『陰謀のセオリー』ってどんな映画?
「すべての陰謀は現実である」と信じる風変わりなタクシー運転手と、彼の荒唐無稽な妄想に巻き込まれていく女性弁護士の決死の逃亡劇を描く。脚本のブライアン・ヘルゲランド)が練り上げた緻密なプロットを、リチャード・ドナー)とヒットメーカーのジョエル・シルバー)が映画化。ノンストップの緊張感と、スター競演による小粋なロマンスが融合した、90年代を代表するサスペンスアクションだ。
ニューヨークのタクシー運転手ジェリー・フレッチャー(メル・ギブソン)は、日々乗客に街の「陰謀説」を熱弁し、独自のニュースレターを発行する風変わりな男。そんな彼が唯一心を許すのが、司法省の堅物弁護士アリス・サットン(ジュリア・ロバーツ)だった。ある日、ジェリーがニュースレターに書いた妄想の一つが、偶然にも国家の「本当の最高機密」に触れてしまう。謎の組織に拉致され、拷問を受けたジェリーは命からがら脱出。アリスの元へ駆け込むが、彼女もまた、ジェリーの背後に潜む巨大な影に巻き込まれていく。
見どころは、ジェリーの脳内に潜む「消された記憶」の謎と、それを執拗に狙う謎の精神科医博士との緊迫した心理戦。ジェリーの記憶を操作し、彼を暗殺者へと仕立て上げようとしていた冷酷なジョナス博士(パトリック・スチュワート)が、容赦なく二人を追い詰める。アリスを護衛するFBI捜査官のローリー(シルク・コザート)らが、ジェリーを危険人物とみなして包囲網を狭めるなか、ジェリーとアリスは誰が味方か分からない孤独な逃亡を余儀なくされる。
なぜ彼はアリスに執着するのか、そして彼の過去に一体何があったのか。不穏な陰謀を暴くため、そして歪んだ過去の因縁を断ち切るために二人が下す最後の選択。全編を彩る洗練されたカメラワークと、絶体絶命のなかで紡がれる切ない愛のドラマが観る者を釘付けにする、エンターテインメント・サスペンスの名作だ。
あらすじ
昔の記憶をなくしたタクシー運転手のジェリーは、周囲のちょっとしたことに国家の陰謀が隠されているという強迫観念に取りつかれていた。ある日、女性弁護士アリスに陰謀が迫っていると悟った彼は、彼女に接近するが変人扱いされる。だがジェリーの勘は正しく、謎の組織が二人を狙いはじめる。しかも、ジェリーがかつて特殊部隊の工作員だったことが判明する。
キャスト
アリス・サットン(司法省ニューヨーク支局所属連邦検事) – ジュリア・ロバーツ
ジョナス(CIA所属の医師) – パトリック・スチュワート
ラウリー(FBI捜査官) – シルク・コザート
ウィルソン(司法省ニューヨーク支局長) – スティーヴ・ケイハン
フリップ – テリー・アレクサンダー
皮肉屋な乗客 – アレックス・マッカーサー
ルーズベルト病院の医者 – ドナル・ギブソン
この映画には、記憶に残る資格がある。
ちょっと長すぎの感があるが、そのことも含め、これは決して優れた映画でないにもかかわらず、おそらく人の記憶に残る映画だろう。
電波系というか、隠喩探しの物語であり、同じジュリア・ロバーツの「ペリカン文書」と似たようなものだが、メル・ギブソンの演技というかキャラクターが変なところがいい。NYにはあんな人物が住むアパートが人知れずあるのだろうというポール・オースターふうのファンタジーを感じさせるのである。
したがってマンハッタンの描写はなかなか良かった。途中で舞台をコネティカットに移す必然性は、わからない(だから長すぎと感じるのだ)。
※以下ネタバレ
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車の窓を細く開けて、愛しげにジュリア・ロバーツを見つめる実は生きているメル・ギブソン、というのはあまりうまくないオチなのだが、そのあとの、60年代のヒット曲「君の瞳に恋してる」を3人の男たちが歌うという間抜けなラストシーンはとても良かった。こういうあたりが、記憶に残る資格があると思う理由である。
『陰謀のセオリー』を観るには?
『陰謀のセオリー』作品情報
脚本 – ブライアン・ヘルゲランド
製作 – リチャード・ドナー、ジョエル・シルバー
製作総指揮 – ジム・ヴァン・ウィック
音楽 – カーター・バーウェル
撮影 – ジョン・シュワルツマン
編集 – ケヴィン・スティット、フランク・J・ユリオステ
製作会社 ワーナー・ブラザース、シルバー・ピクチャーズ、シュラー・ドナー/ドナー・プロダクションズ
配給 – ワーナー・ブラザース
公開 – アメリカ:1997年8月8日、日本:1997年11月1日
上映時間 – 135分




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