『九月になれば』ってどんな映画?
イタリアの美しい別荘を舞台に、勝手にホテル営業を始めた管理人と、予定より早く帰ってきた大富豪、そしてそこに泊まり込む若者たちが巻き起こす騒動を描く。ロバート・マリガンがメガホンを取り、コメディの名手であるスタンリー・シャピロとモーリス・リッチリンが脚本、そしてラオール・ウォルシュが製作に名を連ねたロマンチック・コメディの傑作だ。
見どころは、秘密を隠そうとする管理人と、予期せぬ宿泊客たちに翻弄されるロバートのコミカルな掛け合い。ロバートは宿泊客の若者たちを追い出そうとするが、サンディに想いを寄せるトニー(ボビー・ダーリン)ら若い男たちも別荘に押し寄せ、状況はさらに混乱していく。さらに、長年待たされ続けてしびれを切らした恋人リサとの関係もぎくしゃくし始め、ロバートは自分の別荘でありながら、若者たちの恋愛相談やリサとの復縁に奔走する羽目になる。
恋の駆け引きと、それぞれの思惑がもたらす大逆転のプロット。イタリアの開放的な風景のなかで、小気味よい会話と小気味よいテンポで描かれる、大人から若者までが織りなす極上のラブコメディだ。
あらすじ
アメリカの大富豪ロバート(ロック・ハドソン)は、毎年9月にイタリアの別荘を訪れ、恋人のリサ(ジーナ・ロロブリジーダ)と過ごすのを習慣にしている。しかし今年は彼が7月に突然やってきてしまう。実は別荘の管理人モーリス(ウォルター・スレザック)は、ロバートの留守中に別荘を「高級ホテル」として勝手に営業しており、ちょうどアメリカ人女子大生のサンディ(サンドラ・ディー)たちの団体を宿泊させている真っ最中だった……
キャスト
育ちがよくてスポーツにも酒にも女にも強い。加山雄三って、まんまこれじゃん?
アメリカのプレイボーイ実業家タルボット(ロック・ハドソン)が、例年は9月にだけイタリアにやってくるのに、 なぜか7月に来てしまったために起こるドタバタラブコメ。
海外旅行など夢のまた夢だった’61年の映画であり、イタリア観光気分(メインの舞台は北伊レモ湖畔)をたっぷり楽しめる。
結婚する気のないハドソンに苛立つイタリア女の愛人を演じるのは「わらの女」のジーナ・ロロブリジータ。すばらしく魅力的だが、その後女優をやめて写真家になったらしい。
文字通りの美男美女カップルが、よく見ると加山雄三と野際陽子のようでもある(笑)。てゆか、育ちがよくてスポーツにも酒にも女にも強い加山雄三って、まんまこれじゃん?
映画はミラノ空港にロック・ハドソンのロールスロイスが空輸されるシーンから始まる。このコンパーチブルのスゴサはここにくわしく書いてある。45年前のミラノの街を走るR-R。
クライマックスはローマ駅の雑踏で、ウェディングドレス姿のジーナがアメリカに去ろうとしているロック・ハドソンを追う。このへん、往年のハリウッド映画となぜか男女逆である。
切符がないのでホームに入れてもらえないジーナ。とっさの機転でジプシーの(?)赤ん坊を借り、「アメリカ人が私に子供を生ませて逃げようとしている!」(字幕が出ないイタリア語台詞なので、そんな内容だろうと想像)と叫んでイタリア人たちの憤懣をかい、客車席で悠々と新聞を広げるハドソンをひきずりおろそうとする(と書きつつ、このシーンは、じつはよくわからない。ハドソンを乗せたまま列車はホームを離れ、その乗車口がぶらぶら開いているので、ジーナが列車に乗り込み一緒にミラノ(=アメリカ?)に行ったということなのだろう)。
最後のシーンで、ジーナは、婚約指輪なのか、結婚指輪なのか、左手の薬指を執事にかざすのである。
主題歌を歌うボビー・ダーリンと助演のサンドラ・ディーが結婚したことで(のちに離婚)、公開当時、大変盛り上がった映画のようだ。




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