1997年のアメリカ合衆国のスリラー映画。原題は「Breakdown」。監督はジョナサン・モストウ、出演はカート・ラッセルとキャスリーン・クインランなど。 ドライブ中に妻を誘拐された男性の死闘を描き、1990年代の『激突!』と評されている。
ブレーキ・ダウンの感想
おなじみ中西部の無人ハイウェイ上で妻(キャスリーン・クインランだが、最初と最後にしか出てこない)が忽然と姿を消すという「バルカン超特急」ふうのストーリーとして始まるが、中盤であっさりと種が明かされ、そこから先はアクションに次ぐアクション、しかもスリルありサスペンスあり、いちいちひねりを効かせた盛りだくさんな展開でエンドロールまで引っ張る。「90年代の『激突!』」と呼ばれるB級映画の佳作らしい。
ちゃんと妻子がいて良きパパでもある(それがコワいところ)悪役をJ・T・ウォルシュが演じているが、翌年54歳で没している。これがデビュー作となった監督は数年後に「ターミネーター3」を撮ることになる人(カーアクションの発想が普通と違う)。
ブレーキ・ダウン 見どころ
予測不能な展開と、カート・ラッセル、J・T・ウォルシュらの熱演が光る王道サスペンススリラー。
- カート・ラッセルの孤立無援の戦い
主演のカート・ラッセルが、愛する妻を失い、誰にも信じてもらえない絶望的な状況で、必死に犯人を追い詰めていくジェフを熱演。彼の焦り、怒り、そして諦めない執念。 - J・T・ウォルシュの怪演
トラッカーのレッドを演じるJ・T・ウォルシュの演技は圧巻。最初は親切な人物に見えながら、その裏に潜む冷酷な本性を不気味に演じきり、サスペンスと恐怖を引き立てた。 - 荒野を舞台にした極限のサスペンス
人里離れた場所が広大な砂漠を舞台とすることで、主人公の孤立無援ぶりを強調。頼る場所もなく、携帯電話も繋がらない中で、正体不明の敵と対峙する緊迫感。 - じわじわと迫る恐怖
徐々に追い詰められていく心理的な恐怖、謎が深まっていく。何が起こっているのか分からない不安感と、正体の見えない敵への恐ろしさ。 - 「信頼」の崩壊と人間の本性
親切に見えた人間が実は恐ろしい犯罪者だったり、頼るべき警察が信じてくれなかったり、という状況を通して、人間の「信頼」がいかに脆いものか、極限状況で人間の本性がどう現れるかが描かれる。
ブレーキ・ダウンのあらすじ
カリフォルニア州サンディエゴへ引っ越すために長距離ドライブを楽しんでいたジェフとその妻のエイミーは、突然車が故障したため砂漠で立ち往生してしまう。そこにトラックの運転手が現れ、エイミーは修理屋を呼ぶためにダイナー「ベルズ・ダイナー」まで乗せてもらい、ジェフは車を見張るためにその場に残ったが、エイミーはいつまで経っても戻ってこなかった。車の電気配線を直したジェフがダイナーに向かうと、妻はそこにおらず、男たちと別のトラックへ乗り換え、北の川の方に向かったという。ジェフは後を追い車を飛ばすが、何者かの襲撃を受ける。
ブレーキ・ダウンを観る
ブレーキ・ダウンのキャスト
ジェフリー・“ジェフ”・テイラー – カート・ラッセル
ウォーレン・“レッド”・バー – J・T・ウォルシュ
エイミー・テイラー – キャスリーン・クインラン
アール – M・C・ゲイニー
アル – リッチ・ブリンクリー
レン・カーバー – キム・ロビラード
ビリー – ジャック・ノーズワージー
ボイド – レックス・リン
ウォーレン・“レッド”・バー – J・T・ウォルシュ
エイミー・テイラー – キャスリーン・クインラン
アール – M・C・ゲイニー
アル – リッチ・ブリンクリー
レン・カーバー – キム・ロビラード
ビリー – ジャック・ノーズワージー
ボイド – レックス・リン
ブレーキ・ダウンのスタッフ
監督 – ジョナサン・モストウ
脚本 – ジョナサン・モストウ、サム・モンゴメリー
原案 – ジョナサン・モストウ
製作 – ディノ・デ・ラウレンティス、マーサ・デ・ラウレンティス
製作総指揮 – ハリー・コロンビー、ジョナサン・フェルナンデス
音楽 – バジル・ポールデュリス
撮影 – ダグ・ミルサム
編集 – デレク・ブレシン、ケヴィン・スティット
公開 – アメリカ 1997年5月2日、日本 1998年1月24日
上映時間 – 93分
脚本 – ジョナサン・モストウ、サム・モンゴメリー
原案 – ジョナサン・モストウ
製作 – ディノ・デ・ラウレンティス、マーサ・デ・ラウレンティス
製作総指揮 – ハリー・コロンビー、ジョナサン・フェルナンデス
音楽 – バジル・ポールデュリス
撮影 – ダグ・ミルサム
編集 – デレク・ブレシン、ケヴィン・スティット
公開 – アメリカ 1997年5月2日、日本 1998年1月24日
上映時間 – 93分