フィクサーSeason2

斉藤由貴(フィクサーSeason2)
斉藤由貴(フィクサーSeason2)

全3シーズンに渡る大型ドラマシリーズとして企画され、WOWOW「連続ドラマW」枠でSeason 1が2023年4月23日~5月21日に、Season 2が2023年7月9日~8月6日に、Season 3が10月8日~11月5日まで同枠にて放送された。主演は唐沢寿明。

フィクサーSeason2のあらすじ

次期東京都知事選挙が迫る中、再出馬を目指す現都知事・横宮三郎(石黒賢)に東京湾埋め立て事業に関する疑惑が浮上。そんな中、疑惑を追及する新聞記者・渡辺達哉(町田啓太)に、横宮から独自取材の機会が舞い込む。だが、指定されたホテルの一室に入ると、横宮の妻・妃呂子(真飛聖)が頭から血を流して倒れており、達哉は殺人未遂容疑で逮捕・起訴される。事件を担当するのは、かつて設楽拳一(唐沢寿明)を刑務所に送った冷徹な検事・佐々木雪乃(江口のりこ)。拳一は達哉の弁護を、破格の報酬で敏腕弁護士・杉谷菜穂子(鈴木保奈美)に依頼する。さらに、達哉を冤罪に追い込もうとする勢力の背後には、またしても政財界に影響力を持つ本郷吾一(西田敏行)の影と、拳一の右腕だったはずの丸岡慎之介(要潤)の動きが……。拳一の暗躍の先にある達哉の運命は――?

フィクサーSeason2の感想

昼顔」が代表作とも言われる井上由美子は、しょーもないドラマも多数書いており、直近だとキムタク天海祐希を夫婦にした「Believe-君にかける橋-」がそうだったのだが、本作はさすがのキャリアを感じさせる。シーズン2の方が面白いのは珍しい。

物語は、都知事の妻である真飛聖がホテルの部屋で襲撃され、新聞記者の町田啓太が逮捕されるところから始まる。視聴者にはこれが冤罪であるとわかっており、フィクサー唐沢寿明はヤメ検弁護士鈴木保奈美に依頼して町田を救おうとする。

実は真飛聖を殴打したのは夫の石黒賢で、単なる夫婦喧嘩なのだが、金にまみれた東京湾埋め立て計画を進める石黒には昭和的フィクサー、西田敏行という後ろ盾がある。西田は次の都知事選で石黒を再選させるため、養女である江口のりこ(鈴木保奈美の元同僚で、唐沢寿明を有罪にした有能な地検検察官)を使って、町田の冤罪を完成させようとする。

唐沢は同時に、冨田靖子(前作で総裁選に勝利し、日本初の女性総理になった)を通じて、TVキャスター内田有紀を都知事候補に担ぎ上げ、幹事長の小林薫(東京湾埋め立てにからんでいるのでやはり石黒を再戦させたい)に揺さぶりをかける。町田を支援する表向きの理由は、西田と小林の陰謀を暴くためである。

唐沢の思惑、政治家たちの小心さと不安、その裏返しである冷酷さの描写は良くできており、唐沢の胡散臭さだけでなく、西田の時代遅れ感(葬送行進曲の口笛が得意)、内田有紀の野望、葛藤する江口の生真面目さなども毎週観るのに耐える。

その他、唐沢に忠誠を誓う懐刀の要潤が実は西田のもうひとりの養子で、唐沢を裏切っていたりして、江口と要を自在に動かす西田敏行の不気味な人たらし力と、唐沢寿明の根回し力の戦いとなり、新旧フィクサーの世代闘争をクライマックスに据えてドラマは終わる。

斉藤由貴は何かというと、真飛聖が入院している病院の看護師で、町田啓太の母親なのだが、最終回に至り、町田が唐沢の実の父だと告白する。町田啓太は前作からなぜ自分の人生に唐沢が絡んでくるのか、訝しんでいたのだが、その理由が明らかになった形である。

私はBS日テレの再放送でこれを観ているのだが、引き続き11月からSeason3(内田有紀と町田啓太が戦う都知事選)も放送されるらしい。楽しみである。

フィクサーSeason2のキャスト

主要人物
 設楽拳一 – 唐沢寿明
民自党
 新田さゆり – 富田靖子
 須崎一郎 – 小林薫
 白井徳衛 – 大河内浩
 石村巌 – 佐伯新
報道
 渡辺達哉 – 町田啓太
 沢村玲子 – 内田有紀
 森 – 赤ペン瀧川
 池崎彰一 – 児島功一
警視庁
 板倉晃司 – 小泉孝太郎
 佐伯 – 猪野学
 中条真 – 久世星佳
周辺人物
 丸岡慎之介 – 要潤
 沼田由里 – 吉川愛
 渡辺響子 – 斉藤由貴
 本郷吾一 – 西田敏行
 リュウ – 林勇輝
その他
 謎の女 – 秋吉久美子
 佐々木雪乃 – 江口のりこ
 杉谷菜穂子 – 鈴木保奈美
 横宮三郎 – 石黒賢
 横宮妃呂子 – 真飛聖

フィクサーSeason2のスタッフ

脚本 – 井上由美子
企画・プロデュース – 青木泰憲
監督 – 西浦正記池辺安智
音楽 – 得田真裕
プロデューサー – 村松亜樹髙田良平黒沢淳
制作協力 – リオネス
製作著作 – WOWOW

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フィクサーSeason2を観た人の感想

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