンの昔からオチがつけにくい。案の定デキの悪い幕切れになっている。
『フラクチャード』を観るには?
『フラクチャード』作品情報
脚本 – アラン・B・マッケルロイ
製作 – ポール・シフ、マイク・マキャリ、ニール・エデルスタイン
製作総指揮 – イアン・ディマーマン
音楽 – アントン・サンコー
撮影 – ビョルン・シャルパンティエ
編集 – ロバート・ミード
製作会社 – クロウ・アイランド・フィルムズ、マキャリ/エデルスタイン、コジ・プロダクションズ、ポール・シフ・プロダクションズ
配給 – Netflix
公開 – 2019年10月11日
上映時間 – 100分




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