パラドクスの感想
まず、チンピラの兄弟と、それを追う刑事が出てくる。
階段室を9階から1階まで降りていくが、1階の扉は開かず、その下はまた9階。空間がループしているのだ。
チンピラ兄は刑事に脚を撃たれて血が止まらず3人は往生する。
1階の踊り場には自動販売機があり、水とサンドイッチなどを無限に吐き出すらしい。
次に、二人の子をもつシンママとその恋人のドライブが描かれる。
道は一本で周囲は荒野だ。幼い妹(ポーリーナ・モンテマイヨル)が喘息の症状を起こすが、引き返そうとしても同じ場所に戻ってきてしまう。やはり道がループしているのである。
階段室と同じように、道の半ばには食べ物を切らさない売店がある。
ネタバレを避けるなら書けるのはここまで。
「The Incident」という原題のメキシコ不条理映画だが、最後まで見ると合理的な説明がちゃんとある(下り続けるエスカレーターの上で息を引き取ろうとしている老婆のタイトルバック映像が伏線になっている)。
そこがこの監督のユニークなところだ。
そして老人の描写が容赦ない。
寝る前に見たら、案の定、夢に見た。
パラドクスのあらすじ
カルロスと弟オリバーは警官マルコに逮捕されそうになり逃亡。カルロスは撃たれて翌日死亡する。一方、サンドラと新夫のロベルトは子供たちとドライブ中、娘カミラが喘息発作を起こし、吸入器が使えずに死亡。二つのグループは、同じ場所に閉じ込められ、35年間が経過する。
年老いたロベルトとマルコは、これが現実ではなく、別の次元で起こっていることを知る。ロベルトは少年時代にいかだに閉じ込められた経験、マルコは自分が10歳のダニエルであることを告白。これらの異次元は現実世界から分離し、タイムループを形成し、悲劇が現実世界の人生に影響を与えていた。
ロベルトとマルコは悪循環を断ち切るようダニエルとオリバーに促すが、彼らは運命に従うことを決意。ダニエルはマルコに変身してオリバーを逮捕。オリバーはベルボーイに変身して新婚夫婦を新たな次元に閉じ込める。こうして悲劇の連鎖は続いていく。
パラドクスを観るには?
パラドクス キャスト
ウンベルト・ブスト
エルナン・メンドーサ
ラウル・メンデス
ネイレア・ノービンド
パラドクス スタッフ
監督 – アイザック・エスバン
製作 – アイザック・エスバン
脚本 – アイザック・エスバン

