何がジェーンに起ったか?

ベティ・デイヴィス(何がジャーンに起こったか?)
ベティ・デイヴィス(何がジャーンに起こったか?)

1962年に公開されたアメリカ合衆国の映画。原題は「What Ever Happened to Baby Jane?」。ヘンリー・ファレルによる小説を原作に、半身不随になった元映画スターの姉を元人気子役だった妹が家に監禁するサイコホラー。監督はロバート・アルドリッチ。主演はベティ・デイヴィスとジョーン・クロフォードで、ライバル関係かつ確執のあった二人の競演は当時話題を呼び、批評家の称賛を受け興行収入でも成功を収めた。第35回アカデミー賞では5つの部門にノミネートされ、衣裳デザイン賞(白黒部門)を受賞。ベティ・デイヴィスは「これまでのキャリアを汚す」と周囲に反対されるほどの役づくりと怪演が功を奏し、主演女優賞にノミネートされた。近年は、カルト映画としての評価も高い。2021年、「文化的・歴史的・芸術的にきわめて高い価値を持つ」とみなされアメリカ国立フィルム登録簿に登録された。

何がジェーンに起ったか?のあらすじ

ジェーン・ハドソンは6歳の人気子役で、ヴォードヴィルの舞台に立って愛らしい姿と歌で客を楽しませる「ベイビー・ジェーン」として喝采を浴び、常に特別扱いを受けていたが、公私にわたって妹の影に隠れ、誰にも省みられない姉のブランチは彼女に嫉妬していた。
大人になるとジェーンとブランチの立場は逆転。ブランチは実力派の映画女優としての評価を得るが、ジェーンの人気は過去のものとなり、仕事から外され、酒びたりになっていた。
そんなころ、ジェーンが自動車事故に遭い、嫉妬にかられブランチを轢き殺そうとしたと報じられた。ブランチは下半身不随となり、ジェーンは姉の面倒を見ることに。こうして表舞台から消えた姉妹だが、姉に対するジェーンの呪詛は消えず、ジェーンは姉の人生を支配する、醜く陰湿な暴君へと変貌していく。

何がジェーンに起ったか?の感想

134分という尺はもちろん長すぎるのだが、ラストの衝撃と余韻を残すために、アルドリッチはあえて無駄なシーンやシークエンスをカットしなかったのではないかと思わせる。

制作時点で二人の女優の不仲は周知のものだったから、これは大当たり間違いなしの企画だった。映画としてのオチは「私たち、仲良くしていられたはずだったのね」だが、現実では死ぬまで仲が悪かったという。女優たちがいかに壮絶な生き方をハリウッドで余儀なくされたかを描いたドラマ「フュード/確執」は、今どこかで見られるのだろうか。

何がジェーンに起ったか?のキャスト

ジェーン・ハドソン(英語版) – ベティ・デイヴィス
ブランチ・ハドソン – ジョーン・クロフォード
エドウィン・フラッグ – ヴィクター・ブオノ
エルヴァイラ・スティット – メイディ・ノーマン
ベイツ夫人 – アンナ・リー
デリラ・フラッグ – マージョリー・ベネット

何がジェーンに起ったか?のスタッフ

監督 – ロバート・アルドリッチ
脚本 – ルーカス・ヘラー
原作 – ヘンリー・ファレル
製作 – ロバート・アルドリッチ
製作総指揮 – ケネス・ハイマン
音楽 フランク・デ・ヴォール
撮影 アーネスト・ホーラー
編集 マイケル・ルチアーノ
製作会社 セヴン・アーツ・プロダクションズ
配給 ワーナー・ブラザース
上映時間 134分

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