2021年03月07日にNHKスペシャルで放映された東日本大震災の実話に基づくドラマ。
星影のワルツの感想
NHKスペシャルのドラマで、実話を元にしているというのだが、キャスト以外の情報がない。
愛妻の菊池桃子を喪って漂流を続ける遠藤憲一のボヤキ的な台詞がリアル。
南相馬から双葉まで数十キロを流され、洋上から原発の水素爆発を目撃するというドラマチックな展開に息を呑んだ。
父親を心配する川栄李奈の演技も良かった。
星影のワルツの見どころ
東日本大震災で津波に襲われた実在の男性が、屋根に乗って海上を漂流しながら、生き延びる姿を描いた59分の一夜限りの作品。タイトルは、ドラマ中で夫婦が口ずさむ曲「星影のワルツ」に由来している。絶望の海上で、亡き妻への想いを歌に寄せながら、“生きる希望”を紡ぐシーンがあった。
- 衝撃の実話ベース
福島県南相馬市を襲った津波で、自宅の屋根の残骸に3日間漂流した60歳・大谷孝志さん(遠藤憲一)という実話を基にしている。 - 遠藤憲一の体当たり演技
プール、海上スタントを駆使した大がかりな撮影で、波と寒さに耐えながら演じる“生の感情”は迫真そのもの。連日海上でのロケもあり、遠藤自身が「酔い止めを飲んでも陸に戻ると揺れが消えない」と語るほど。 - 心の支えとしての家族と記憶
漂流中、妻・恭子(菊池桃子)や娘夫婦(川栄李奈&岡山天音)の言葉、夫婦の日常が孝志を支える。「しんどいときほど頑張っぺ!」という妻の方言が胸に響く。 - 迫力ある震災・原発映像
津波、漂流、そして眼前に見える原発の水素爆発…。VFXと現場撮影を融合させた高品質な映像表現が、ドラマのリアリティと重厚感を引き立てている。 - ドキュメントとドラマの融合
実際のニュース映像を挿入し、ドキュメンタリーとドラマの中間を目指した作風。台詞も抑制され、ナチュラルさ重視の演出。
星影のワルツのあらすじ
東日本大震災発生から3日目、大谷孝志は福島沖15kmの海で自衛隊に救助された。彼は津波に飲み込まれた際、自宅の白い屋根に乗って漂流していた。地震後、妻・恭子と共に避難しようとしたが、種籾を守ろうとしたことで遅れ、津波に襲われた。2人は2階で身体を紐で結んだが、恭子は波に攫われてしまう。孝志は3日間、白い屋根の上で生き延び、家族との思い出や妻との日常を支えに闘った。ヘルメットや布団など流れ着いたものを活用し、原発爆発も目撃。「しんどいときほど頑張っぺ」という恭子の言葉を胸に、諦めずに生き抜いた。救助後、孝志は東京で暮らし始め、恭子の遺品が見つかる。葬儀では「ささやかな日常こそが掛け替えのないもの」と語り、10年後には孫を連れて南相馬を訪れ、恭子への感謝を捧げる。
星影のワルツを観るには?
星影のワルツのキャスト
星影のワルツのスタッフ
作:峰尾賢人