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影踏み

中村ゆり(影踏み) 映画
中村ゆり(影踏み)
『影踏み』は横山秀夫の小説(2003年11月祥伝社刊)を原作に山崎まさよし主演で映画化され、2019年11月15日に全国公開。 撮影はオール群馬ロケ。
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中村ゆり様が眼福(影踏みの感想)

横山秀夫にはまった時期があり、その際、原作を読んだのだが、途中まで思い出せなかった。

主人公のノビ師を演じるのは山崎まさよしで、私はこの人をあまり見たことがないので、大森南朋の下位互換と受け取った。
その弟を演じるのは北村匠海で、原作ではその声がもっぱら「内耳に声が響く」などと描写されているが、山崎と双子だとわかるのはクライマックス近くである(連作形式の原作では3話あたりで明かされる)。
これは映画だと年齢差の説明がつかないからで、だから本作の映像化は難しいとされてきた。

絵に描いたように男運の悪いバーのママを中村ゆり様が演じていて眼福だった。山崎と腐れ縁の幼馴染はオノマチで、これもいい感じ。

本作がユニークなのは、ハードボイルド的に関係者間を動き回る主人公の足がなぜか「自転車」だというところだ(原作文庫の表紙にも自転車に乗る男が描かれている)。つまり事件はほぼ同じ町内で起こっているのだ。ロケ地は前橋や高崎など群馬県内。いい感じに寂れている。

影踏み 見どころ

サスペンス要素だけでなく、家族や過去との向き合い方、人間の内面に迫る深いドラマが魅力。原作は映像化が難しいとされていた。物語の舞台である群馬県で実際にロケが行われているので、地元の風景がリアル。山崎まさよしと篠原哲雄監督の再共演は1996年の映画『月とキャベツ』以来、約22年ぶり。

  • 見どころ1. 異色の主人公と深い人間ドラマ
    警察小説が多い横山秀夫作品の中で、泥棒を主人公に据えた異色作。犯罪者でありながらも人間味あふれる修一のキャラがユニーク。過去や家族との関係が丁寧に描かれ、単なるサスペンスにとどまらない深い人間ドラマになっている。
  • 見どころ2. 山崎まさよしの多才な活躍
    山崎まさよしは劇中音楽や主題歌も担当。演技経験が少ないながらも修一というキャラを自然体で演じ切っている。
  • 見どころ3. 双子の絆と心理描写
    物語の鍵は、修一と弟・啓二の双子の関係性。過去の悲劇や心の葛藤が双子ならではの絆や対立を通じて描かれる。

影踏み あらすじ

真壁修一(山崎まさよし)は、人のいる住宅に侵入し盗みを働く“ノビ師”と呼ばれる凄腕の泥棒で、警察から“ノビカベ”と呼ばれる。ある夜、侵入した稲村邸で妻・葉子(中村ゆり)が夫を殺そうとしているのを目撃し、放火を阻止するが、幼馴染の刑事・吉川聡介(竹原ピストル)に逮捕される。2年後、出所した修一は、弟・啓二(北村匠海)と恋人・久子(尾野真千子)に迎えられるが、逮捕の謎と葉子の行方が気にかかる。久子の制止を振り切り、啓二と共に真相を追う修一。事件を追ううちに、修一が封印した20年前の悲劇が甦り、修一、啓二、久子の運命が再び動き出す。

影踏みを観るには?

影踏み キャスト

真壁修一:山崎まさよし
安西久子:尾野真千子
真壁啓二:北村匠海
稲村葉子:中村ゆり
吉川聡介:竹原ピストル
大室誠:中尾明慶
回想の安西久子:藤野涼子
栗本三樹男:下條アトム
菅原春江:根岸季衣
大石吾朗
保母:高田里穂
図書館にいた女:真田麻垂美
加藤:田中要次
久能次朗・久能新一郎(二役):滝藤賢一
馬淵昭信:鶴見辰吾
真壁直美:大竹しのぶ

影踏み スタッフ

原作:横山秀夫『影踏み』(祥伝社文庫)
監督:篠原哲雄
脚本:菅野友恵
音楽:山崎将義
主題歌:山崎まさよし『影踏み』(EMI Records)
エグゼクティブプロデューサー:千村良二、岡本東郎
プロデューサー:松岡周作
撮影監督:上野彰吾
撮影:鶴崎直樹
照明:才木勝
録音:田中靖志
美術:野々垣聡
装飾:奥利暁
衣装:遠藤良樹
ヘアメイク:酒井夢月
編集:村上雅樹
助監督:竹田正明
企画協力:伊参スタジオ映画祭実行委員会、上毛新聞社
配給:東京テアトル
制作プロダクション:ドラゴンフライエンタテインメント
製作:「影踏み」製作委員会

『影踏み』は、サスペンス要素だけでなく、家族や過去との向き合い方、人間の内面に迫る深いドラマが魅力の映画です。この記事で少しでも興味を持たれた方は、ぜひ本編をチェックしてみてください。

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影踏みの原作(横山秀夫)


『影踏み』は、横山秀夫の小説。2003年11月に祥伝社から単行本が刊行され、2007年2月には祥伝社文庫で文庫化された。「ノビ師」と呼ばれる忍び込みを得意とする泥棒、真壁修一がさまざまな事件に巻き込まれていく姿を描いた短編連作形式のミステリー。2016年11月時点で累計50万部突破している。
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