映画2020年代の映画2020年の映画

水曜日が消えた

石橋菜津美(水曜日が消えた) 映画
石橋菜津美(水曜日が消えた)
水曜日が消えたは、2020年6月19日に公開された日本映画。監督・脚本は吉野耕平、主演は中村倫也。吉野にとっては本作が監督デビュー作。新型コロナウイルス感染拡大の防止のため、劇場公開が5月から6月に延期された。
まだ観ていない方は、Amazon Prime Videoで今すぐ視聴できます。

コミカルなようで実はサスペンス(水曜日が消えたの感想)

中村倫也は曜日ごとに人格が異なる解離性同一障害で、映画は「火曜日」を主観にしているのだが、その均衡が知らぬ間に壊れてしまったという話。
月曜はバンドマン、木曜はイラストレーター、金曜はプランター、土曜はゲームエンジニア、日曜はアウトドア野郎ということがわかるが、消えてしまった水曜だけ、「シャカシャカするウインドブレーカー」を着ていること以外の特徴が語られない。

一種のサスペンスであり、石橋菜津美が発症のキーマンなのだが、快癒をハッピーエンドとする映画ではない(エンドクレジットが楽しそう)。

水曜日が消えたの人物相関図

水曜日が消えた 見どころ

幼い頃の交通事故が原因で、曜日ごとに人格が入れ替わる「僕」という特殊な体質の青年が、ある日突然、水曜日が消えてしまい、火曜日が2日連続で続くようになったことから巻き起こる謎と、彼の「日常」の変化を描いたミステリーヒューマンドラマ。

  1. 中村倫也の「一人七役」という七変化
    中村倫也が曜日ごとに異なる性格と個性を持ち合わせた7人の「僕」を演じ分けているのが最大の見どころ。それぞれが異なる髪型、服装、話し方、仕草で表現されており、同じ体の中に複数の人格が宿っているリアルさと、それぞれの僕の個性を見事に演じ分ける中村倫也の演技力。地味な火曜日が他の曜日との差に悩む姿が共感を呼ぶ。
  2. 予測不能なミステリーと「日常」の崩壊
    ある日突然、水曜日が消え、火曜日が2日連続になったことから、これまで秩序が保たれてきた彼の日常が崩壊。なぜ水曜日が消えたのか、他の曜日はどうなっているのか、そしてこの現象の裏に隠された真実とは?というミステリー。
  3. 「当たり前」の尊さの問いかけ
    曜日ごとに人格が入れ替わる「僕」にとって、当たり前の日常が当たり前ではなくなった時、「当たり前」への価値観が揺さぶられる。コロナ禍時に公開されたこともあり、テーマが普遍化した。
  4. 吉野耕平監督の独自の世界観と映像美
    監督・脚本・VFXを一人で手掛けた吉野耕平監督の、繊細かつスタイリッシュな映像表現。CMやMVでの経験が活かされ、多重人格というSF的な設定を美しく、どこか哲学的な世界観で表現。時間を巻き戻すようなスローモーション、幻想的な演出が印象的。
  5. 個性豊かな脇を固めるキャスト
    石橋菜津美(“僕”を知る元同級生・一ノ瀬)、深川麻衣(図書館司書・瑞野)、きたろう(医師)、ゲスの極み乙女。の休日課長(月曜日の友人)など、個性的なキャストが脇を固める。
  6. トリビア・撮影裏話など

  • 吉野耕平監督は『君の名は。』にCGクリエイターとして参加しており、その経験が本作のVFXや映像美に活かされている。本作が彼の初の長編監督作品
  • 中村倫也は7つの異なる人格を演じるにあたり、それぞれの「僕」の性格や趣味、仕草、声のトーンなどを細かく設定し、演じ分けた
  • 中村倫也さんはほぼ全編に出演しているため、7つの人格を演じ分けるだけでも大変な上、それぞれのシーンで瞬時に人格を切り替える必要があった。非常に集中力と体力を要する撮影だった
  • 劇中で印象的に使われるグリーグの『ペール・ギュント』組曲より「朝」は、物語の雰囲気を高める重要な要素。火曜日がいつも聞くバッハとの対比にも注目
  • 当初は2020年5月15日に公開予定だったが、コロナの影響で延期されて2020年6月19日に公開。劇場公開が危ぶまれたが、ロングランとなった

水曜日が消えた あらすじ

幼い頃の交通事故がきっかけで、曜日ごとに人格が入れ替わるようになった青年。彼の中にある性格や個性が異なる7つの人格は、互いを曜日で呼び合っていた。そんな中、突然「水曜日」が姿を消し、一番地味な人格の「火曜日」が代わりに1日を過ごすことになる。

水曜日が消えたを観るには?

水曜日が消えたのキャスト

7人の”僕”(斎藤数馬) – 中村倫也
一ノ瀬 – 石橋菜津美
新木 – 中島歩
高橋 – 休日課長
瑞野 – 深川麻衣
安藤 – きたろう

水曜日が消えたのスタッフ

監督・脚本・VFX – 吉野耕平
音楽 – 林祐介
主題歌 – 須田景凪『Alba』(unBORDE / Warner Music Japan)
製作 – 沢桂一新井重人
エグゼクティブプロデューサー – 伊藤響福家康孝
企画・プロデュース – 櫛山慶谷戸豊
プロデューサー – 田中誠一
撮影 – 沖村志宏
照明 – 岡田佳樹
美術 – 丸尾知行
録音 – 山田幸治
編集 – 佐藤崇
音響効果 – 柴崎憲治
音楽プロデューサー – 和田亨
CG・VFX – 金子哲
衣裳 – 袴田知世枝
ヘアメイク – 酒井夢月
スクリプター – 大西暁子
助監督 – 蔵方政俊
制作担当 – 斉藤大和
配給 – 日活
制作プロダクション – ジャンゴフィルム

『水曜日が消えた』は、斬新な設定と中村倫也さんの圧巻の演技、そして吉野耕平監督の独創的な映像表現が融合した、ミステリアスでありながらも心温まる、記憶に残る作品です。この記事で少しでも興味を持たれた方は、ぜひ本編をチェックしてみてください。

Amazon Prime Videoなら、手軽に視聴できます。

水曜日が消えたのノベライズ

水曜日が消えたのノベライズの感想・考察

タイトルとURLをコピーしました