花形は魔球の弱点を見抜いたと豪語し、投球直前にバットを隠す奇策で揺さぶるが、飛雄馬は筋肉の動きから花形の意図を予測。精密な制球で「バット隠し」も「バント作戦」も封じ込め、花形は完敗を喫する。
正面バット構え作戦で飛雄馬に敗れた花形、オールスターに選ばれたのに表情は暗い。
開幕戦は川崎球場。
出られなかった飛雄馬と伴は実況中継のゲストに。

風船を手に次々入場するオールスター
花形は相変わらず心楽しまない。
「元々派手なことが好きなこの俺だ、どれだけこのゲームを楽しめたか・・・この借りはけっして返してやるぞ!」
って、そこかい!ww

みんなが夜空に風船を飛ばしたのに、紐を放しそこねてしまった花形

ガガーン

何かを確かめるように手を振り、指先を見つめる
「なんだ、なんのまねだ・・・」
と実況席の飛雄馬も訝しむ。
「花形は気が狂ったのではない、何かがあったんだ──何かが、花形に!」
一方、帰宅した一徹をカメラのフラッシュが襲う。
記者一同、一徹のスパルタ教育を取材しに来たのである。

「お父様が***やりながらよくぞああまで息子さんをお育てになられましたこと、シビれますわ!」
(「シビれる」は当時の流行語なんだろう)
一徹、虫酸が走るわと言いたげな表情になり、
「そういう父と子もあった、それだけのことです、お引き取り願いましょう」
とすげない答え。
「まあ、ますます男っぽい!シビれますわ~」
ふと見ると、テレビの中では、実況席の飛雄馬が、花形が体調不良で帰ったと聞いて驚愕している。

「ばかな!何かがあったんだ!」

「ふむ、大リーグボール打倒、これ以外になし!」
飛雄馬もまた顔を青くして、
「花形は俺を狙っている! 間違いない、花形はあの風船で、大リーグボール打倒のヒントをつかんだ・・・!」
「なに、風船! なんじゃそれは!」と一徹が叫ぶ。
「ああ、それはですね、・・・」
と脇の記者の説明を聞いて、「たしかに花形はつかんだ・・・」と頷く。

「驚きますわ、花形休場に関する親子の考え方がそっくりだなんて、シビれますわ」←「シビレる」くどい
「考えすぎじゃねえかなあ、花形が風船を放すのをとちったぐらいで・・・」
「そうとしかとれんのでしょうな、その時々をのんべんだらりと過ごしている幸せな人たちは…」
一徹、記者たちをじろりと一瞥しながら、失礼なことを言う。
そして向き直ると、気が向いたらしく、自分の教育理念を語り出す。
首をひねる記者たちに、
「例をあげましょう・・・飛雄馬はいつ大リーグボールを発見したか?」
「知ってますわ、たしか鎌倉のお坊さんから・・・」
「ちがう! もっと以前に大リーグボールを見ておった、飛雄馬自身気づかぬうちに・・・」
台湾キャンプ、柴田への暴投事件のことを言っているのである。
「あれこそ大リーグボール、 潜在意識に眠っていたその記憶が禅僧の教えで蘇ったのだ。男の一念とはこのようなもの──」
って、オイ、さっきの話とつながらないぞww
「なるほど、魔球の誕生は鎌倉にあらず、こりゃ特ダネになるぞ!」
「わしの言ったのはそのことではない!」
「ひゃあっ」
「花形においても同じこと、風船事件などという凡人にはとるに足らんことでも、大リーグボール打倒のヒントになるのじゃ」
話が意味もなく説教臭い上に、遠回りしすぎである。
「それじゃあまるで、息子さんが打たれるのが楽しみみたいじゃないですか」
「大いに結構! 人間が人間を越えるところを見るのがわしの望むところ、息子、他人を、問わん!」

一徹の言葉に一同「ゴクリ…」
しかし、一応、これで一徹の教育理念は取材できたのである。
「しかし恐ろしい男よ…おそらく飛雄馬終生のライバルとなるであろう、花形満!」
オールスター2日目、今日は花形も出ているが冴えない。

からぶりで尻もち
今日も実況席から飛雄馬、
「おかしい、いつもの花形じゃない…ほんとに、病気で休んだのか…?」
打ち気がない花形、バットを振るが外野フライに終わる。
おかしい、なぜ今の球がホームランにならないのか・・・と考えに沈む飛雄馬(解説者としては失格である)。
しかし花形のバットには血が滲んでいた。

それに気づいたボールボーイ

慌てて駆け寄る花形「何も見なかったことにしてくれないか」
しかしそれをスタンドの速水が見ていたのだった(速水、走る人の心理には敏感なのである)。
何かあったと悟った速水は、試合後に少年をつかまえ、

花形のバットに何があったのかを問いつめる

言えっ!
しかし少年は花形に助けられ、花形はスポーツカーで去る。

ハンドルを握る手に血が滲み、痛みで目がくらむ

その後ろを速水が乗ったタクシーが飛ばしていた。「運ちゃん、逃がすんじゃないぞ!」
花形は魔球打倒のため、自動車工場で巨大な鉄球を鉄バットで打ち返す命懸けの特訓に没頭。恩師・大脇はその壮絶な姿に己の不明を恥じ、一徹はなりふり構わぬ花形の殺気を察知。「かっこよさ」を捨てた宿敵が、飛雄馬の前に最大の壁として立ちはだかる。(第78回|魔の鉄バット)


