たとえあなたを忘れても

堀田真由ファンにはたまらない（たとえあなたを忘れてもの感想）

「教場」はキムタク叩きがヒドく、結局いちばん得をしたのはこの堀田真由ではないだろうか。
本作は丸ごと堀田らしいので、ファン（私だ）には待ってました的なドラマである。
悲恋物というか、華のなさすぎる堀田の生活の舞台は神戸で、これも意外と珍しい。

こちらも最終回までみて、話はたいして面白くなかったが、堀田真由は最後まで良かった。

たとえあなたを忘れても　みどころ

1. 記憶を失う青年とピアニストの卵の切ないラブストーリー
   最大のテーマは、若年性アルツハイマー病を患い、少しずつ記憶を失っていく青年・青木空（萩原利久）と、夢を諦め、心を閉ざしていたピアニストの卵・河野美璃（堀田真由）の間に芽生える純粋な恋。記憶が消えても、本能的に惹かれ合う二人の関係性が描かれる。記憶が欠落していく中で、信頼や愛情の尊さが涙を誘った。
2. 夢を諦めた人々が再生していく群像劇
   美璃はピアニストの夢を諦め、空は絵描きの夢を諦め、二人は心を閉ざしている。お互いの存在によって再び夢に向き合い、生きる意味を見出していく。二人の周りの人々もそれぞれに問題を抱えながら次第に前向きな一歩を踏み出す。人生の再生をテーマにした群像劇とも言える。
3. 堀田真由と萩原利久の繊細な演技
   希望を失いかけていた美璃が、空との出会いで少しずつ変化していく心の機微を堀田真由が表現。萩原利久は記憶が失われていく不安や葛藤、そしてそれでも美璃を愛し続ける空の複雑な感情を説得力を持って演じた。二人の瑞々しい演技が物語を感動的なものにした。
4. 神戸の美しい風景と音楽の融合
   舞台は神戸。異国情緒あふれる美しい港町、レトロな街並みが切ない恋の舞台として情感豊かに描かれる。美璃のピアニストという設定から、クラシック音楽がドラマ全体を彩る。美璃が再びピアノに向き合うシーン、空の記憶と音楽が結びつくシーンは心に深く響いた。
5. 「記憶」と「愛」の普遍的なテーマ
   記憶を失うという極限状態の中で「人を愛するとは何か」「愛は記憶を超えられるのか」という普遍的な問いが投げかけられた。

撮影裏話・トリビア

• 脚本は、『神様、もう少しだけ』『ラスト・フレンズ』など、数々の名作ラブストーリーを手がけた浅野妙子のオリジナル。人間の心の奥底に迫る繊細な心理描写と、切ないけれども温かい物語が展開
• ドラマでは「若年性アルツハイマー病」という難病が扱われる。萩原利久は事前に情報収集を行い、病気を患う人の心情や行動について深く理解を深めて役作りに臨んだ
• 監督は、堀田真由と萩原利久の演技について、「二人の感性がこの物語に最高の息吹を与えてくれた」と絶賛。セリフにない心の機微を表情やしぐさで表現する二人の繊細さに感銘を受けたとのこと

たとえあなたを忘れても　あらすじ

主人公の河野美璃は、音楽教室でピアノ講師を務めるものの、収入に恵まれない日々。ある日、キッチンカーを営む青年・青木空と知り合い、次第に親しくなるが、一緒に出かける約束をした日に、空は待ち合わせ場所に現れなかった。1か月後、美璃は空のキッチンカーを見つけるが、空は美璃との約束も、美璃自身のことも覚えていなかった。空の幼馴染みの藤川沙菜によれば、空は美璃のことを忘れているという。美璃はやがて、空が記憶障害により、今までに4回にわたって記憶を失っていることを知る。

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