コーチの感想
ファーストインプレッション
警視庁警務部人事二課から所轄の現場に派遣される薄汚れた白髪男を唐沢寿明が演じるのだが、設定通りの55歳にはとても見えず、かと言って唐沢の実年齢である62歳にも見えない。
いつものことながら、そういうつかめなさ加減が、唐沢が好んで演じる胡散臭さを示している。
唐沢を派遣した人事二課長の木村多江が何を目論んでいるのかはよくわからないが、唐沢は現場で悩める刑事たちをコーチングで導いていく。
初回は池袋西署の係長である倉科カナ、2話目は東新宿署の犬飼貴丈刑事、3話目は目黒北署の関口メンディー刑事という按配で、この三人がやがて警視庁捜査一課殺人犯捜査第四係で合流して、唐沢寿明の過去を探り始めるという二段階構成の展開になるらしい。
説教くさくなりがちなコーチング物が、はたして刑事物とマッチするのかという疑問はあるが(初回の倉科カナは、ギリギリだった)、そこまで飽きずに見続けられたら、なかなか面白そうだ。
コーチのあらすじ
池袋西署の係長・益山瞳は若くして女性管理職になり、自分を見下してくる年上の部下や、マイペースな後輩に振り回されやりづらさを感じていた。そんな中、人事二課から新入りが来るという異例の辞令が。現れたのは冴えない見た目をした55歳のおじさん、向井光太郎だった。刑事としての経験はあるのか?どうして今刑事課に来たのか?何を聞いてもはぐらかされるが、見え隠れする刑事としての有能さに、より一層謎が深まる。
そんな中、一軒家で殺人事件が発生。被害者男性の次男の証言により長男・智治が捜査線上に浮上するが、瞳の判断ミスで智治を取り逃がしてしまう。管理職の立場で許されない失敗をしたと、深く落ち込む瞳。向井に対しても「自分に管理職の適性があるか監視しに来たのでは」と不信感をぶつける。そんな瞳に向井がかけた言葉とは?
“誰と出会うかで人生は変わる”刑事たちの成長物語が始まる-!
コーチを観るには?
コーチ キャスト
益山瞳(池袋西署刑事課強行犯係 係長) – 倉科カナ
所貴之(東新宿署刑事課強行犯係 刑事) – 犬飼貴丈
西条猛樹(目黒北署 刑事) – 関口メンディー
正木敏志(板橋中央署 刑事) – 阿久津仁愛
相良孝文(警視庁刑事部 捜査一課長) – 古田新太
富永由里(人事二課 課長) – 木村多江
コーチ スタッフ
脚本 – 大石哲也、及川拓郎、小島聡一郎、三浦駿斗
監督 – 及川拓郎、細川光信、室井岳人
音楽 – 中村佳紀
主題歌 – マカロニえんぴつ「パープルスカイ」(TOY’S FACTORY)
チーフプロデューサー – 濱谷晃一(テレビ東京)
プロデューサー – 北川俊樹(テレビ東京)、都筑真悠子(テレビ東京)、黒沢淳(テレパック)、佐々木梢(テレパック)
制作 – テレビ東京、テレパック
製作著作 – 「コーチ」製作委員会
コーチの原作(堂場瞬一)
伸び悩む若手刑事たちに的確なアドバイスをする本部から来た謎の男 向井とは何者なのか?
警察小説の新たな地平!
期待されながら伸び悩む若手刑事たちの元に、警視庁本部から送りこまれる謎の男、向井光太郎。捜査上の失態を悔やみ、男社会での自身の立場についても苦悩する女性刑事。取り調べ係を目指しながら、容疑者である有名俳優相手に苦戦する刑事、尾行が苦手な刑事。彼らそれぞれに的確なアドバイスを与えるその男は、警務部人事二課所属だった。経験を積み、本部の捜査一課所属となり出会った三人は、向井との関わりを語り合い、彼の知られざる過去を探り始める。彼の過去と三人が担当する女子大生殺害事件が交錯し、見えてきた思いも寄らぬ事実とは?
解説=古山裕樹


