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私は告白するの感想
実は初見。後年のヒチコック作品では封じられた、回想や語りによる(再現)シーンがモンタージュによって多用されている。
舞台はカナダのケベック。「direction」の交通標識が死体の横たわる現場を導くところから始まる。
主人公の神父は告解によって殺人犯が誰かを知っているが戒律のため他言できず懊悩する。演じるモンゴメリー・クリフトはサンダーバードの人形のような長身二枚目で、ジョジョの奇妙な冒険の一挿話みたいだ。
実は帰還兵である神父には人妻アン・バクスターとの関係という弱みもあり、二重に口を封じられていたため、とうとう逮捕され、裁判にかけられることに。
ドリー・ハース(私は告白する)
私は告白する 見どころ
- 「告解の秘密」という究極のジレンマ
最大の核は、ローガン神父が直面する倫理的かつ信仰的なジレンマ。真犯人を知っているにもかかわらず、司祭としての「告解の秘密」を破れないという究極の問い。彼の苦悩と葛藤が、映画全体に張り詰めた緊張感を生み出す。 - モンゴメリー・クリフトの抑制された演技
主人公のローガン神父を演じるモンゴメリー・クリフトの演技は必見。彼の内面に秘められた苦悩、信仰心、そして無実を証明できないもどかしさが、繊細な表情や少ないセリフから伝わる。その抑制された演技が悲劇性を際立たせる。 - ヒッチコックならではの「無実の罪」
ヒッチコック作品に頻繁に登場する「無実の人間が犯罪に巻き込まれる」というモチーフが、宗教的な文脈で描かれる。誰もが真実を信じない状況で、主人公がどのように自らの尊厳を守り、真実を証明しようとするのか、その過程がスリリング。 - 信仰と法、道徳の衝突
個人の信仰心と、社会の法律や道徳がぶつかり合うテーマが掘り下げられる。神父という立場が持つ特殊性と、人間としての感情の間で揺れ動くローガン神父の姿は、観る者に普遍的な倫理観を問いかける。 - 美しい映像と象徴的な演出
ヒッチコック監督らしい、計算され尽くしたカメラワークや、光と影のコントラストを用いた象徴的な映像表現も魅力。特に教会の空間や告解室のシーンは、物語のテーマに関わる。
私は告白する あらすじ
物語の舞台はカナダのモントリオール。主人公の**マイケル・ローガン神父(モンゴメリー・クリフト)は、人々に慕われる敬虔なカトリックの司祭。ある夜、彼の教会に仕える庭師のオットー・ケラー(O.E.ハッセ)が、強盗殺人を犯し、その罪を告解室でローガン神父に告白する。カトリックの司祭にとって、告解の秘密は絶対に破ることができない「聖なる秘密」であり、たとえ自分が罰せられることになろうとも、告白内容を口外することは許されない。
しかし、その殺人の容疑が、なぜかローガン神父自身に向けられてしまう。警察の捜査が進むにつれ、状況証拠が次々とローガン神父に不利なものとなり、彼は追い詰められる。真犯人を知りながらも、告解の秘密を守るため、無実を証明する言葉を口にできないローガン神父。彼がなぜそこまで追い詰められるのか、そしてその苦悩の背後に隠された過去の秘密が、徐々に明らかになっていく。
私は告白するを観るには?
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私は告白するのキャスト
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ルース・グランドフォート – アン・バクスター
ラルー警視 – カール・マルデン
オットー・ケラー – O・E・ハッセ
ヴィレット – オヴィラ・レガーレ
アルマ・ケラー – ドリー・ハース
ミラーズ神父 – チャールズ・アンドレ
ベノア神父 – ジル・ペルティエ
ピエール・グラッドフォート – ロジャー・ダン
ウィリー・ロバートソン検事 – ブライアン・エイハーン
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私は告白するのスタッフ
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**脚本** –
– ウィリアム・アーチボルド
– ジョージ・タボリ
**原作** – ポール・アンセルム『Nos Deux Consciences』
**製作** –
– アルフレッド・ヒッチコック
– シドニー・バーンスタイン
『私は告白する』は、単なるサスペンス映画という枠を超え、人間の信仰心、倫理、そして罪と贖罪といった深遠なテーマを扱った映画です。この記事で少しでも興味を持たれた方は、ぜひ本編をチェックしてみてください。