2020年の映画映画2020年代の映画

アオラレ

3.5
カレン・ピストリアス(アオラレ) 2020年の映画
カレン・ピストリアス(アオラレ)
『アオラレ』(Unhinged)は2020年のアメリカ合衆国のスリラー映画。監督はデリック・ボルテ、出演はラッセル・クロウとカレン・ピストリアスなど。 ある母子が乗った車にあおり運転を繰り返し続ける謎の男を描いている。

アオラレの感想

タイトルで検索しようとすると「女 が 悪い」「主人公が悪い」という予測ワード出てくる。
気になる原題は「蝶番の外れた」という意味で、言うまでもなく、ブヨブヨに肥大化したラッセル・クロウを指している(妄想性パーソナリティ障害といったところか)。
しかしなぜ男が暴走しているのかは詳らかにされない。
これは午後ロー放映だからというわけではないらしく、冒頭に車で待機していたクロウが結婚指輪を投げ捨て、家に押し入って放火したのが不倫した妻と相手らしいことが途中の台詞でわかるものの、何をしているどういう人間なのかはわからないまま映画は終わる(すべての手際の良さからプロの諜報員ではないかと思われる)。

舞台はニューオリンズで、やはり渋滞はひどいらしい。
ヒロイン(カレン・ピストリアス)はプアホワイト(職業は美容師)のシンママで、サンドラ・ブロックを思わせるずぼらなキャラである。
愛車はヴォルヴォ960エステートだが、買い替え時期をとっくに過ぎている。
寝坊した彼女のダラシナサや、離婚調停中の夫(電話のみ)、弟とその彼女との4人暮らしであること、月曜のストレス、犯罪増加と警官不足を報じるラジオ、キャンディー柄の鋏、フォートナイトの攻略法など、大量の伏線を開始数分でテキパキと折り込む手際の良さは、まさにB級映画的な職人芸と言えよう(これらの伏線はほとんどが律儀に回収され、余分なのは息子の書き取り練習ぐらいだ)。

93分という理想的な尺に収めるために、人間関係をペラッペラの書割同然にとどめ、その分、カーアクションとラッセルの暴力シーンに尺を割いているのだが、これがギャグ寸前に誇張したもので(弁護士は殴られた次の瞬間にもう血まみれになっている)、見た人はぜひストーリーを反芻してみてほしいが、かなりシュールな映画であり、知性や深みをあえて注意深く排除しているように思う。
クラクション鳴らすのは気をつけようね、といういやにあっさりした教訓で観る者を煙に巻いて終わるところまで含めて、あっぱれと言える爆裂映画だった。

アオラレのあらすじ

ルイジアナ州ニューオーリンズ。レイチェルは15歳になる息子カイルを車で学校に送り届ける途中、前を走っていた車が青信号になっても動き出さないため、クラクションで信号が変ったことを伝えるが、それでも動かなかったため、やむなく追い越すことに。ところが前の車の運転手は追い越しに逆ギレし、真摯な謝罪を求めてレイチェルを追いかけてきた。運転手の行動は徐々にエスカレートし、レイチェルは想像を絶する恐怖を味わうことに。

アオラレを観るには?

アオラレ キャスト

トム・クーパー(運転手)- ラッセル・クロウ
レイチェル・フリン(美容師)- カレン・ピストリアス
カイル・フリン(息子)- ガブリエル・ベイトマン
アンディ(離婚弁護士)- ジミ・シンプソン
フレッド(レイチェルの弟)- オースティン・P・マッケンジー
メアリー(フレッドの恋人)- ジュリエンヌ・ジョイナー
レオ(ガソリンスタンドの客)- スティーヴン・ルイス・グラッシュ
デボラ・ハスケル(レイチェルのクライアント)- アン・レイトン
ホーマー(警察官)- マイケル・パパジョン
ロージー(レイチェルの隣人)- ルーシー・ファウスト
エアーズ先生 – デヴィン・タイラー

アオラレ 作品情報

監督 – デリック・ボルテ
脚本 – カール・エルスワース
製作 – リサ・エルジー、マーク・ギル、アンドリュー・ガン
製作総指揮 – ガイ・ボッサム、クリスタル・ブルボー、クリストファー・ミルバーン、アンダース・エアデン、ピーター・タッチ、ギャレス・ウェスト
音楽 – デヴィッド・バックリー
撮影 – ブレンダン・ガルヴィン
編集 – スティーヴ・ミルコヴィッチ、ティム・ミルコヴィッチ、マイケル・マカスカー
製作会社 – ブレク・フィルムズ、インジーニアス・メディア
配給 – アメリカ:ソルスティス・スタジオズ、日本:KADOKAWA
公開 – アメリカ:2020年8月14日、日本:2021年5月28日
上映時間 – 93分
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