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ぼくは麻里のなかの感想)
例によってヒロインの池田エライザはよく知らず(と思ったら、あっそうか、こないだ「シブヤ0丁目」で見たばかりだった。同じ子には見えないのだが……)、設定のせいでだんだん男顔に見えてきてしまう。中村ゆりかは、「まれ」の美少女役が印象的だったからわかる。
初回で興味をもてず、視聴中止するつもりで、念のために2回目をながら見していたら、原作(漫画アクション連載らしい)で有名らしいリアルな月経の描写の回だった。
ドラマとしてもかなり異色だが、見開きで経血に染まったパンツを描いたという原作のような衝撃はなかった。
というわけでながら見を延長し、第3話まで観たところで、エンドロールを見るかぎり、原作に忠実なドラマということがわかる。
原作のネタバレをちらっと見てしまったので、俄然面白くなってきてしまった。
ということで、最後まで見たわけだが、やはり結末は知らないで見た方が良かったように思う。
ドラマだと途中で中だれがある。
このドラマの池田エライザがオカマに見えるのは、なかなか演技がうまいということなのだろう。
ぼくは麻里のなか 見どころ
一見すると男女の入れ替わりを描いた物語のようだが、実際には主人公・麻理の思春期のアイデンティティの揺らぎや自己認識の問題を描いた複雑なストーリーのドラマである。主演の池田エライザと吉沢亮の演技力が光る。原作の世界観を忠実に再現しつつ、映像ならではの表現で物語を深化させている。
巷の評価は「ビジュアルが強い2人が気持ち悪い役を演じているのが良い」「吉沢亮は小森にするには綺麗すぎない?と思ったけど、ちゃんと馴染んでくる、すごい」「原作のほうが面白いけど、結構忠実なはずだしそこそこ悪くない出来だったとは思う」など。
- 考察ポイント1. 入れ替わりの真相:実は麻理の内面の投影
冴えない大学生・小森功が目覚めると、憧れの女子高生・吉崎麻理の体になっているかのように見えて、物語が進むと、それは実際の入れ替わりではなく、麻理自身が小森功という人格を内面に作り出したことが明らかに。麻理が自分とは異なる存在になりたいという願望、現実逃避の表れとして解釈される。 - 考察ポイント2. アイデンティティの危機と「ふみこ」
麻理は幼少期に「ふみこ」という名前で祖母に可愛がられていたが、祖母の死後、母親によって「麻理」に改名。この強制的な改名が麻理のアイデンティティに混乱をもたらし、内面の分裂を引き起こしている。終盤、麻理が自身の内面と向き合い、人格の統合を果たす。 - 考察ポイント3. 柿口依との関係性
クラスメイトの柿口依は、麻理の中に小森功がいることに気づいて彼女を支える。依自身も家庭に問題を抱えており、麻理との交流を通じて成長していく。ラストで麻理と依が本当の友人として新たな関係を築く姿が希望的に描かれる。
ぼくは麻里のなか あらすじ
上京後に友人作りに失敗し引きこもりがちな小森功は、行きつけのコンビニで見かける女子高生を尾行することを唯一の楽しみとしていた。ある日、いつものように彼女を尾行していると、少女が振り返って微笑む瞬間、小森の意識が途切れる。
翌朝、見知らぬ部屋で目覚めた小森は、鏡に「コンビニの天使」と呼んでいた女子高生・吉崎麻理の姿が映っていることに気づく。困惑しながらも「麻理」として生活する中、クラスメイトの柿口依が小森の変化に気づく。
二人は小森のアパートを訪れ「元の小森」と対面するが、元の小森は麻理を知らず尾行した記憶もない。麻理の体に入った小森は、依と元の小森の協力を得て元に戻る方法を探し始める。
ぼくは麻里のなかを観るには?
ぼくは麻里のなか キャスト
小森 功 – 吉沢亮
柿口 依 – 中村ゆりか
吉崎 絵里子(麻理の母) – 西田尚美
柿口 茉里(依の姉) – 黒澤はるか
麻理の弟 – 西岡健吾
麻理の父 – 八十田勇一
ももか – 花坂椎南
永尾まりや
小野花梨
芋生悠
若林元太
ヒロキ – 中島健
ふみこ – 川島莉杏
ぼくは麻里のなか スタッフ
脚本:下田悠子
音楽:川谷絵音
主題歌:Shiggy Jr.「僕は雨のなか」(ビクターエンタテインメント)
オープニングテーマ:indigo la End「鐘泣く命」(ワーナーミュージック / unBORDE)
企画:村上正成、加藤達也
プロデュース:櫻井雄一
演出:スミス、横尾初喜、戸塚寛人
制作協力:ソケット
制作著作:フジテレビ
『ぼくは麻里のなか』は、単なる入れ替わりの物語ではなく、思春期のアイデンティティの揺らぎや自己認識の問題を深く掘り下げたドラマです。この記事で少しでも興味を持たれた方は、ぜひ本編をチェックしてみてください。
ぼくは麻里のなかの原作コミック
友達が一人もいない大学生の≪ぼく≫の唯一の楽しみは、コンビニで見かけた名も知らぬ女子高生を定期的に尾行すること。いつものようにその娘を尾行していたら突然記憶が飛び、≪ぼく≫はその娘のベッドで寝ていて、≪ぼく≫はその娘になっていた。その娘は≪麻理≫という名だった――。『惡の華』『漂流ネットカフェ』で話題の押見修造最新作。「漫画アクション」にて連載。