NHK総合で2022年8月11日の19時30分 – 20時43分(JST)に放送されたテレビドラマ[1]。主演は古川琴音[1]。全1回。八津弘幸の脚本によるオリジナル作品。「戦時下のエンターテインメント」をテーマに、昭和初期から終戦間際の日本で、1日も休むことなく営業を続けた劇場「ムーランルージュ新宿座」を舞台に、劇場のトップアイドルに成長する明日待子の史実に基づく青春記。
アイドルの感想
8月以来の再放送だが、今回見たのは未公開シーンやステージを追加した89分の特別版。録画を見ないでおいて良かった。
二・二六事件が起きた昭和11年に岩手から上京した古川琴音が、スタアではなくアイドルになるという話を書いたのは日曜劇場でおなじみの八津弘幸だが、山崎育三郎・愛希れいか(こちらは本当のスタア)のミュージカルから、地下アイドル的な古川たちの歌と踊りにつなげる演出を見て、意外とよくできていると感心した。
クライマックスでの「私はステージに立たなければならない」という古川の使命感は、たしかにスターのそれとは違ったものだろう。
私はムーラン・ルージュも明日待子もほとんど知らないのだが、浅草オペラの「恋はやさし野辺の花よ」を歌う古川の声があまりに良いので驚いた。
ラストシーンに美空ひばりらしき少女が出てきたので、やや興醒めしたのだが、この出会いはあながちフィクションでもないらしい。佐藤くららという子役がまたすごい歌ウマだった。