スーパープレミアム『八つ墓村』は、NHK BSプレミアムの「スーパープレミアム」枠で2019年10月12日の21時~22時59分に放送。原作を構成する各要素の各々を短くして、多くの要素を残している。
八つ墓村(2019年ドラマ版)の感想
繰り返し映像化されてきた小説だが(映画3本、ドラマ7本と横溝正史作品として最多)、原作通りに作られたことはないほど複雑な構造が含まれており、どうやっても2時間前後では収まらない。
小説は休載を挟んで3年弱をかけて連載された(新青年、宝石)。
![佐藤玲 (八つ墓村[2019年ドラマ版])](https://dramatic-impress.net/wp-content/uploads/468427771_18476041351041040_3148122760134777362_n.jpg)
佐藤玲 (八つ墓村[2019年ドラマ版])
もともとヒロインは典子(本作では佐藤玲)なのだが、いつしか美也子(本作では真木よう子)と語り手のロマンスに変化していった。
本作では蓮佛美沙子(春代)が謎の存在感を出している(これはつねに主役を食ってしまう蓮佛の持ち味でもある)。
今となっては謎の「たたりじゃ〜」という流行語を発したのは、空前のヒットとなった77年版映画での任田順好(加藤泰の映画によく出てくる沢淑子のこと)だが、本作ではなんと長身の木内みどりが演じている。これが遺作ということになるのか。
![木内みどり(八つ墓村[2019年ドラマ版])](https://dramatic-impress.net/wp-content/uploads/468418899_18476041399041040_8570352463859852825_n.jpg)
木内みどり(八つ墓村[2019年ドラマ版])
ラストは小竹(あの怖い双子の老婆の片割れ)が淡々と首をくくるシーンで終わっていたが、これは初めての試みかも。
八つ墓村(2019年ドラマ版)のあらすじ
永禄9年、尼子の落人8名が村人に惨殺され、財宝三千両と“祟り”だけが残る。そして昭和22年、青年・辰弥(村上虹郎)は自分が田治見家の跡取りだと知らされ八つ墓村へ向かうが、到着早々に連続毒殺事件が発生。さらに鍾乳洞で祖父・要蔵の祀られた屍蝋を発見し、田治見家の暗い過去が明らかになる。金田一耕助(吉岡秀隆)は“八つの生贄”を巡る連続殺人と見立て捜査を進める中、事件の裏に隠された愛憎と財宝の思惑が浮かび上がっていく――。
八つ墓村(2019年ドラマ版)を観るには?
八つ墓村(2019年ドラマ版)キャスト
金田一耕助 – 吉岡秀隆
井川辰弥 – 村上虹郎
森美也子 – 真木よう子
田治見春代 – 蓮佛美沙子
田治見要蔵 / 久弥 – 音尾琢真(二役)
里村典子 – 佐藤玲
里村慎太郎 – 小柳友
田治見小竹 / 小梅 – 竜のり子(二役)
片岡吉蔵 – やべきょうすけ
駐在 – 宮沢氷魚
駐在の妻 – 佐津川愛美
井川鶴子 – 樋井明日香
新居修平 – 馬場徹
久野恒美 – 久保酎吉
尼子の大将 – 田中しげ美
田治見庄左衛門 – OKI
英泉 – 山口馬木也
梅幸尼 – 山下容莉枝
諏訪弁護士 – 酒向芳
井川丑松 – 不破万作
長英 – 津嘉山正種
濃茶の尼 – 木内みどり
野村荘吉 – 國村隼
磯川警部 – 小市慢太郎
井川辰弥 – 村上虹郎
森美也子 – 真木よう子
田治見春代 – 蓮佛美沙子
田治見要蔵 / 久弥 – 音尾琢真(二役)
里村典子 – 佐藤玲
里村慎太郎 – 小柳友
田治見小竹 / 小梅 – 竜のり子(二役)
片岡吉蔵 – やべきょうすけ
駐在 – 宮沢氷魚
駐在の妻 – 佐津川愛美
井川鶴子 – 樋井明日香
新居修平 – 馬場徹
久野恒美 – 久保酎吉
尼子の大将 – 田中しげ美
田治見庄左衛門 – OKI
英泉 – 山口馬木也
梅幸尼 – 山下容莉枝
諏訪弁護士 – 酒向芳
井川丑松 – 不破万作
長英 – 津嘉山正種
濃茶の尼 – 木内みどり
野村荘吉 – 國村隼
磯川警部 – 小市慢太郎
八つ墓村(2019年ドラマ版)スタッフ
プロデューサー – 緒方慶子
脚本 – 喜安浩平、吉田照幸
撮影 – 神田創
照明 – 丸山和志
美術 – 柳川和央
音声 – 岩間翼
編集 – 木村悦子
音響効果 – 荒川きよし
制作統括 – 村松秀 (NHK)、西村崇(NHKエンタープライズ)、大谷直哉(ザロック)
演出 – 吉田照幸
制作 – NHKエンタープライズ
脚本 – 喜安浩平、吉田照幸
撮影 – 神田創
照明 – 丸山和志
美術 – 柳川和央
音声 – 岩間翼
編集 – 木村悦子
音響効果 – 荒川きよし
制作統括 – 村松秀 (NHK)、西村崇(NHKエンタープライズ)、大谷直哉(ザロック)
演出 – 吉田照幸
制作 – NHKエンタープライズ
八つ墓村(2019年ドラマ版)の原作(横溝正史)
鳥取と岡山の県境の村、かつて戦国の頃、三千両を携えた八人の武士がこの村に落ちのびた。欲に目が眩んだ村人たちは八人を惨殺。以来この村は八つ墓村と呼ばれ、怪異があいついだ……。1949年3月から1950年3月までの1年間、雑誌『新青年』で連載され、一旦中断した後、1950年11月から1951年1月まで、雑誌『宝石』で『八つ墓村 続編』として連載が再開され物語が完結した。『本陣殺人事件』(1946年)、『獄門島』(1947年)、『夜歩く』(1948年)に続く「金田一耕助シリーズ」長編第4作。『獄門島』や『本陣殺人事件』と並び称される「岡山もの」の代表作である。山村の因習や祟りなどの要素を含んだスタイルは、後世のミステリー作品に多大な影響を与えた。



