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仲間由紀恵(トリック 第1シリーズ) ドラマ
仲間由紀恵(トリック 第1シリーズ)
トリックは、テレビ朝日系列放送のドラマシリーズ、または映画化作品。自称天才マジシャン・山田奈緒子と、日本科学技術大学物理学教授・上田次郎のコンビが、超常現象や、奇怪な事件に隠されたトリックを解決していくミステリードラマ。主演は仲間由紀恵と阿部寛。
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トリックシリーズの概要

ミステリー(謎解き)をアウトラインとした構成は横溝作品を踏襲する一方、コメディ要素やパロディ要素、バラエティ番組の要素を取り入れた構成になっており、『金曜ロードショー』をはじめとした裏番組などの他局ネタや時事ネタ、出演者・制作スタッフや舞台裏の事情にまつわる楽屋ネタなどの小ネタ、更にはストーリーには関係のないギャグやおちゃらけ、効果音が随所に挿入され、台詞や視覚・聴覚的効果内に笑わせる演出を多用。出演者には芸人やコメディアン、また過去に話題になったタレント、堤と親交がある役者が多数起用されている。
シリーズ第1作は2000年7月7日~9月15日の毎週金曜23:09-翌0:04に「金曜ナイトドラマ」枠で放送。2000年7月7日から放送され、2014年公開の映画『トリック劇場版 ラストステージ』とスペシャルドラマ『TRICK 新作スペシャル3』で完結し、14年に渡り放送されていた。

トリックシリーズの見どころ

  1. 山田奈緒子(仲間由紀恵)と上田次郎(阿部寛)の迷コンビ
    自称売れっ子奇術師、実は仕事のない貧乏マジシャン・山田奈緒子(仲間由紀恵)と、自称天才物理学者、実は小心者で霊現象にはめっぽう弱い上田次郎(阿部寛)。この二人の「自称」と「実態」のギャップから生まれる丁々発止のやり取りが、このドラマの最大の魅力。お互いを「バカ」「デカい」などと罵り合いながら、事件の解決には不可欠な存在である二人の信頼関係と、絶妙な掛け合いが飽きさせない。
  2. 超常現象の裏に隠された「トリック」の解明
    毎回、奇妙な超常現象や不可解な事件が起こる村や孤島などを舞台に展開。それらは全て霊能力者や呪術師、あるいは奇妙な風習の裏に隠された巧妙な「トリック(仕掛け)」であると山田奈緒子が見破る。科学的な視点を持つ上田が不可解な現象に怯え、奈緒子がそのトリックを暴くというミステリーとしての面白さ。犯人が無駄に動機がしっかりしているのに、計画がガバガバだったりするのも、ある意味見どころ。
  3. 堤幸彦監督による独特な演出と小ネタの数々
    堤幸彦監督の独特の映像センスとユーモアが全編にわたって散りばめられている。画面の端々に隠された小ネタ、文字ネタ(「まるっとお見通しだ!」など)、シュールなギャグ、唐突なパロディ、そして独特なカメラワークや音楽が、他のドラマにはない「トリック」独自の世界観を作り上げている。見返すたびに発見がある中毒性の高い演出。
  4. 個性豊かなキャラクターたち
    常に「なぜか」頭に秘密を抱えている刑事・矢部謙三(生瀬勝久)とその部下たち(毎回変わる)、山田奈緒子の住むアパートの大家さん・池田ハル(野際陽子)、奈緒子の母・山田里見(野際陽子/二役)など、一度見たら忘れられない個性的なキャラクターが多数登場。
  5. 不気味さとコミカルさの絶妙なバランス
    扱う事件は殺人事件など、ときに猟奇的で不気味な要素も含みますが、それを上田と奈緒子のコミカルなやり取りや、シュールなギャグで中和し、独特の雰囲気を醸し出す。シリアスな謎解きと、爆笑必至のコメディが絶妙なバランスで融合している。
  6. 視聴者を考えさせるテーマ
    超常現象や霊能力というものを信じる「盲信」と、それを科学で暴こうとする「理性」の対比を通して、人間の心理の危うさ、騙されることの怖さ、「信じる」ことの奥深さを問いかけるドラマである。

トリックシリーズを観るには?

トリック(第1シリーズ)

感想

つい最近までTERASAでしか配信していなかったので見られなかったのだが、いつのまにかU-NEXTで見られるようになった(今回見たのは地上波の再放送)。
仲間由紀恵は本作でブレイクしたが(はっとするほど美しい)、日本科技大研究室の上田次郎を訪れる山田奈緒子と同じくらい、この深夜ドラマの出来に疑心暗鬼だったのではないかと想像する。
結果は余人の知る通りで、毎回横溝正史ふうの土着設定を背景に楽屋落ちを連発する本作は14年に及ぶヒットコンテンツになったのだが、仲間の力が大きかったはずである。
もっとも彼女は劇中の謎について何も知らされず、いやいや手品の練習をさせられていたようだ。

あらすじ

売れない奇術師・山田奈緒子(仲間由紀恵)は、ある日、唯一の収入源である見世物小屋の仕事をクビになった。彼女はそこで雑誌に掲載された、若手物理学者・上田次郎(阿部寛)から霊能力者たちへの挑戦状を見つける。『私の目の前で、超能力者であると証明できたら賞金を支払います』手品を見せて賞金を…。金欠の奈緒子は、上田の研究室を訪ねることに。

キャスト

山田奈緒子 – 仲間由紀恵(少女時代:成海璃子
上田次郎 – 阿部寛
矢部謙三 – 生瀬勝久
山田里見 – 野際陽子

スタッフ

脚本 – 蒔田光治林誠人太田愛福田卓郎
音楽 – 辻陽
タイトルバック – 薗田賢次(TRICK1・2)、熊坂出(TRICK3)
チーフプロデューサー – 桑田潔(テレビ朝日)
プロデューサー – 蒔田光治阿部謙三山内章弘(東宝)
演出 – 堤幸彦保母浩章大根仁木村ひさし鬼頭理三丸毛典子
制作プロダクション – オフィスクレッシェンド
製作 – テレビ朝日、東宝株式会社

トリック劇場版 ラストステージ

仲間由紀恵(トリック劇場版 ラストステージ)

仲間由紀恵(トリック劇場版 ラストステージ)

2014年1月11日公開の劇場版第4作。シリーズ完結編であり、前作から3年半ぶりの作品。テレビ朝日開局55周年記念作品。

感想

堤幸彦作品に頻出する意味ありげな張り紙は、そういえば、このシリーズでの野際陽子の書に端を発している。本作も張り紙多数でとても読みきれない。

中盤はちょっと退屈でウトウト。ラストは感動モノで、フーディーニの逸話から始まったシリーズを再びフーディーニで締めている。
シリーズは13年続いたとのこと。ここに出てくる仲間由紀恵は他の作品より断然美しいのだが、なぜだろうか。

あらすじ

物理学者・上田次郎は、村上商事から赤道スンガイ共和国でのレアアース採掘事業に伴う現地住民の立ち退きを説得するため、呪術師「ボノイズンミ」の霊能力のトリックを暴く依頼を受ける。同行するのは、マジシャンの山田奈緒子。現地到着後、上田は謎の病気にかかり、呪術師に治されるが、その力は本物だった。一方、資源開発者の川島が現地の若者を殺害し、呪術師は犯人を暴く。山田は呪術師のトリックを見破るが、その真の役割は、地中から吹き出すガスによる大爆発から村人を救うことだった。山田は呪術師の後を継ぎ、ガスを爆発させて村人を救うが、消息を絶つ。1年後、上田は科学賞授賞式で山田の声を期待するが、本物の霊能力者は現れない。記憶を失った山田が現れ、上田にマジックを披露する。

キャスト(ゲスト)

加賀美慎一(村上商事レアアース事業部員) – 東山紀之
谷岡将史(伝染病の研究者) – 北村一輝
ボノイズンミ(呪術師) – 水原希子
川島治道(資源開発者) – 中村育二
有田雄一(レアアース事業部長) – 石丸謙二郎
山本支社長 – 吉田鋼太郎
村上商事・会長 – 村上ショージ
加賀美麗子 – 遠野あすか
加賀美あずさ – 藤井杏奈
ダチョウ倶楽部肥後克広寺門ジモン上島竜兵
司会者 – ゴルゴ松本TIM
スタッフ – レッド吉田TIM
水中レポーター – 小島よしお
御手洗未来(警視総監の娘) – 畠山彩奈
司会者 – 下平さやか(テレビ朝日アナウンサー)
スンガイ=キン – 菅井きん(写真出演)
ガッツ石まっ虫 – ガッツ石松(映像出演)

スタッフ

監督 – 堤幸彦
脚本 – 蒔田光治
音楽 – 辻陽
主題歌 – 鬼束ちひろ「月光」(EMIミュージック・ジャパン)
製作 – 平城隆司、市川南
共同製作 – 尾木徹、山本晋也、浅井賢二、長坂信人、茂田遥子
エグゼクティブプロデューサー – 桑田潔、山内章弘
企画 – 林雄一郎、上田太地
Co.エグゼクティブ・プロデューサー – 大川武宏
プロデューサー – 高野渉、蒔田光治、佐藤善宏
ラインプロデューサー – 渡邊範雄
協力プロデューサー – 村上弓
監督補/編集 – 藤原知之
撮影 – 斑目重友、池田英孝
VFX – 野﨑宏二
映像 – 中村寿昌
照明 – 川里一幸
録音 – 臼井久雄
美術 – 稲垣尚夫
助監督 – 塩崎遵
記録 – 奥平綾子
制作担当 – 篠宮隆浩
制作協力 – オフィスクレッシェンド
製作委員会 – (C)2014「トリック劇場版 ラストステージ」製作委員会(テレビ朝日、東宝、プロダクション尾木、朝日放送、メ〜テレ、オフィスクレッシェンド)
配給 – 東宝
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