【実況】巨人の星

第81回|傷だらけのホームイン

【実況】巨人の星
 
【前回(第80回|巨人・阪神の死闘)のあらすじ】
首位攻防戦の巨人対阪神戦。飛雄馬の登板に合わせて花形が執念の代打出場を直訴。「努力を隠す」美学を捨て、血まみれの手を見せてまで勝負を望み、マウンドで対峙する飛雄馬に対し、彼は伝説の本塁打予告を突きつけた。

9回表ランナー2塁、花形と飛雄馬の対決。
森捕手のサインて牽制球を投げて打ち気をそらそうとした飛雄馬だが、

背後からビームが!

背後からビームが!

ようし、大リーグボールだっ!

ようし、大リーグボールだっ!

「はあああーっ!!」

「はあああーっ!!」


何度見ても、これはかっこいいね。。。。

ボールは予告通りレフトスタンドへ。
「おい、速水!」
と川上は振り返ると、
「お前がいっていたことが実現したようだな、この後に起こる恐ろしいことも実現してほしいか?」
「いや、そんな…」と速水はごまかす。
「貴様がもう少しはっきり言っていれば、未然に防ぐことができたかもしれんのだぞ、しかし、もう遅い・・・」
「──遅い?」

打撃のスロー再生を見た一徹、

「花形、貴様早まったか!」

「花形、貴様早まったか!」

「医者を呼べ!花形が死ぬ!死んでしまうぞおっ!」

「医者を呼べ!花形が死ぬ!死んでしまうぞおっ!」

案の定、3塁を回ったところで・・・

 

 

「うああっ」

「うああっ」

這ってホームを目指す花形。
ちくしょう・・・と落胆している飛雄馬は事態に気づいていない。
「普通の人間ならとうに息絶えておる…」と一徹。
そ こ ま で か?ww
「はっ、なんだこの静けさは…?」

「はっ、なんだこの静けさは…?」

ようやく気づいた飛雄馬、「は、花形!」
「…ベースは…どこだ…?」
かろうじて指先が届き、ホームラン成立

かろうじて指先が届き、ホームラン成立

川上は速水にカンカンである。
「お前は知っていながらわざと教えなかったな! 今すぐ球場医に告白せい!」

一方、実況席に花形の容態が知らされる。
──胸部筋肉の裂傷および内出血のため上半身は紫色に腫れ上がっています。また肩・手首などは複雑骨折、脱臼…もはやこれ以上読むにたえません・・・

「飛雄馬よ! 破れたりとはいえお前も男であった!」
一徹は、もう興奮しっぱなしである。
「男と男が真剣の刀で差し違えたのだ! 投げも投げたり、打ちも打ったり、真の男の勝負であった!」

飛雄馬、花形の帽子を拾って、担架に横たわる花形の胸にのせる。

「…なんて美しい顔をしているんだ…」

「…なんて美しい顔をしているんだ…」


「星・・・くん・・・」
「ここにいるよ」
「見てくれたかい・・・俺のホームラン・・・」
「たしかにみたとも…すばらしかったぜ」
「まいったか・・・」
「何のこれしきのこと・・・忘れんでくれ、大リーグボールは成長するということを」
「そうか・・・じゃあ、この体が元通りになったら…また打ってやる・・・今度また君の球を打つのが楽しみだ・・・!」
「ありがとう・・・!」
「じゃあ・・・そのときまた会おう・・・」
花形の血だらけの手を握る飛雄馬。
「こうまでして俺の球を打ったのか! こうまでして! こうまでして!」
打たれて本望、よくぞ打った──
花形の掌で、涙が血と混じる

花形の掌で、涙が血と混じる

感動せずにはいられない名シーンであり、さすがの速水も泣けてきてしまう
「ここまで野球に懸けるやつがいるとはっ…!」


「どうせもうクビだろうが、最後の土壇場にきて、ちくしょうっ・・・俺って男は、なんて汚いっ・・・野球がマスコミに名前を売る道具だけのものじゃないと、今になってわかりやがった・・・!」

川上はクビにせず二軍行きを命じるが

川上はクビにせず二軍行きを命じるが

これ以降、速水はこの物語から姿を消すのである。

涙に包まれる球場であった。

【次回予告】
花形に先を越された左門は、弟妹を養う「城」を守る責任と宿敵への執念の間で葛藤。一方、飛雄馬は「生活の懸かった打者にしか通用しない魔球」の脆さに苦悩し、一徹は更なる進化を促す。新たな嵐の予感が漂い始める。(第82回|左門の築いた城)
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