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ミセン

カン・ソラ(ミセン) ドラマ
カン・ソラ(ミセン)
2014年(平成26年)10月17日~12月20日に韓国のtvNで放送されたテレビドラマ。原題は「未生」「미생」。原作は同名のウェブ漫画。日本ではMnetやBSジャパン、囲碁・将棋チャンネルで放送された。
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毎晩1話だけ観て「イイ話ダナー」と満足して寝る(ミセンの感想)

シグナル」の後に見たのだが、これも日本版があり(2018年のHOPE〜期待ゼロの新入社員〜)、それなりに身につまされる秀作だったが、結局ほぼオリジナル通りだったし、こちらは20話もあって、しかも1話が長いから見応えが違う。私は毎夜1話だけ見て「イイ話ダナー」と満足して寝ることにしている。

舞台はほぼ社内限定(あとは居酒屋)で、具体的にはデスク周り、エレベーターホール、給湯室、会議室、屋上、ロビーなど。記憶喪失も特殊能力も不倫も倍返しも出てこない、フツーのサラリーマンワールドだが、それで手に汗握るドラマになっているのは驚きだ。脚本の力というより原作のコミックが優れているのだろう。

語り手はイム・シワン (任時完)という人で、これは日本版の中島裕翔と同様、ボーカルグループの人らしい。もっとも、実質的な主役は、イ・ソンミン (李星民)が好演する愛すべき上司のほうだろう。日本版の遠藤憲一も悪くなかったが、話数の少なさもあり、ビミョーに存在感が薄いのは、オリジナルがなんだかんだいってサラリーマンを美化しているからなのかも。前にも書いたが、日本のクリエイターは会社勤めの経験がないからか、サラリーマンを描くのにリアリティも愛も足りないのだ。

日本版の最終回は3人で抱き合うところで終わったと思うが、本編の最終回は本格的なヨルダンロケで(日本ドラマの海外ロケのレベルの低さがわかる)、サービス満点である。

カン・ソラは角度によって吉永小百合のようにも見える(褒めすぎか?)。

ミセン 見どころ

2014年に韓国tvNで放送され、社会現象にもなった“ビジネス社会を生き抜く人間ドラマ”の傑作。

  1. リアルすぎる“オフィスの光と影”
    パワハラ、セクハラ、社内政治、非正規雇用など、企業のリアルな問題を等身大で描写。「これは自分の職場でもあり得る……」と共感する描写が多数。
  2. キャラクターたちの多層的な魅力
    チャン・グレ(イム・シワン)は囲碁の才能を仕事に活かす努力家。癒しと共感を誘う主人公。オ・サンシク課長(イ・ソンミン)は厳しくも情が深い中間管理職。韓国ドラマ界に“名課長像”を刻んだ存在。アン・ヨンイ(カン・ソラ)は優秀だが性差別に苦しむ同期。チャン・ベッキ(カン・ハヌル)はエリートでありながら、グレとの交流を通して成長していく。ハン・ソンニュル(ピョン・ヨハン)はキャラ濃厚なムードメーカー。キャストの演技が高く評価され、共感を呼び続けている。
  3. 囲碁から学ぶ人生戦略
    囲碁の経験を深化に活かすグレの姿は、「配られたカードで最善を尽くすしかない」と語られるように、自分の置かれた状況で咲く知恵と戦略の物語でもある。
  4. 「ミセン・シンドローム」と呼ばれる社会現象
    ケーブル作品としては異例の視聴率を記録し、韓国社会だけでなく日本の企業文化にも通じる普遍性が支持を呼び、「会社員のバイブル」とも評されている。

ミセンのあらすじ

囲碁の天才と評され、プロ棋士としての将来を嘱望されていたチャン・グレは、父親の死などをきっかけに夢を絶たれる。未練を残すなかアルバイトを続けていたグレは、母親のツテで総合商社「ワン・インターナショナル」にインターン社員としてコネ入社し、オ・サンシク課長(チーム長)率いる営業第3課(営業第3チーム)に配属される。
高卒の25歳(数え年で26歳)でまともな社会経験もないグレは、慣れない職場環境に四苦八苦するが、棋士だったころの経験を思い出して活かし、次第に職場で渡り歩く術を身につけていく。グレの同期やその上司も、それぞれの仕事や職場の人間関係の苦悩を抱えながら社内や取引先での商談などで奮闘。学歴社会や雇用形態、会社の上下関係(特に男性は兵役経験により上下関係への意識が強い)、年功序列、女性差別、汚職、セクハラ・パワハラなどの現代韓国のサラリーマンの日常を描いたリアルなストーリー。

ミセンを観るには?

ミセンのキャスト

ワン・インターナショナル
ソウル本社
主要人物
 チャン・グレ : イム・シワン (任時完)
 オ・サンシク : イ・ソンミン (李星民)
 キム・ドンシク : キム・デミョン (金大明)
 アン・ヨンイ : カン・ソラ
 チャン・ベッキ : カン・ハヌル
 ハン・ソンニュル(漫画版ではハン・ソギュル) : ピョン・ヨハン

営業本部
 キム・ブリョン : キム・ジョンス
 イ・シンテ : キム・ギョンリョン
 ソン・ジヨン : シン・ウンジョン
 オム・ジェグァン : キム・サンウォン
 チャ・ジョンホ : チェ・イクジュン
 コ・ドンホ : リュ・テホ
 ファン・ヒョン : パク・ジンス
 チャン・ミラ : キム・ガヨン
 パク・ジョンシク : キム・ヒウォン
 チョン・グァンウン : パク・ヘジュン
 パク・ヨンホ : キム・ウォンヘ

資源本部
 マ・ボンニョル : ソン・ジョンハク
 チョン・ヒソク : チョン・ヒテ
 ハ・ソンジュン : チョン・ソクホ (全錫淏)
 ユ・ヒョンギ : シン・ジェフン
 チャ・スジン : ミサン

鉄鋼本部
 チャ・ジョンホ : チェ・ヨン
 カン・ヘジュン : オ・ミンソク
 シン・ダイン : パク・ジンソ

繊維化学本部
 ムン・サンピル : チャン・ヒョクジン
 ソン・ジュンシク : テ・イノ (太人好)

IT営業本部
 イ・ソクジュン : キム・ジョンハク
 パク・ヨング : チェ・グィファ

財務会計室
 キム・ソンジュ : ファン・ソクジョン

中国支社
 石(ソク)代理 : チャン・ジュンヒ
 ソ・ジンサン : ソン・ジェリョン

ヨルダン支社
 ワン・インターナショナル副社長兼ヨルダン支社長 : ハン・ガプス
 支社員 : チェ・ジェウン

親会社のワン
監査室
 監査チーム長 : クァク・インジュン

社員
 キム・ソクホ : チョ・ヒョンシク

そのほかの人物
 チョン・スクヒ : ソン・ビョンスク
 囲碁の師匠 : ナム・ミョンリョル
 オ・サンシクの妻 : オ・ユンホン
 パク・ソミ : イ・ゴウン
 ハ・ジョンヨン : イ・シウォン
 キム・サンヒョプ : ミン・ボッキ
 シン・ウヒョン : イ・スンジュン (李承俊)
 アン・ヨンイの父 : チョン・ジンギ
 イ・ウンジ : ソ・ユナ
 イ・サンヒョン : ユン・ジョンフン

ミセンのスタッフ

脚本 – チョン・ユンジョン
演出 – キム・ウォンソク (金援錫)
制作 – TvN
回数 – 20

『ミセン』は単なるオフィスドラマではなく、“心の成長”と“組織との関係性”を丁寧に描く人間ドラマです。この記事で少しでも興味を持たれた方は、ぜひ本編をチェックしてみてください。

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