『グラスホッパー』は、2015年11月7日に実写映画化作品が公開された。監督・瀧本智行と主演・生田斗真は『脳男』(2013年)に続いてのコンビ。
まだ観ていない方は、Amazon Prime Videoで今すぐ視聴できます。
まだ観ていない方は、Amazon Prime Videoで今すぐ視聴できます。
山﨑ハコが出てきてびっくり(グラスホッパーの感想)
エンドクレジットに山崎ハコの名を見つけたので思わずレビューして確認すると、ポルノショップの女店主・桃(殺し屋シリーズの常連)がそうなのだった。いやはや。
そもそも冒頭が渋谷スクランブル交差点だったり、佐津川愛美が出てきたり、クライマックスの死闘や指輪の処理がだいぶ違ったりするのだが、まあ概ね原作通りと言える。自殺屋「鯨」(浅野忠信)、ナイフ使い「蝉」(山田涼介)、押し屋「槿」(吉岡秀隆)など殺し屋はいずれもタタズマイが良く、原作ファンも納得のキャストだと思うが、鯨が見る幻覚が宇崎竜童で、浅野忠信の演技が重過ぎて映画全体のトーンをキメてしまっていた。
グラスホッパー 見どころ
疾走感あふれるサスペンス・エンターテインメント。
- 伊坂幸太郎ワールドの映像化
伊坂作品特有の、先が読めないトリッキーな展開、登場人物たちの独特な言動、そして緻密に張り巡らされた伏線が魅力。映画ではそのサスペンス性と疾走感を重視し、原作の持つ「悪が駆逐される物語」という中心思想を表現。原作の魅力である伏線回収の妙や飄々としたユーモアは、映画ではサスペンスとスピード感を優先するため、一部改変されている。 - 異なるタイプの殺し屋たちの競演
平凡な男・鈴木(生田斗真)が復讐のために裏社会に潜入する中で、タイプの異なる2人の殺し屋と関わっていく。
鯨:浅野忠信演じる「自殺屋」と呼ばれる自殺専門の殺し屋。人の心を絶望させ、自殺に追い込む能力を持ち、常に過去に殺した人間の幻覚に苦しめられています。浅野さんのダークで不気味な存在感が際立っている。
蝉:山田涼介演じる孤独なナイフ使い。人を殺すことで生を感じる若き殺し屋で、鮮やかなナイフアクションが本作の見どころ。
彼ら3人の男たちの思惑が交錯し、引き寄せられていく。 - 豪華キャストによる競演
生田斗真、浅野忠信、山田涼介のトリプル主演に加え、麻生久美子、波瑠、菜々緒、村上淳、宇崎竜童、吉岡秀隆、石橋蓮司など、実力派の豪華キャストが脇を固める。/li> - 迫力あるアクションシーン
殺し屋たちとの激しいアクションシーンが多数。山田涼介演じる蝉のナイフアクション、クライマックスの鯨と蝉の一対一のバトルシーンは迫力満点。 - 現代社会への警鐘
「グラスホッパー(バッタ)」とは、密集すると凶暴化するバッタのこと。現代社会における人間の凶暴性や、増えすぎた悪を駆逐するというテーマを内包している。
撮影裏話
- 山田涼介は本作が初めての映画撮影だったため、クランクイン前に生田斗真から「この映画はお前にかかっている」とプレッシャーをかけられたそう
- 蝉を演じた山田涼介は、人を刺すシーンについて監督から「みんなが歯を磨くような感じで」と指示された
- 真夏の撮影だったにもかかわらず、浅野忠信演じる鯨は汗をかかせないという監督のこだわりがあった。メイクチームが常にスタンバイし、汗を拭き取る「汗隊」がいたという。ただし雨のバスの中で汗がツーっと落ちるシーンは、意図的に流させた
- 瀧本智行監督は、原作ファンが多い伊坂作品の映画化にあたり、「原作レイプ」などと言われる覚悟をしていた
トリビア
- 冒頭の渋谷スクランブル交差点での事件シーンは、細部までこだわり抜いて撮影。某コーヒーショップなども映画のために作られたセットだった
- 生田斗真は吉岡秀隆(「押し屋」役)の大ファンで、特に『北の国から』が好きだったそう。吉岡が「昔、邦さん(田中邦衛)がさあ」と話しているのを聞いて興奮した
- 映画と原作では、一部キャラクターの結末や生前のエピソード、復讐のきっかけ、エピローグなどが大きく異なる
グラスホッパー あらすじ
事故で恋人を亡くした中学校教師の鈴木は、事故が意図的に仕組まれたものだったと知る。復讐のため、裏社会の組織に潜入するが、ターゲットが目の前で車にはねられて死に、嘘がばれた鈴木は闇の組織から命をねらわれる。一方、事件の真相を知る新聞記者を狙う鯨、鯨をねらう蝉もすべてを清算するために、闇の組織のアジトへ向かう。
グラスホッパーを観るには?
グラスホッパー キャスト
鈴木 – 生田斗真
鯨 – 浅野忠信
蝉 – 山田涼介
百合子 (鈴木の婚約者) – 波瑠
すみれ – 麻生久美子
比与子 – 菜々緒
槿 – 吉岡秀隆
岩西 – 村上淳
鯨の父 – 宇崎竜童
寺原会長 – 石橋蓮司
寺原Jr – 金児憲史
メッシュの女 – 佐津川愛美
桃 – 山崎ハコ
佐藤貢三、崔哲浩、永倉大輔、山中聡、小林喜日、黒石高大、中村織央、前野朋哉、浦野REN、桜のどか、二家本辰巳、所博昭、浜田大介、赤池高行、石井浩、江藤大我、高野ひろき、帯金伸行 ほか
鯨 – 浅野忠信
蝉 – 山田涼介
百合子 (鈴木の婚約者) – 波瑠
すみれ – 麻生久美子
比与子 – 菜々緒
槿 – 吉岡秀隆
岩西 – 村上淳
鯨の父 – 宇崎竜童
寺原会長 – 石橋蓮司
寺原Jr – 金児憲史
メッシュの女 – 佐津川愛美
桃 – 山崎ハコ
佐藤貢三、崔哲浩、永倉大輔、山中聡、小林喜日、黒石高大、中村織央、前野朋哉、浦野REN、桜のどか、二家本辰巳、所博昭、浜田大介、赤池高行、石井浩、江藤大我、高野ひろき、帯金伸行 ほか
グラスホッパー スタッフ
原作 – 伊坂幸太郎『グラスホッパー』(角川文庫刊)
監督 – 瀧本智行
脚本 – 青島武
音楽 – 稲本響
主題歌 – YUKI「tonight」(EPIC Records Japan)
撮影監督 – 阪本善尚
照明 – 堀直之
美術 – 平井淳郎
録音 – 高野泰雄
装飾 – 柳澤武
編集 – 高橋信之
スクリプター – 増子さおり
音響効果 – 柴崎憲治
VFXスーパーバイザー – 道木伸隆
助監督 – 甲斐聖太郎
アクションコレオグラファー – 森崎えいじ
ガンエフェクト – BIGSHOT
ラボ – 東映ラボ・テック
エグゼクティブプロデューサー – 井上伸一郎
製作 – 堀内大示、高橋善之、小沼修、藤島ジュリーK.、高橋敏弘、宮田謙一
企画 – 菊池剛
プロデューサー – 水上繁雄、杉崎隆行、椿宜和
配給 – KADOKAWA / 松竹
製作 – 「グラスホッパー」製作委員会(KADOKAWA、ハピネット、電通、ジェイ・ストーム、松竹、朝日新聞社)
監督 – 瀧本智行
脚本 – 青島武
音楽 – 稲本響
主題歌 – YUKI「tonight」(EPIC Records Japan)
撮影監督 – 阪本善尚
照明 – 堀直之
美術 – 平井淳郎
録音 – 高野泰雄
装飾 – 柳澤武
編集 – 高橋信之
スクリプター – 増子さおり
音響効果 – 柴崎憲治
VFXスーパーバイザー – 道木伸隆
助監督 – 甲斐聖太郎
アクションコレオグラファー – 森崎えいじ
ガンエフェクト – BIGSHOT
ラボ – 東映ラボ・テック
エグゼクティブプロデューサー – 井上伸一郎
製作 – 堀内大示、高橋善之、小沼修、藤島ジュリーK.、高橋敏弘、宮田謙一
企画 – 菊池剛
プロデューサー – 水上繁雄、杉崎隆行、椿宜和
配給 – KADOKAWA / 松竹
製作 – 「グラスホッパー」製作委員会(KADOKAWA、ハピネット、電通、ジェイ・ストーム、松竹、朝日新聞社)
『グラスホッパー』は、サスペンスとしての面白さだけでなく、登場人物たちの個性や、現代社会へのメッセージ性も感じられる映画です。この記事で少しでも興味を持たれた方は、ぜひ本編をチェックしてみてください。
グラスホッパーの原作(伊坂幸太郎)
「復讐を横取りされた。嘘?」元教師の鈴木は、妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃する。
どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。
鈴木は正体を探るため、彼の後を追う。
一方、自殺専門の殺し屋「鯨」、ナイフ使いの天才「蝉」も「押し屋」を追い始める。
それぞれの思惑のもとに──。
「鈴木」「鯨」「蝉」、三人の思いが交錯するとき、物語は唸りをあげて動き出す。
疾走感溢れる筆致で綴られた、分類不能の「殺し屋」小説!