2023年(令和5年)度後期放送のNHK「連続テレビ小説」第109作で、2023年10月2日から2024年3月29日に放送。戦後の「ブギの女王」と言われた笠置シヅ子をモデルとして、足立紳、櫻井剛作、主演は趣里、音楽は服部隆之が担当し、フィクションとして制作された。
ブギウギの感想
美空ひばりとの確執をどう描くのかという興味で、久しぶりに朝ドラを見ている(同じことを林真理子が日経夕刊に書いていたので、見るのをやめようかとも思った)。
古川琴音の「アイドル」には、美空は出てきたが笠置シヅ子は出てこなかった。年齢では明日待子のほうが6歳下なのだが、明日の方が早くムーラン・ルージュで活躍しており、笠置は戦地慰問まではしておらず、ブギの女王となるのは戦後のこと。開花させたのは服部良一(草彅剛)である。
「アイドル」のラストシーンには美空ひばりらしき天才少女が現れて時代の引き継ぎが演出されたが、本作では淡谷のり子(服部が生んだもう一人のスター)をライバルとして描くことが予告されていることからすると、美空はやはり出てこないのかもしれない。
さて、2週までの澤井梨丘はなかなか芝居達者で、思ったより退屈しなかったが、今週からいよいよ趣里。驚くほど幼く見えるノーメイクは見ものである。「激しく歌い踊る。その動きの派手さとスイング感」と服部良一が書き残した運動量をどこまで再現できるか、楽しみだ。