『ここは今から倫理です。』は、2021年1月16日から3月13日までNHK総合「よるドラ」で放送。主演は山田裕貴。
まだ観ていない方は、Amazon Prime Videoで今すぐ視聴できます。
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ここは今から倫理です。の感想
山田裕貴はこの頃から出づっぱりという印象で、一時期の志尊淳みたいだ。だが、山田の場合はそうなるまでが長く、朝ドラ「なつぞら」で広瀬すずの幼なじみを演るまではそこまで注目されていなかったと思う。
生徒は皆無名の子たちで、その意味でもNHK的に啓蒙的なヨソオイになっている。
もしかして今季の問題作なのかと思って見始めて、原作ファンも含めて評判良かったのだが、私は合わず、続けて見なかった。
ここは今から倫理です。 見どころ
“倫理”という哲学的かつ抽象的な教科を題材に、高校生たちの心の問題、生きづらさ、人間関係のひずみを掘り下げていく、「問いを残す」ドラマ。
- 「倫理」という教科の本質を可視化する挑戦
“倫理”は国語でも数学でもない。人間の在り方を、哲学や宗教、歴史を通して考える教科。この抽象的な分野をドラマに持ち込むという挑戦的な内容で、論理や知識の解説に留めるのではなく、高校生たちの抱えるリアルな問題(性、死、孤独、承認欲求)と直結させて描いている。「自分だったらどうする?」という“思考の種”を植え付けるドラマ。 - 教師・高柳という“語らぬ”存在
主人公・高柳(演:山田裕貴)は、感情を大きく見せず、距離をとって生徒に接する。“熱血教師”でもなければ、“共感型”でもない。けれどその視線はどこまでも静かに生徒の内面を見つめ、問いを投げかける。山田裕貴が抑えた演技の中に深い知性と慈しみをにじませている。
高柳は“答えを与える教師”ではなく、“考える場を与える教師”。これは従来の学園ドラマとは対極に位置する存在であり、教育観の更新を感じさせる人物像と言える。 - 1話完結で描く“高校生たちの倫理的葛藤”
本作は基本的に1話完結形式。承認欲求に囚われる女子高生、SNSと性に振り回される少年、自死をほのめかす優等生、友達を「マジで嫌い」と思ってしまう子など、思春期特有の“こじれ”や“痛み”に対して、高柳が“答えではなく、問い”で返す構成。
「倫理の授業」という形式で進むため、視聴者もまた「考えさせられる立場」になる。 - 台詞の“行間”で魅せる脚本
脚本は説明過多ではなく、「言わないこと」が物語を推進する。生徒が口ごもる沈黙、高柳が答えを避ける間、空っぽな笑顔の裏の苦しみといった“行間”の演出によって、視聴者が自分なりの解釈を持つことが促される。
ここは今から倫理です。 あらすじ
高校3年生の選択科目として、倫理の授業に15人が集まる。担当の高柳は「倫理は学ばずとも困らない」と冷淡に説明し、生徒たちに様々な反応を引き起こす。問題児の逢沢いち子は、1年前の出来事から高柳に興味を持ち、誘惑しようとするが失敗。見返すため勉強に励み、素行も改善する。しかし、元セックスフレンドの男子生徒らに強姦されかけたところを高柳に救われる。いち子は高柳に恋愛感情を告げ、彼に見合う女性になると宣言。高柳は「愛こそ貧しい知識から豊かな知識への架け橋である」という言葉を残し、去っていく。
ここは今から倫理です。を観るには?
ここは今から倫理です。 キャスト
高柳 – 山田裕貴
逢沢いち子 – 茅島みずき
谷口恭一 – 池田優斗
間幸喜 – 渡邉蒼
深川時代 – 池田朱那
近藤陸 – 川野快晴
山野亮太 – 浦上晟周
高崎由梨 – 吉柳咲良
都幾川幸人 – 板垣李光人
曽我涼馬 – 犬飼直紀
田村創 – 杉田雷麟
南香緒里 – 中田青渚
ジュダ – 成河
梅沢 – 川島潤哉
桐谷 – 三上市朗
藤川 – 梅舟惟永
松田 – 田村健太郎
幸喜の母 – 陽月華
逢沢いち子 – 茅島みずき
谷口恭一 – 池田優斗
間幸喜 – 渡邉蒼
深川時代 – 池田朱那
近藤陸 – 川野快晴
山野亮太 – 浦上晟周
高崎由梨 – 吉柳咲良
都幾川幸人 – 板垣李光人
曽我涼馬 – 犬飼直紀
田村創 – 杉田雷麟
南香緒里 – 中田青渚
ジュダ – 成河
梅沢 – 川島潤哉
桐谷 – 三上市朗
藤川 – 梅舟惟永
松田 – 田村健太郎
幸喜の母 – 陽月華
ここは今から倫理です。 スタッフ
原作 – 雨瀬シオリ 『ここは今から倫理です。』(グランドジャンプむちゃ連載中)
脚本 – 高羽彩
音楽 – 梅林太郎
制作統括 – 尾崎裕和、管原浩
プロデューサー – 倉崎憲
演出 – 渡辺哲也、小野見知、大野陽平
脚本 – 高羽彩
音楽 – 梅林太郎
制作統括 – 尾崎裕和、管原浩
プロデューサー – 倉崎憲
演出 – 渡辺哲也、小野見知、大野陽平
『ここは今から倫理です。』は、“正しさ”を押し付けず、「あなたならどうする?」「それって本当に自由?」と観る側の倫理観を揺さぶる、知的かつヒューマンなドラマです。この記事で少しでも興味を持たれた方は、ぜひ本編をチェックしてみてください。
ここは今から倫理です。の原作
倫理を教える教師と、彼が受け持つ高校生らとの出来事が描かれる。『グランドジャンプPREMIUM』(集英社)にて、2016年11月号から2018年11月号まで連載された。その後、同誌が『グランドジャンプむちゃ』にリニューアルした際に移籍し、2019年1月号(創刊号)から連載中。2017年11月に第1巻が、雨瀬の『ALL OUT!!』の13巻と同時に発売された。『みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞2018』ネクストブレイク部門2位。2023年8月時点で累計部数は200万部を突破している。
「倫理」とは人倫の道であり、道徳の規範となる原理。学ばずとも将来、困る事はない学問。しかし、この授業には人生の真実が詰まっている。クールな倫理教師・高柳が生徒たちの抱える問題と独自のスタンスで向かい合う――。新時代、教師物語!!