UBASUTE

草野礼子(UBASUTE)
草野礼子(UBASUTE)

2014年12月29日23:40-翌1:05に放送されたHTBスペシャルドラマ(北海道ローカル)。全映協グランプリ2015番組部門(放送の部)優秀賞受賞作品。「東京ドラマアウォード2015」作品賞ローカルドラマ賞受賞作品。第34回照明家協会賞テレビ部門努力賞受賞(照明:西出真司)対象作品。北海道映像コンテスト2015(北海道映像関連事業者協会主催)TV番組部門最優秀賞受賞作品。札幌市映像制作助成作品。

UBASUTEのあらすじ

札幌でネットカフェなどを渡り歩くゆとり世代の若者・冬馬は、「自分にしかできないことがある」とプライドが高く、何をやっても長続きしない。インターネットで知り合った仲間たちとの“会話”は心地よいが、実社会ではうまく人と関われず、仕事も転々とし、その日暮らしの日々をして、自分がうまくいかないことを社会のせいにしていた。“老人が多すぎるからこんな社会になった。姥捨て山があれば…”
ある日、ネット仲間とのやりとりをきっかけに、あるブログに辿りつき、謎の女性ダイアナと知り合う。冬馬は、仮想空間で顔も名前もわからないダイアナに素直に心を開いてゆく。ダイアナはどんな時も穏やかで落ち着いていて、まるでおばあちゃんのように優しい。メッセージのやりとりを続けるうちに、冬馬はダイアナに認められたくて必死に努力を続けるようになる。社会のせいにして忘れたふりをしていた夢にも再び挑み、自分自身ともきちんと向き合えるようになっていく。
ダイアナはいったい何者なのか? 冬馬はついに会う約束をとりつけたが…。

UBASUTEの感想

札幌を舞台とする、各賞を受賞したドラマとの由。「チャンネルはそのまま!」を制作した北海道テレビの作品である。

ゆとり世代でブラック職場からドロップアウトし、バイトで食いつなぎながらネカフェ難民に落ちている大和田健介伸也の息子)が、「説教臭い年寄りは皆死ねばいいのに」と呪詛しながらイヤホンで耳を塞いでその日暮らしをしている。ふとしたきっかけでダイアナと名乗る女性のブログの読者になるのだが、実はそれは介護施設で暮らす72歳の老婆(草野礼子)が開設したもので…という話。

じつは波瑠目当てで見たのだが、なんと大和田の脳内で再生されるダイアナ(つまり現実には存在しない役)を演じているのだった。背景もスクリーンバックである。

終盤では保父さん志望のおばあちゃん子だった大和田(当初のキャラと正反対すぎる)が社会的に再生し、死を待つ心地で日々を過ごしていた草野礼子が生気を取り戻すというハッピーエンド展開なのだが、草野がブログを始めたと職員に教えてもらいながら息子夫婦がURLを聞こうともしないのはちょっと不自然。

草野礼子という人は舞台の人で、70年代から多数のドラマに出るようになったときからすでにオバアチャンのような印象だった。若いころから顔があまり変わらない女優である。

UBASUTEのキャスト

大和田健介 – 冬馬
波瑠 – ダイアナ
近野成美 – かおり
中村映里子 – さとこ
黒沢光春 – トシエの長男
大橋由紀子 – トシエの長男の妻
高橋響 – トシエの孫
竹江維子 – 冬馬の祖母
中村太河 – 幼少時代の冬馬
飯野智行 – 冬馬のアルバイト先の一つの上司である部長
五十嵐和子 – コンビニ“LAWSON”の店員
政二康雄 – NPOの男性
市川ゆきよ – 老人ホーム“天空”の入所者
高橋由美子 – 老人ホーム“天空”の入所者
佐々木彩千子 – 老人ホーム“天空”の入所者
伊藤博 – 冬馬にぶつかる老人
森田早桜 – たんぽぽ幼稚園での冬馬の同僚の先生
駒津花希 – メイ
石沢綾子 – ネットカフェ“Bon Club”の店員
大橋恭子 – 老人ホーム“天空”の施設長
岸健介 – 山崎
青坂章子 – たんぽぽ幼稚園の園長
三上勝由 – 交通量調査のアルバイトの先輩
草村礼子 – トシエ

UBASUTEのスタッフ

企画・脚本・演出 – 海野祐至
プロデューサー – 数浜照吾

UBASUTEを観た人の感想

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