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ミッドナイト・マーダー・ライブ

アリア・セロール=オニール(ミッドナイト・マーダー・ライブ) 映画
アリア・セロール=オニール(ミッドナイト・マーダー・ライブ)
ミッドナイト・マーダー・ライブは、ロムアルド・ブーランジェが脚本、製作、監督し、メル・ギブソンが主演した2022年のアメリカのスリラー映画。
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(ミッドナイト・マーダー・ライブの感想)

原題は「風前のともしび」という意味のスラング。パーソナリティであるメル・ギブソンのラジオ番組のタイトルでもある。お悩み相談的な内容の深夜放送で、メルの洒落のきつい毒舌が人気らしい(毀誉褒貶らしいアクの強いキャラクターがメル自身に重なる)。

番組にゲイリーという男からの不審な電話がかかってくる。ゲイリーはメルの自宅に侵入して妻と娘に銃を突きつけており、メルが番組スタッフのアリア・セロール=オニールと浮気していることを暴露する。番組が通報して警察が突入するがそこには誰もいなかったと言う。どうやらゲイリーは局の建物に移動したらしく、しかも建物に無数の爆弾を仕掛けたと言う。メルは懸命に説得を続けながらゲイリーを探し、ついに辿り着くが…という話。

フィンチャーの「ゲーム」をショボくした映画で、メル自身のフィルモグラフィでいうと「陰謀のセオリー」ほどには面白くない。ゲイリーが局の中にいるらしいというあたりで、かなり怪しくなるので、先読みできてしまう人も多いのではないか。終盤には二重のどんでん返しがあるが、これは完全にバレバレだった。映画のオープニングでは、血に見立てたクランベリージュースが床に滴るシーンが天地逆に映るのだが、それが「どんでん返し」の伏線なのだろう。

テロ、ライブ」を思い出す人もいるかもしれないが、こういう映画を元に、あの映画は作られたと思う。

深夜放送のDJというとイーストウッドの映画やあれこれを思い出してしまうが、やはり映画的な設定ではある。序盤の雰囲気は悪くなかった。

ミッドナイト・マーダー・ライブ 見どころ

深夜のラジオ局を舞台に、ベテランDJと、彼の家族を人質にとった謎の犯人との息詰まる駆け引きを描いた映画。

  • 緊迫のワンシチュエーション・スリラー
    深夜のラジオ局という限られた空間の中で、生放送中に家族を誘拐されたDJが、電話越しの犯人と交渉するという設定。外部との接触が限られる中で、刻一刻と迫るタイムリミット、そして先の読めない展開。
  • メル・ギブソンの熱演
    メル・ギブソンは過激なジョークで人気を集めるベテランDJエルヴィスを演じる。家族を救うために必死に奔走する姿、そしてラジオブースから音声だけで犯人と心理戦を繰り広げる知的な一面も披露。武力行使ではなく「しゃべり」で勝負する演技。
  • ラジオ放送という設定の巧みさ
    ラジオの生放送という設定による緊張感とリアリティ。リスナーがリアルタイムで事件の行方を見守るというSNS時代にも通じる構図で、情報の拡散や大衆の反応がドラマに影響を与える様子も描かれている。
  • 意外な結末
    終盤に予想を裏切るような衝撃の展開が待ち受けている。最後まで目が離せない、どんでん返しの連続がある。
  • 主要人物と犯人の駆け引き
    主人公の行動を読んで先手を打つずる賢い犯人と、なんとか家族を救う手掛かりを求めるDJの、息詰まる心理戦

トリビア・撮影裏話など

  • 原題は「On the Line」はDJエルヴィスのラジオ番組名であるとともに、「電話に出ている」状態、そして「危険にさらされている」状態という、多義的な意味
  • 地味な配役と低予算ながらもメル・ギブソンの存在感で安っぽさを感じさせない作品に仕上がっている
  • 登場人物が少なく、特定のシチュエーションで物語が進行する「ワンシチュエーション」の形式は、集中力と緊張感を高める

ミッドナイト・マーダー・ライブ あらすじ

ロサンゼルスで深夜放送を担当するベテランDJエルヴィスは、過激なジョークでリスナーの電話相談番組を盛り上げていた。
ある夜、リスナーのゲイリーから電話があり、エルヴィスのせいで恋人が自殺したと告げ、復讐のため彼の妻と娘を監禁したと宣言する。エルヴィスは、ゲイリーと話すことで家族の安否を確かめようと試みるが、電話越しにゲイリーの異常な言動を感じ、事件はエスカレートしていく。警察がエルヴィスの自宅を捜索するが、妻子の姿はなかった。エルヴィスは、ゲイリーとの会話を糸口に家族を救おうと奮闘するが、事件はさらに過激な展開を見せていく。

ミッドナイト・マーダー・ライブを観るには?


 

ミッドナイト・マーダー・ライブ キャスト

ミッドナイト・マーダー・ライブ スタッフ

監督 – ロムアルド・ブーランジェ
製作 – ロムアルド・ブーランジェ、マーク・フライドマン、ロバート・オグデン・バーナム
製作総指揮 – ウィリアム・V・ブロミリー、シャナン・ベッカー、ジョナサン・サバ、ネス・サバン、メル・ギブソン、ナディーン・ドゥ・バロス
脚本 – ロムアルド・ブーランジェ
撮影 – ザビエル・カストロ
音楽 – クレメント・ペリン
2022年製作/104分/アメリカ
原題 – On the Line
劇場公開日 – 2023年1月20日

『ミッドナイト・マーダー・ライブ』は、メル・ギブソンの貫禄ある演技と、緊迫感あふれるワンシチュエーションの展開、そして予想を裏切る結末が楽しめるサスペンス映画です。この記事で少しでも興味を持たれた方は、ぜひ本編をチェックしてみてください。

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