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ヒル

吉川愛(ヒル) ドラマ
吉川愛(ヒル)
『ヒル』は、2022年3月4日から毎週金曜23時00分-23時30分に、Season 1・2全12話が放送されたWOWOWオリジナルドラマ。 主演は赤楚衛二(Season 1)と坂口健太郎(Season 2)。WOWOWで放送されたサスペンスドラマです。

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ヒルの感想

原作は新潮社系の漫画で、ドラマはシーズン1が「ヒル・ツー」、シーズン2が「ヒル」と逆になっている。この計算は正しい。「同じ場所で気づかれずに二重に生活する影のような存在」という設定を効果的に導入しているからそう思うのだが、実際この設定はかなり魅力的なものであり、グローバルにリメイクされてもいいほどの価値があると思う(それとも何か元ネタがあるのかな?)。

さて「シグナル」「CODE」などと似た雰囲気だからなのか坂口健太郎が起用されている(順番は「CODE」が後)。中盤からの空中分解ぶりが凄まじくて笑うしかなかった「CODE」を見終えるまで、私はこの人の一見カシコそうな演技に好感すら抱いていたのだが、今では、やや頭の弱い武闘派を好んで(?)演じ続けている竹内涼真と何かの双璧(何の、だろうか?)をなしていると思っている。本作も相変わらずの演技であり、しかも終盤がまたグダグダになったので(これは坂口のせいではなく、脚本にスピード感がないからだ)、なおさらであった。

シーズン1のヒロインは吉川愛で、ロボットのような台詞を言うのがかなり良く、新たな魅力を発見した。しかし残念ながらシーズン2には出てこず、代わりに飯豊まりえが飯豊自身のニュアンスをただ漏れさせながら登場する(それはそれで良いと思うが)。シーズン2には佐久間由衣も出ているのだが、なんだか「仮面ライダー龍騎」の杉山彩乃(現藤沢あやの)みたいだった(私は今まで杉山のことを佐久間由衣だと思っていたのだが、調べてみて一回り以上歳が違うので驚いた)。

ヒル 見どころ

  1. 「ヒル」という衝撃的な設定と世界観
    「ヒル」とは、住人が長期不在の家を渡り歩いて生活する不法滞在者の総称。彼らは他人の身分を乗っ取り、まるで社会に寄生するように生きている。この都市伝説のような存在が、実は現実社会の片隅に存在するかもしれないとゾワゾワするような恐怖とリアリティが最大の魅力。現代の格差社会や見えにくい貧困問題にも切り込む。
  2. 二人の主人公が紡ぐ物語(W主演)
    • Season1 主人公:四宮勇気(ユウキ) / 赤楚衛二:他人に成りすましをされ、殺人未遂罪で警察に追われることになった青年・ユウキが、自身の身分と日常を取り戻すために「ヒル」の世界に足を踏み入れ、逃亡劇を繰り広げる。平凡な青年が理不尽な現実に巻き込まれていく戸惑い、次第に覚醒していく姿が描かれている
    • Season2 主人公:カラ / 坂口健太郎:「ヒル狩りのカラ」の異名を持つ伝説のヒル。彼は過去に親代わりだったヒルを殺害されており、その復讐のためだけに生きる存在。坂口健太郎がミステリアスでクールな「ヒル狩りのカラ」を演じ、その圧倒的な存在感が物語を牽引する。彼の「正義」とは何か、その行動の真意が徐々に明らかになっていく
  3. 予測不能なストーリーと衝撃的な描写
    次々と起こる事件、裏切り、「ヒル」たちの残酷な掟など緊迫感のあるスリリングな展開。人間の欲望、憎悪、生存本能がむき出しになり、容赦ない暴力描写や心理的な追い詰め方も描かれる。
  4. 個性豊かな「ヒル」たちの人間ドラマ
    ユウキと行動を共にする謎の女性ヒル・ゾーカ(吉川愛)、ユウキになりすました男・ヨビ(栁俊太郎)、そしてその他のヒルたちなど、それぞれが過去に何かしらの事情を抱え、「ヒル」として生きることを選んだ理由が描かれる。彼らの悲しい生い立ち、社会の片隅で生きる者たちのリアルな姿が多面的な人間ドラマとして描かれている。
  5. 社会派サスペンスとしてのメッセージ
    現代社会が抱える貧困、孤立、自己承認欲求の歪み、「人はなぜ社会からドロップアウトしてしまうのか」という重いテーマを投げかける。社会の光が当たらない場所に生きる人々の姿を通して、人間とは何か、生きるとは何かを考えさせられる。

ヒルのあらすじ

友人もいない孤独な日々を送る四宮勇気(赤楚衛二)、通称ユウキは、ある日バイトから帰ると腹をナイフで刺された見知らぬ男、ヨビ(栁俊太郎)と自室で遭遇する。ヨビは刑事に、自分が“四宮勇気”だと名乗り、ユウキに刺されたと嘘の供述をする。とっさに逃げ出したユウキは一瞬にして逃亡犯となってしまう。その時彼に手を差し伸べた謎の女性ゾーカ(吉川愛)は、ヨビはユウキに寄生して暮らしていた『ヒル』なのだと告げ……。

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ヒルを観るには?

ヒルのキャスト

■主人公
【Season 1】
四宮勇気 – 赤楚衛二
【Season 2】
カラ – 坂口健太郎
■警察
鈴木千賀 – 小西真奈美
村尾直也 – 利重剛
佐藤淳也 – 田中幸太朗
■ヒル

○シーズン1
ゾーカ – 吉川愛
ヨビ – 栁俊太郎
ミロ – 松澤匠
チロル – 岩永洋昭
マジメ – 草野イニ
○シーズン2
ハコ – 飯豊まりえ
ロボ –
チキン – 若林時英
ナナシ – 三浦誠己
ミシン – しゅはまはるみ
杉浦忠 – 芹澤興人

■その他

ヤシマ – 板尾創路
テトリス – 板垣瑞生
安倍康 – 大西武志

ヒルのスタッフ

原作 – 今井大輔「ヒル」「ヒル・ツー」(BUNCH COMICS / 新潮社刊)
脚本 – /青島武掛須夏美
音楽 – 横関公太
監督 – 鈴木浩介
チーフプロデューサー – 青木泰憲
プロデューサー – 廣瀬眞子笠置高弘笠置高弘
製作 – WOWOW、トライストーン・ピクチャーズ
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ヒルの原作


佐倉葉子21歳。彼女は不当に手に入れた鍵を持ち、住人が不在の家を渡り歩いて、生活をしている。そんな葉子の前に、突然現れたのは、死んだはずの同級生・月沼マコト。彼の口から語られるところによると、葉子は知らず知らずのうちに「ヒル」と呼ばれる存在になっていたらしい。「ヒル」とは一体、何なのか? 『SEED』の今井大輔が描く、新時代のドロップアウトストーリー、待望の第1巻。
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